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バス事業が3年ぶりに黒字となっています。

横浜市交通局は、2022(令和4)年度(2022年4月~2023年3月)の決算(速報値)を今月(2023年)7月13日に公表し、バス事業で2019(令和元)年度以来となる黒字を確保しました。

岸根町付近を走る横浜市交通局のバス車両(2022年4月撮影)

バス事業では、前年度と比べて乗車人員が6%増え、乗車料収入が7億6600万円増加したことなどから、通常の事業活動による利益を示す経常損益は2億4500万円の黒字。

電気料金や燃料代の高騰から動力費や経費が上昇したものの、緊急的な対応として車両購入の見送りなどにより費用面を抑えたといいます。

バスと地下鉄の両事業における2018(平成30)年度から2022(令和4)年度までの経常損益の推移。現在は回復途上といえる(市交通局のニュースリリースより)

一方、ブルーラインやグリーンラインなどの地下鉄事業(高速鉄道事業)でも、前年度と比べて乗車人員が9.4%増え、乗車料収入が31億6600万円増加。経常損益は20億6200万円で2年連続の黒字となりました。

ただ、新型コロナ禍前の2018(平成30)年度の乗車人員と比較すると、バスがマイナス16.6%、地下鉄はマイナス13.2%という規模にとどまっており、市交通局では「回復は限定的」との見方を示しています。

2018(平成30)年度から2022(令和4)年度までの乗車人員の推移、新型コロナ禍前の状況にはまだ戻っていない(市交通局のニュースリリースより)

新型コロナ禍を機としたテレワークの浸透などで乗車人員が減り、電気代や燃料費などの費用面も高騰しているなかで、今年度(2023年度)以降も安定した経営を行うためには引き続き工夫や努力が求められることになりそうです。

【関連記事】

・【前年記事】<横浜市交通局の決算>地下鉄は2年ぶり黒字確保、バスは赤字続く(2022年7月19日)

・【2年前記事】<市交通局>コロナ禍で厳しい経営、バス11年ぶり、地下鉄は12年ぶり赤字(2021年7月14日)

<横浜市営バス>2021年度の「黒字路線」は2割、港北区内も2系統のみ(2022年9月20日)

【参考リンク】

横浜市交通局「令和4年度 市営交通事業の決算(速報)について」(2023年7月13日、交通局経営管理部)