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2022年度(2022年4月~2023年3月)は港北区内を走る市営バスで3路線が黒字となりました。

横浜市交通局は市営バスの2022(令和4)年度における全144路線の路線別収支をこのほど公表し、黒字路線は前年より9つ増えて38路線(26.4%)となり、港北区内では3つの路線が黒字となっています。

2022(令和4)年度(2022年4月~2023年3月)の市営バスにおける収支状況(市交通局の発表資料より)

市営バスは3割から4割の黒字路線で6割から7割を占める赤字路線の損失を埋めるという収益構造となっていましたが、2016(平成28)年度を最後に路線収支は赤字の状態。

新型コロナ禍の影響で2020年度には黒字路線の比率がわずか9.5%に落ち込み、収支がより悪化していましたが、2022年度は黒字路線の比率が26.4%(前年20.4%)に戻すなど一定の回復傾向が見られます。

市営バス路線でもっとも利用者の多い「41系統」は黒字を取り戻した(新羽駅前、2023年3月)

港北区内では、環状2号線を経由する「104系統」(新横浜駅前~鶴見駅西口)と、鶴見区内や樽町周辺の乗客が目立つ「13系統」(鶴見駅前~綱島駅、※別に鶴見駅前~綱島街道~新横浜駅前の便もあり)が前年に続いて黒字を維持。100円を稼ぐために必要な経費を示す「営業係数」も前年より下げています。

また、市営バスの全路線中で最多の乗車人員を誇り、多数の経路を持つ「41系統」(鶴見駅西口~川向町折返場など)は前年の営業係数「103.7」の赤字状態を脱し、「95.4」の黒字路線に転換しました。

今年1月4日に新設されたばかりの「96系統」は今のところ厳しい収支となっている(KOSE新横浜スケートセンター付近、2023年1月)

一方、今年(2023年)1月4日から41系統を分割する形で新設した「28系統」(新羽駅~ららぽーと横浜~中山駅北口)や、「300系統」(新横浜駅~仲町台駅)を分割した「96系統」(新横浜駅~日産スタジアム~川向南耕地~新横浜駅)は、現時点で厳しい状態です。

区内を走る路線の収支は以下の表の通りでした。

港北区内を走る市営バスの路線で2022年度に黒字を確保できたのは「104系統」「13系統」「41系統」の3路線だった

【関連記事】

・【前年記事】<横浜市営バス>2021年度の「黒字路線」は2割、港北区内も2系統のみ(2022年9月20日)

市バスが1月4日改正、新横浜発「300系統」を分割、新羽~中山「28系統」新設(2022年12月8日、新路線について)

【参考リンク】

横浜市交通局「バス路線別収支」(最新は2022[令和4]年度)