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冷蔵・冷凍庫の「食品ロス」を減らしませんか――まちの美化に尽力する委員向けの表彰・研修会で、少しでも資源としてのごみの減量・再資源化につながる食品の取り扱いについての学びを深めます。

港北公会堂(大豆戸町)で行われた港北区環境行動賞「ヨコハマ3R夢(すりむ)」推進者表彰式(2月22日)

港北公会堂(大豆戸町)で行われた港北区環境行動賞「ヨコハマ3R夢(すりむ)」推進者表彰式(2月22日)

ごみ減量と脱温暖化の取り組みを一体的に進める「港北エコアクション推進本部」(事務局:港北区役所内、漆原順一区長・推進本部長)は、きのう(2023年)2月22日(水)、港北区環境行動賞「ヨコハマ3R夢(すりむ)」推進者表彰式を開催。

横浜市資源循環局港北事務所(同)による「環境事業推進委員5年感謝状授与式」と、同推進委員全体研修会もあわせ4年ぶりに港北公会堂(同)で実施しました。

横浜市では、2002(平成14)年から「横浜G30プラン」(横浜市一般廃棄物処理基本計画)を策定し、当時増え続けていたごみや、様々な環境問題に対処するため、市民や事業者、行政が協働してごみの分別やリサイクルに取り組み、「ごみ減量」を推進してきました。

続いて2010(同22)年から2025年までを計画期間とし、「横浜G30プラン」に基づいての「ヨコハマ3R夢プラン」を推進しています。

「3R夢」功労者と委員5年表彰を4年ぶりにステージで

今回表彰を受けた「ヨコハマ3R夢」推進者については、同プランの推進に功労のあった個人または団体、地域での清掃活動などに尽力するなど、“清潔できれいな街づくり”の推進に功労のあった個人または団体が対象となり、各地区の連合町内会長を通じて推薦を受けての表彰となりました。

港北区環境行動賞『ヨコハマ3R夢』推進者として表彰された皆さん。松本美穂資源循環局港北事務所長、漆原区長、川島会長と

港北区環境行動賞『ヨコハマ3R夢』推進者として表彰された皆さん。松本美穂資源循環局港北事務所長、漆原区長、川島会長と

また、同プランによる活動を実現するために、2年間の任期で各自治会・町内会から推薦を受けた人が市から委嘱(いしょく)され、5年間その任にあたっている「環境事業推進委員」への感謝状も贈呈されています。

「環境事業推進委員」の皆さんも笑顔に包まれていた

「環境事業推進委員」の皆さんも笑顔に包まれていた

「きれいなまち」実現に向け“ポイ捨てゼロ”への協力を

今回「ヨコハマ3R夢」表彰を受けた菊名地区の柴崎久美子さんは、親子で公園や歩道のごみ拾いに取り組んだことが表彰理由となったといいます。

新型コロナウイルス禍の影響により、在宅ワークなど地元で過ごす方が増えたためか、地元地域でのごみのポイ捨てが増えています」と、“コロナ禍”により地域が“汚される”事態が増えてしまったことを残念に思っているとのこと。

2人の子どもたちには、「学校」で学ぶことも大事だが、「街の美化」も大切なのではないかと伝えながら、これまでの清掃活動に取り組んできたとのエピソードを語ります。

休み時間には受賞者の紹介も

休み時間には受賞者の紹介も

5年表彰の対象として来場した表谷町内会会長も務める岩崎明文さんも、“コロナ禍”により、清掃活動の負担が増えていると感じているといいます。

JR横浜線の線路沿いの清掃活動で見つけるのが、マスクや空き缶などの「ポイ捨て」

「それらのごみは、拾いにくい場所に捨てられてしまっていて、いつも大変困っています」と、新横浜駅・菊名駅の周辺や線路近くを歩く人が「ごみを捨てない」ことの大切さや“ポイ捨てゼロ”への協力を呼び掛けたいと語っていました。

全体研修会では「食品ロス削減」を学ぶ

今回のイベントでは、漆原港北区長川島武俊港北区連合町内会長港北区「環境事業推進委員」連絡協議会の中島憲一郎会長によるあいさつや、2023年度の区内6カ所を対象とした優良集積場所の紹介も行っています。

後半、最後に行われた「環境事業推進委員」全体の研修会では、横浜市在住で食品ロス削減アドバイザー・冷蔵庫収納家として活動を行う福田かずみさんを講師として招いての講演会も実施しています。

食品ロス削減アドバイザー・冷蔵庫収納家の福田かずみさんを招いた研修会を開催。「資源循環局港北事務所で2017年にも環境事業委員の皆様の研修会でお話しました」と5年ぶりの登壇を喜ぶ

食品ロス削減アドバイザー・冷蔵庫収納家の福田かずみさんを招いた研修会を開催。「資源循環局港北事務所で2017年にも環境事業委員の皆様の研修会でお話しました」と5年ぶりの登壇を喜ぶ

今回の講演のテーマは、「家庭での実践講座~冷蔵庫から見直す食品ロス」

世界の「食糧援助量」より日本国内における食品ロスの量が上回るという現状や、消費期限賞味期限の違い、メーカー各社による商品開発における食品ロス削減の取り組みや、港北区でも行われている「フードドライブ」についても説明します。

福田さんは「食品ロス」について日本や世界の話から身近な事例まで取り上げていた

福田さんは「食品ロス」について日本や世界の話から身近な事例まで取り上げていた

特に、日本の食品ロス量について、47%が家庭からの食品ロスという状況から、冷蔵庫や冷凍庫、野菜室での食品ロス削減方法についても具体的なアドバイスを詳しく行い、参加者一人ひとりが、福田さんが案内する食品の保存方法から調理法などについても興味深そうな表情で聞き入っていました。

「消費期限」と「消費期限」の違いについても丁寧に説明していた

「消費期限」と「消費期限」の違いについても丁寧に説明していた

「新横浜線」記念清掃や新プラン策定へのビジョンも

港北区内では、相鉄・東急新横浜線の開業を記念した「清掃でもつながる」キャンペーン日吉駅周辺でも来月3月2日(木)に実施するプランがあるといいます。

また横浜市全体でも、「G30」、「3R夢」に続く2026年からの新プラン策定に来年度(2024年度)から着手する計画(漆原区長)とのこと。

漆原区長は2027年に開催予定の「国際園芸博覧会」の正式略称が「GREEN×EXPO2027(グリーンエキスポ)」に決定したことにも触れ、街の美化活動を激励していた

漆原区長は2027年に開催予定の「国際園芸博覧会」の正式略称が「GREEN×EXPO2027(グリーンエキスポ)」に決定したことにも触れ、街の美化活動を激励していた

「1日1人あたりのごみと資源量の総量が、市内18区の中で一番少ない。これも活動する皆さんのおかげ。港北区をさらに清潔できれいな街にするということを目標に、地域の美化の意識をそれ以上に強くすることが大切。魅力ある港北区をつくっていくためにも、地域一丸となって街をきれいにしていきたい」と、川島会長も語ります。

一人ひとりの努力、そして地域ぐるみでの取り組みにより、地球環境への配慮はもちろん、ごみを減らし街をよりきれいにする機運をより高めるための“つながり”醸成や情報発信といったチャレンジも、より重要な局面に差し掛かったといえそうです。

「冷蔵庫の食品ロス」についての展示も。一人ひとりの毎日の買い物、そして冷蔵庫内の整理・分類により食品ロスを“ゼロ”まで近づけたい

「冷蔵庫の食品ロス」についての展示も。一人ひとりの毎日の買い物、そして冷蔵庫内の整理・分類により食品ロスを“ゼロ”まで近づけたい

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

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【参考リンク】

ヨコハマ3R夢(スリム)プラン(一般廃棄物処理基本計画)(横浜市資源循環局)

令和3・4年度 横浜市環境事業推進委員の推薦について(依頼)(港北区連合町内会、PDFファイル)

港北エコアクション3R夢行動及び清潔できれいな街づくり推進者表彰候補者の推薦について(推薦依頼)(同、PDFファイル)

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