港北区内の感染者は700人を突破、年末年始に向け、より一層の「感染防止対策」の強化を――。
横浜市港北区の栗田るみ区長は、今週(2020年)12月21日(月)、新型コロナウイルス感染拡大を受けてのコメントをホームページを通じて発表。
35万人超の港北区民に「感染防止対策の徹底」を強く呼び掛けています。
栗田区長は、新型コロナウイルスの感染拡大が勢いを増している現状について、「港北区では、11月以降、陽性患者数が急増しており、11月6日から12月17日までの間で367人増加し、累計では716人となっています。12月4日からの2週間だけでも、148人増となっており、勢いが収まる傾向が見えません」と指摘。
これまでは「人口の割には陽性患者数がある程度抑えられていた」という区の傾向を、感染者数が700人を超過したことを受け、「現在の急激な感染拡大は、なかなか歯止めがかからない状況」に至ったと分析。
区民に対し、「改めて、感染防止対策の徹底をお願いします」と呼び掛けます。
特に、新型コロナウイルスの感染拡大の原因として、「新型コロナウイルスは、人が運び、感染を拡げてしまいます」と、ウイルスは“人が運ぶ”ことを強調。
「年末年始に向けて、できるだけ人との接触機会を減らし、感染リスクが高まる行動を避けてください」と、一人ひとりの行動による感染リスク回避についても言及します。
また、年末年始には、今もすでにひっ迫している医療提供体制がさらに厳しくなると指摘、「ご自身と大切な人の命と健康を守るために、一層のご協力をお願いします」と、“命と健康を守るため”の協力の必要性を訴えていました。
栗田区長は、「この危機を乗り越え、来年こそはコロナ禍を克服する明るい年にしていきましょう。区民の皆様が、お健やかに良い年を迎えられることを心からお祈り申し上げます」との言葉で、コメントの最後を結んでいます。
11月以降の“第3波”と呼ばれる新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、港北区内での一大イベント「港北区消防出初式」や、例年2月に予定されている「第33回大倉山観梅(かんばい)会」も開催中止を決定。
コメントの後には、感染リスクが高まる『5つの場面』として、「飲酒を伴う懇親会等」、「大人数や長時間におよぶ飲食」、「マスクなしでの会話」、「狭い空間での共同生活」、そして、仕事での休憩時間に入った時などの「居場所の切り替わり」の5つを記した、内閣官房による新型コロナウイルス感染症対策サイトへのリンクを掲載しています。
港北区では、年度上半期や下半期、年頭といった時節の節目以外に区長がコメントを発表するケースは極めて稀となっており、「市としての指示によるものではなく、感染拡大が懸念される区として独自に行ったもの」(同区)とのこと。
栗田区長が発した「異例のコメント」による感染防止の呼び掛けが、一人でも多くの区民に届くことが望まれます。
【関連記事】
・<感染者激増>港北区で週間120人超、累計843人、区長が異例のコメントも(横浜日吉新聞、2020年12月25日)※リンク追記
・<横浜市内>感染累計8000人を突破、1日に178人で過去最多も更新(12/19時点)(横浜日吉新聞、2020年12月21日)
・港北区内の「感染」は1週間で過去最多80人、青葉は69人、都筑も51人(12/17分)(2020年12月18日)
・2021年もイベントは厳しい状況、「消防出初式」や「大倉山観梅会」は中止(2020年12月14日)
【参考リンク】
・年末年始に向けて、感染防止対策の徹底をお願いします(横浜市港北区)※栗田るみ区長による、新型コロナウイルス感染拡大を受けてのコメント
・横浜市内の陽性患者の発生状況データ・相談件数(横浜市)※12月22日発表分までの感染者数を掲載
・感染リスクが高まる5つの場面(内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室)※区長コメントからもリンク掲載