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バス業界の“2024年問題”により市内で計290便が減らされることになりました。

横浜市交通局は来月(2024年)4月1日(月)にダイヤ改正を行い、長時間労働を防ぐ国の基準改正にともなう運転手不足に対応した減便計67路線で実施します。

新横浜駅前に停車する市営バス、労働条件の基準が改正されることで必要とされる休憩時間が長くなり、朝のラッシュ時に勤務すると、夜のラッシュ時には勤務が難しくなるなどの影響があるとみられる(資料写真、2020年12月)

これはバスやタクシー、トラックなど自動車運転手の労働条件などを定めた「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」が4月1日から改正されることにともない、乗務員の勤務時間を短縮。

勤務時間が短くなることで現在の運行計画を維持するには乗務員の数が不足し、バスの運転に必要な大型二種免許の保有者も減っていることから“バス業界の2024年問題”とも呼ばれます。

市交通局でも乗務員の退職者数が増える一方で受験者数は減少しており、今後も深刻な乗務員不足が見込まれるといいます。

4月1日(月)に行われるダイヤ改正の主な内容(横浜市会「水道・交通委員会」2024年3月15日資料より)

そのため、夕方から夜間にかけての減便最終バス運行時刻の繰り上げ、夜間帯の運行区間変更、新型コロナ禍以降は休止している「深夜バス」と「雨の日臨時便」の正式廃止などを実施する計画です。

港北区内は8つの系統が改正対象

港北区内の路線では、8つの系統が改正対象となっており、このうち「6系統」「38系統」「39系統」「41系統」「96系統」「104系統」で減便がともなう内容です。

小机駅前バス停に停車する「39系統」(資料写真、2022年7月)

41系統(鶴見駅西口~川向町折返場など)は12便減、96系統(新横浜駅前~川向南耕地~新横浜駅前※朝夕は新羽駅乗り入れ)は9便減、39系統(中山駅前~小机駅前~横浜駅西口)が5便減などとなりました。

一方、都筑区で昨年1月行われていたワゴン車による600系統(仲町台駅~都田地区センター・ケアプラザ~仲町台駅)の運行実験は、市が定めた利用者数の目安(1日170人)に一度も達することがなく、実証実験の終了が決まっています。

600系統(ワゴン車)と96系統の経路が一部かぶるルートを走る「300系統」は2便から16便に増やされる(資料写真、2022年12月小机町で)

これにともない、600系統と運行区間が一部重なる300系統(新横浜駅前~新開橋~仲町台駅)が現在の2便から16便に増やされることになりました。

また、41系統59系統(綱島駅~菊名駅前~横浜駅西口)では、菊名駅近くの綱島街道沿いに「菊名記念病院前」のバス停が新設されます。

4月1日から新設される「菊名記念病院前」のバス停付近には停車スペースが新設されている、写真右奥は旧「横浜市医師会看護専門学校」の跡地に建てられた障害児者向けの多機能型拠点「び・すけっと菊名」、左奥は菊名記念病院(3月14日撮影)

港北区内に関係する路線の改正内容は次の通りです。

  • 6系統(新横浜駅前~太尾新道~梶山):夕方から夜間の時間帯の減便(最終バスを減便)【39便⇒38便に減便】
  • 38系統(鶴見駅西口~菊名橋~横浜駅西口):夕方から夜間の時間帯の減便/最終バスの運行時刻の繰り上げ/新子安駅西口経由便は系統番号を84系統に変更し、行先を横浜駅西口から東神奈川駅西口行きに変更/バス停間の時間変更【103便⇒102便に減便】
  • 39系統(中山駅前~小机駅前~横浜駅西口):夕方から夜間の時間帯の減便【102便⇒97便】当初「夕方から夜間の減便は無い」と記載しましたが誤りでした。修正いたしました(3月18日17:28追記)
  • 41系統(鶴見駅西口~川向町折返場など):夕方から夜間の時間帯の減便/バス停間の時間変更/最終バスの運行時刻の繰り上げ【298便⇒286便に減便】
  • 96系統(新横浜駅前~川向南耕地~新横浜駅前※朝夕は新羽駅乗り入れ):利用実態にあわせた運行便数の見直し【31便⇒22便に減便】
  • 104系統(新横浜駅前~トレッサ横浜~鶴見駅西口):夕方から夜間の時間帯の減便【156便⇒154便に減便】
  • 295系統(新横浜駅前~菅田町):菅田町発着便は、西菅田団地発着に変更
  • 300系統(新横浜駅前~新開橋~仲町台駅):増便(600系統実証実験終了に伴う再編)【2便⇒16便に増便】
  • 600系統(仲町台駅~都田地区センター・ケアプラザ~仲町台駅):ワゴン車による運行実証実験の期間満了【運行終了】

【関連記事】

<市営バス>新横浜駅~港北インター・川向南耕地方面行を再編、土休日は大幅減(2024年3月25日)リンク追記

<横浜市バス>港北区内の黒字は「104」「13」「41」系統、新路線は苦戦(2023年10月20日、港北区内路線の収支)

・【過去記事】東方町や折本町で「ワゴン車」バス実験運行、減便が続く赤字路線を補完(2022年12月27日、4月の改正で運行終了となる)

【参考リンク】

2024年4月1日実施「市営バス春のダイヤ改正について」PDF、横浜市会「水道・交通委員会」2024年3月15日資料)

2024年3月31日終了「市営バス 600系統(仲町台駅~都田地区センター・ケアプラザ~仲町台駅)の運行について」(横浜市交通局)