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懸命の追い上げで11位完走を果たしましたが、秋の九州で気温とタイヤの調整に悩まされた第7戦でした。

今年(2023年)4月から自動車レース「スーパーGT(SUPER GT)」に参戦しているアネスト岩田株式会社(新吉田町)の「アネスト岩田レーシング」(武田克己総監督)は、10月14日・15日に大分県日田市の「オートポリス」で開かれた第7戦は25台中11位でレースを終えています。

第7戦は気温とタイヤの相性に苦労した(アネスト岩田レーシング提供)

前回の第6戦ではチーム初の1ケタ順位となる7位を獲得し、さらに上位を目指して乗り込んだ第7戦でしたが、当初予想した気温に合わせて持ち込んだタイヤと実際の気温とのギャップに悩まされることになりました。

太陽が現れて気温が上がった14日の予選1回目タイヤのウォームアップ(温めること)が上手くいき、13台中5番手となるタイムにより、上位8位までが通過できる2回目の予選に進みます。

ところが予選2回目時には太陽が沈み、路面温度が下がったことからタイヤのグリップが低下。出走16台中15番手のタイムに終わり、翌日の決勝レースでは25台中15番目という微妙な位置からのスタートとなりました。

気温が低くタイヤのウォームアップには時間がかかったが、温まった後の消耗は緩やかという優位性が見られた(アネスト岩田レーシング提供)

450キロを走る15日の決勝当日もやはり曇天で路面温度が上がらず、レース序盤から苦戦。29周目にスタートドライバーの古谷悠河(ふるたにゆうが)選手からイゴール・大村・フラガ選手に交代。

この頃には、タイヤがいったん温まってしまえば、その後の消耗はライバル車に対して緩やかである特性が見え始め、フラガ選手は自らのペースを守りながらじわじわと追い上げを図ります。

36周目には16番手だったのが、52周目には13番手、56周目には12番手まで上げ、58周目には11番手まで上昇。2回目のピットイン後も同様に順位を上げていきましたが、10位が目前となっていた89周目にチェッカーフラッグが振り下ろされ、レースは終了となりました。

二番手ドライバーをつとめたフラガ選手(アネスト岩田レーシング提供)

11位という結果にフラガ選手は「レース後半は、コンディションが良くなったこともあったのか、タイヤが温まった後は良いペースで走れました。もう少しだったのに前のクルマに追いつけなかったのが残念」と話します。

古谷選手も「FCY(フルコースイエロー=他車のトラブルにより全車が徐行運転となること)が何度か入って、そのたびにタイヤが冷えてしまい、せっかくペースが上がって来たのにそこから回復するのにまた時間がかかるという繰り返しでした」と悔しさをにじませました。

スタードライバーをつとめた古谷選手(アネスト岩田レーシング提供)

武田総監督は「季節的にもどれぐらいの温度になるのか、なかなか判断が難しかった」といい、「クルマには10位以内でフィニッシュするだけのパフォーマンスが明らかに認められましたし、シーズン開幕当初から比べると非常にレベルの高いレースだった」と振り返ります。

次回、来月11月4日(土)・5日(日)に栃木県茂木町(もてぎまち)の「モビリティリゾートもてぎ」で開かれる300キロレースが今シーズンの最終戦。

モビリティリゾートもてぎは、アネスト岩田のマシン「レクサスRC F(アールシー・エフ)」(トヨタ)が得意とするコースではないとされるなか、初のシーズンをどのような形で締めくくることができるのか。この1年の集大成となります。

このほど「アネスト岩田レーシング・ウィズ・アルナージュ(ANEST IWATA Racing with Arnage)」の公式サイトも公開された

ANEST IWATA Racing RC F GT3(50号車)の戦績

)サクセスウェイトは前レースで上位10位まで入ったチームにはハンディとして次のレースで一定数の重り(ウエイト)を積まなければならない。ただし最終戦では全車がゼロとなる

▼10月14日・15日:Round7「オートポリス」(450km)

  • 決勝:11位/25台中(2周差)(詳細
  • 予選:15位/25台中(予選1回目A組5位)
  • サクセスウェイト:8kg

▼9月17日・18日:Round6「スポーツランドSUGO」(300km)

  • 決勝:7位/25台中(1周差)(詳細
  • 予選:20位/25台中(予選1回目A組10位=予選2回目へ進めず)
  • サクセスウェイト:3kg

▼8月26日・27日:Round5「鈴鹿サーキット」(450km)

  • 決勝:10位/25台中(1周差)(詳細
  • 予選:5位/25台中(予選1回目A組5位)

▼8月5日・6日:Round4「富士スピードウェイ」(450km)

  • 決勝:19位/27台中(1周差)(詳細
  • 予選:8位/27台中(予選1回目A組3位)

▼6月3日・4日:Round3「鈴鹿サーキット」(450km)

  • 決勝:17位/27台中(1分14秒910差)(詳細
  • 予選:15位/27台中(予選1回目B組1位)

▼5月3日・4日:Round2「富士スピードウェイ」(450km)

  • 決勝:14位/26台中(2周差)(詳細
  • 予選:17位/26台中(予選1回目B組9位=予選2回目へ進めず)

▼4月15日・16日:Round1「岡山国際サーキット」(300km)

  • 決勝:12位/27台中(1周差)(詳細
  • 予選:7位/27台中(予選1回目A組4位)

▼今後の日程

【関連記事】

・【前回記事】<アネスト岩田レーシング>チーム最高の7位に、予選不調も本戦で大逆転(2023年9月28日)

【参考リンク】

アネスト岩田レーシング(ANEST IWATA Racing)の公式サイト(レースレポートも)

アネスト岩田レーシング(ANEST IWATA Racing)のX(旧Twitter)(最新情報など)