新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト
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今月(2021年)10月31日(日)に投票を控える衆議院総選挙(19日公示)の投票率を占う参考となるかもしれません。港北区選挙管理委員会はこのほど、今年8月22日に行われた横浜市長選挙で区内44カ所に設置した投票所の個別投票率を公表しました。区の平均投票率(49.38%)が横浜市の平均(49.05%)をわずかながら上回る一方、区内の投票所間でも濃淡が分かれ、58.5%から41.4%まで最大17ポイントの差が見られます。

8月22日の市長選における港北区内の投票所と対象地域の一覧(横浜市の資料より)

区内に44カ所設けられている投票所は、会場として確保できる公共施設や会館への行きやすさなどを考慮して投票対象とする住所を番地レベルまで細かく決められているため、地域名とは必ずしも一致しないものの、8月の市長選では、日吉本町・下田町や妙蓮寺駅を最寄りとする篠原(篠原東、篠原台町、富士塚など)、大倉山の各エリアで高い投票率となった投票所が目立っていました。

一方、区の平均より投票率が低かった投票所は20カ所あり、新羽町や岸根町、日吉町、小机町、鳥山町の各エリアで目立っています。

港北区44カ所の投票所における投票率

  • ※カッコ内の人数は投票日8月22日の投票対象地域における有権者数
  • ※前回=2017年7月30日の横浜市長選挙
  • ※港北区の平均投票率(290,581人):49.38%(前回36.22%)、赤文字は平均投票率を下回っている会場
  1. コンフォール南日吉 集会室(2,223人):58.52%(前回48.07%)※日吉本町4
  2. 篠原地区センター(2,638人):57.88%(前回42.21%)
  3. 大谷学園幼稚園(3,195人):57.84%(前回42.91%)※篠原台町
  4. 篠原小学校(4,859人):57.01%(前回40.93%)
  5. 港北区役所(4,858人):56.63%(前回41.45%)※大豆戸町
  6. 大綱小学校(10,018人):56.57%(前回42.08%)※大倉山4
  7. 日吉台中学校(6,542人):54.36%(前回37.87%)
  8. 港北小学校(7,102人):53.69%(前回39.77%)※菊名2
  9. 箕輪小学校(10,246人):53.58%(前回38.15%)
  10. サンヴァリエ日吉 集会室(4,982人):52.87%(前回40.95%)※下田町4
  11. 大豆戸地域ケアプラザ(5,198人):52.71%(前回39.05%)
  12. 師岡町会館(8,641人):52.41%(前回37.48%)
  13. 大曽根保育園(4,354人):52.00%(前回41.98%)
  14. 大曽根小学校(5,917人):51.94%(前回39.89%)
  15. 武相高等学校(7,334人):51.91%(前回37.38%)※仲手原2
  16. 綱島小学校(9,660人):51.66%(前回38.31%)
  17. 駒林小学校(8,143人):51.59%(前回38.30%)※日吉本町2
  18. 横浜きもの専門学校(4,284人):51.26%(前回35.89%)※篠原北1
  19. 太尾小学校(8,854人):51.14%(前回37.20%)※大倉山7
  20. 日吉地区センター(5,682人):50.95%(前回37.17%)
  21. 菊名地区センター(6,652人):50.81%(前回38.62%)
  22. 日吉台小学校(3,976人):50.73%(前回36.44%)
  23. 下田小学校(6,291人):50.68%(前回36.88%)
  24. 篠原中学校(6,704人):50.55%(前回35.19%)
  25. 日吉南小学校(6,184人):48.97%(36.05%)※日吉本町4
  26. 新田中学校(7,954人):48.43%(37.30%)※新吉田東5
  27. 樽町中学校(13,031人):48.23%(34.34%)
  28. 北綱島小学校(8,529人):48.21%(36.23%)※綱島西5
  29. 大豆戸小学校(10,752人):48.05%(34.86%)
  30. 新吉田小学校(5,511人):47.60%(34.08%)
  31. 綱島東小学校(9,817人):47.20%(35.20%)
  32. 高田小学校(6,652人):47.01%(36.37%)
  33. 綱島地区センター(2,840人):45.92%(35.70%)
  34. 綱島東親和会自治会館(4,134人):45.60%(33.34%)※綱島東6
  35. 高田東小学校(4,984人):44.80%(31.81%)
  36. 矢上小学校(2,580人):44.57%(33.48%)※日吉3
  37. 新田地区センター(10,592人):44.29%(31.83%)※新吉田町
  38. 新吉田第二小学校(4,960人):44.15%(33.26%)
  39. 城郷小学校(6,089人):44.10%(31.08%)※鳥山町
  40. チロル幼稚園(2,637人):43.72%(前回35.28%)※日吉3
  41. 城郷小机地区センター(10,285人):43.29%(前回32.05%)※小机町
  42. 宮前公会堂(5,960人):42.94%(前回31.18%)※日吉5
  43. 岸根高等学校(11,448人):41.84%(前回28.54%)
  44. 新羽小学校(7,289人):41.35%(前回29.14%)

(2021年8月22日投開票)

高投票率を続ける日吉本町の大型団地

日吉駅からバスが通じているコンフォール南日吉

区内投票所で投票率がトップだった日吉本町4丁目の「コンフォール南日吉集会室」は、古くは“公団南日吉団地”と呼ばれた1960年代から続くUR都市機構の大型団地群。対象となる有権者は区内最小の2223人となっているものの、ここ10年以上にわたって常に高投票率を維持してきました。

同地と同じ町内の「日吉台中学校」(日吉本町4丁目や日吉本町3丁目の一部)や、同中学校から比較的近くマンション人口が急増する箕輪町2丁目の「箕輪小学校(箕輪町2丁目全域と1丁目の一部、日吉5~7丁目の一部)も高い投票率。日吉本町エリアからつながる下田町4丁目のUR団地「サンヴァリエ日吉集会室」も“高投票率の常連”らしい数字となっています。

妙蓮寺(篠原)や大倉山で投票伸びる

白楽駅が最寄りとなる篠原台町の街並み

区内最北部の日吉とともに、最南部の篠原エリアでも投票率が高く、白楽駅が最寄りとなる高台の一戸建て住宅地・篠原台町にある「大谷学園幼稚園」(篠原台町全域と篠原西町の一部)が区内3番目の高さ。

同じ篠原エリアでは、篠原東2丁目の「篠原地区センター」(篠原東2丁目全域と1~2丁目の一部)や、隣接する篠原東3丁目の「篠原小学校」(富士塚1丁目全域と2丁目の一部、篠原東3の一部)に加え、菊名2丁目の「港北小学校」(菊名1~2丁目や仲手原1丁目の全域、菊名3丁目と仲手原2丁目の一部)を含め、妙蓮寺駅を最寄りとする一戸建て住宅地群で軒並み高投票率となっていました。

また、大倉山エリアでは、大倉山駅が最寄りの大豆戸町にある「港北区役所」(大倉山1丁目全域と大豆戸町の一部)や、大倉山4丁目の「大綱小学校」(大倉山3~4丁目全域と、大倉山2・5丁目の一部、大豆戸町の一部)と大倉山駅を中心としたエリアで投票率が伸びています。

高台&交通機関が未整備というハンディ

高台にある新羽小学校

一方、投票率のワースト3となった投票所は、いずれも公共交通機関から遠いという特徴が見られ、「新羽小学校」(新羽町の一部と北新横浜1~2丁目の全域)や「岸根高校」(岸根町と新横浜1丁目の全域と篠原町の一部)は、駅やバス停から遠いだけでなく、丘の上に位置するというハンディも抱えています。

2つの投票所は、自動車でのアクセスは容易な環境にあるものの、自家用車を持たない層や、丘の下に位置しマンションが目立つ北新横浜や新横浜1丁目などの人が訪れるには若干厳しい環境。

岸根高校は新横浜駅からも直線距離では遠くないが丘の上にある

両投票所の一部の関係者によると、これまでに「車いすでたどりつけなかった」という声などもあがったことから、会場を変えたほうがいいのではという議論があるものの、駅に近い場所だと駐停車スペースが確保しづらく、車で訪れることが難しくなることもあり、結論は出ていないとも指摘します。

一方、ワースト3位だった「宮前公会堂」(日吉5~7丁目の一部)や同5位の「チロル幼稚園」(日吉3~4丁目の一部と箕輪町1の一部)、同9位の「矢上小学校」(日吉3~5丁目の一部)はいずれも慶應大学日吉キャンパスの裏手に位置し、川崎市との市境に近い「日吉町」と呼ばれるエリア。最寄りのバス停からは若干距離があります。

同じ日吉でも日吉本町側では比較的高い投票率となっている一方、日吉町側が低くなっていることについて同地域に住む複数の関係者は、「このエリアはいつも投票率が高くない。会場の位置が良くないということもあるかもしれないし、市のもっとも“端”ということも影響しているのだろうか」と話すものの、決定的な理由は分からないといいます。

期日前投票所へ行きづらい城郷地区

小机駅前にある「城郷小机地区センター」

投票率のワースト4位だった「城郷(しろさと)小机地区センター」(小机町と鳥山町の一部)は小机駅前にあり、同6位の「城郷小学校」(鳥山町の一部)も小机駅から徒歩8分、最寄りの鳥山バス停からも徒歩約3分と交通の便自体は悪くはない環境ながら低い投票率に沈みました。

ただ、両エリアでは丘の上にも住宅地が広がっているため、自宅から投票所への往復時に坂道を通らなければならない可能性があります。

都筑区や緑区、神奈川区との区境に面した「城郷地区」と呼ばれる小机・鳥山・岸根の3町はいずれも投票率が低くなっており、「期日前投票所」が置かれた港北区役所やトレッサ横浜(師岡町)へのアクセスも良くないだけに、投票率向上への対策を講じたいところです。

投票所を増やせば経費と地域の負担が増加

港北区の投票所は2008年ごろから現状の44カ所で固定されており、その後の人口増加もあって投票所ごとの対象有権者数は最小の2223人(コンフォール南日吉集会室)から最大の1万3031人(樽町中学校)まで6倍近い差が出ています。

1万人以上の有権者数となっている投票所は一つの課題ととらえている」(港北区選挙担当者)とはいうものの、有権者数が1万人を超えていても、大綱小学校や箕輪小学校のように高い投票率となった会場もあり、逆に有権者数が少なくても投票率が低いケースも見られます。

地域ごとに細かく投票所を設けたり、「期日前投票所」を増やせば投票率を上げられる可能性がある一方で、選挙にかかる経費は増大し、運営補助に携わる地域の自治会や町内会などの負担も増加。なにより、選挙自体に関心が低い場合は投票行動につながらない懸念が常に付きまといます。

超高齢化で近所の投票所へ行くことすら困難となる有権者も今後さらに増えると予測されるなかでは、郵送投票やインターネット投票といった新たな投票手段の確保も求められます。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

【関連記事】

<市長選の投票率>惜しくも50%に届かず、箕輪小では投票に大行列(横浜日吉新聞、2021年8月23日)

日吉の「投票所」が高い投票率、7月参院選で区内44カ所の結果公表(横浜日吉新聞、2019年8月29日)

意外な結末「横浜市長選」、18区ごとの得票率に候補者の強さと弱さが見えた(2021年8月23日、18区ごとに見ても濃淡)

【参考リンク】

港北区「各投票所別投票率」(港北区総務課)

衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査(令和3年10月31日執行)(次の衆院総選挙について)