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3連休中の(2019年)10月12日(土)と13日(日)は日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で、日本代表戦を含めた「ラグビーワールドカップ(W杯)」の2試合が行われます。同スタジアムの試合をレポートしてきた港北区在住のライター・田山勇一氏が新横浜・小机の街で行われるイベント情報や、スタジアムでの風雨対策見どころ、注意点などをまとめました。

(※)2019年10月13日編集部追記:13日(日)19:45開始の「日本対スコットランド戦」は予定通り開催となりました [詳細]、2019年10月10日編集部追記:台風の影響により10月12日(土)の試合は中止となりました[詳細]

一番の強敵は「台風」、前方席は雨対策を

9月21日・22日に開幕カード的な2試合が開催されて以来、久しぶりに日産スタジアムで試合が組まれている

9月21日・22日に開幕カード的な2試合が開催されて以来、3週間ぶりに日産スタジアムにラグビーW杯が戻ってくる

10月12日(土)は予選プールC組の1位通過をかけ、すでに決勝トーナメントへの進出が決まっているイングランドとフランスが17時15分から対決し、翌13日(日)は快進撃を続ける日本代表がベスト8進出をかけて、19時45分から強敵・スコットランドと戦う。日本対スコットランド戦をもって、予選プールの40試合がすべて終了する。

予選最終盤の重要な試合を日産スタジアムで楽しめるはずだったが、思わぬ“強敵”が現れた。大型とされる「台風19号」だ。週末に日本列島へ上陸する可能性がある。

気象庁が10月8日(水)21時に発表した「台風19号」の進路予報図。日産スタジアムで試合が行われる12日(土)夕方から夜には関東地方に上陸するおそれがある(気象庁「台風情報」より)

台風が直撃する可能性が高かったり、交通機関の運行停止が予想されたりする場合は、ラグビーワールドカップの主催者が「台風の進路を確認しながら試合開始6時間前までに最終的な開催可否を判断する」(日刊スポーツの報道)といい、中止の場合は「引き分け扱い」(勝ち点2)になるとのこと。

10月8日(水)時点で、決勝トーナメントへの進出が決定しているチーム(イングランド、フランス、南アフリカ)や有力なチーム(ニュージーランド、オーストラリアなど)を除き、日本やスコットランドなど、特にプールA組では予選突破の行方にも影響を与えそうだ。

(※)2019年10月13日編集部追記:13日(日)19:45開始の「日本対スコットランド戦」は予定通り開催となりました [詳細]、(※)2019年10月10日編集部追記:台風の影響により10月12日(土)の試合は中止となりました[詳細]

台風の進路次第では、日産スタジアムの試合開催も危ぶまれるが、自然を相手に今できることは、台風情報を眺めながら、試合が無事できることを願うしかない。(参考リンク:Yahoo!台風情報

1階のメイン通路よりグラウンド側の1列目~18列目は屋根がない。屋根のある19列目以降と2階の前方でも雨が吹き込むことも(9月22日)

雨天の試合実施となった場合、上部に屋根のかからない1階の1列目(最前列)から18列目までは雨に濡れることになる。

また、風の影響次第では、屋根があるはずの1階19列目から20列目前後(目安)や、2階席の前方(1列目~4列目前後=目安)でも雨に当たってしまうことも考えられ、強風ならさらに後方でも影響を受ける可能性もある。

該当の席が指定されている場合は、天気予報次第で雨合羽などの持参が無難だ。(参考リンク:日産スタジアムの座席案内

ホテル地下に温泉、ネットカフェにシャワー

「新横浜フジビューホテル」の温泉施設はスタジアム通り側の地下にある

なお、新横浜や小机の街に銭湯はないが、新横浜のスタジアム通り(駅寄り)にある「新横浜フジビューホテル」の地下には、あまり大きくはないが天然温泉の設備もあり、宿泊者以外も1人1500円で利用できる。(参考リンク:新横浜フジビューホテルのスパ案内

また、スタジアム通りに近いアリーナ通りにあるネットカフェ「快活CLUB新横浜店」や、同じくアリーナ通りの新横浜2丁目交差点近くの「ダイス新横浜店」、新横浜駅前の東口広場のビル内にある「自遊空間NEXT 新横浜駅前店」にはそれぞれシャワーの設備がある。(参考リンク:快活CLUB新横浜店ダイス新横浜店自遊空間NEXT 新横浜駅前店 ※日産スタジアムから近い順)

新横浜の開催日イベントは駅近くで

新横浜駅の周辺では、試合開催日に主に観戦客向けの“おもてなしイベント”が企画されている。

(※)2019年10月10日編集部追記:台風の接近にともない10月12日・13日に開かれる予定だった「横浜ラグビーフェスタ2019」は2日間とも開催中止となりました[詳細]

新横浜駅前の西広場で行われる「横浜ラグビーフェスタ2019」の看板と有料の荷物預かり所(9月21日)

駅前の西広場(小机寄り)では、10月12日(土)・13日(日)の両日ともに11時から試合開始前まで「横浜ラグビーフェスタ2019」を予定。

9月の開催時は主に海外観戦者向けに日本の文化を紹介する内容のブース出店が中心となっており、飲食物の販売も行われなかった。なお、会場内には大型荷物の有料預かり所も設けられる。

10月12日(土)の13時と14時30分から同日対戦するイングランドとフランスの国歌を英語とフランス語で合唱するイベントを開催する(主催者提供)

一方、新横浜プリンスホテルに隣接する商業施設「プリンスペペ」では、10月12日(土)に同日対戦するイングランドとフランスの国歌を、英語とフランス語で参加者とともに合唱するイベント13時と14時30分から各30分間ずつ行われる。(関連記事

プリンスペペの1階にはラグビーW杯の「オフィシャルストア」も設けられており、公式グッズを購入することが可能だ。また、ラグビーボール柄のスタンプを官製はがきに重ね押しする「ラグビースタンプラリー」もプリンスペペ内で行われる。

海外からの観戦者が多く見込まれる12日(土)のイングランド対フランス戦時に、新横浜の街で海外観戦者と交流したい場合は、地下鉄新横浜駅8番出口前にある英国風パブ「HUB(ハブ)新横浜店」や、F・マリノス通りと新横浜中央通りの交差点に位置する居酒屋「横浜ハイボール」などの周辺が良さそうだ。(参考リンク:HUB(ハブ)新横浜店横浜ハイボール

小机では早い時間にイベント、演奏披露も

日産スタジアムの最寄りである小机駅の周辺では、地元の港北区などが主催するイベント「こづくえマルシェ」日産スタジアム側の出入口「北口」近くで予定されている。

(※)2019年10月10日編集部追記:台風の接近にともない10月12日・13日に開かれる予定だった「こづくえマルシェ」は2日間とも開催中止となりました[詳細]

小机駅の日産スタジアム側の線路沿いで行われる「こづくえマルシェ」の様子。会場近くへ早く来た際には立ち寄りたい(9月22日)

開催時間は10月12日(土)が10時から13時ごろ13日(日)は10時から15時ごろまでと、昼食時間の前後がメインとなり、出場国をイメージした料理を提供するキッチンカーも出店し、会場では日産スタジアムの姿を見ながら食すことができる。

また、13日(日)は日本との対戦するスコットランドにちなみ、13時と14時から各15分間ずつ「スコットランド近衛連隊バグパイプ軍楽隊」による演奏も予定されている。

このほか、日産スタジアムと反対側の「南口(商店街側)」でも地元商店街などによる「秋祭り」が計画されており、飲食などが楽しめる。また、南口駅前には大型荷物の有料預かり所も設けられる。(関連記事

なお、小机駅は日産スタジアム側にコンビニなどの飲食関係店舗は無く、南口(商店街側)の駅前に「すき家小机駅前店」、幹線道路の横断歩道を渡った先にコンビニ「ローソン小机駅前店」とミニスーパー「miniピアゴ小机駅前店」がある。(参考リンク:小机駅前付近のグーグルマップ

入場は3時間前から、食べ物は持ち込みOK

日産スタジアムへの入場は試合開始の3時間前から可能だ。

賑やかな「東ゲート前広場」はスタジアム入場後に一度は立ち寄りたいスポット(9月21日)

東ゲート前広場では、公式スポンサーのブース出展や他会場のパブリックビューイングも行われ、公式グッズショップもある。

東ゲート以外から入場した場合も、スタジアム内外の通路によってアクセスができるので、東ゲート前広場は訪問しておきたいところ。

スタジアム内の飲食物については、公式スポンサーである緑色のビールを除き、9月の試合時は貧弱(悲惨ともいえる)そのものだった。観客の苦情が殺到したことで、食料の持ち込み禁止を解禁した経緯がある。(参考リンク:主催者による食品持ち込み緩和の告知

一度、入ってしまうと再入場ができず、スタジアム至近に商店はないので、新横浜駅や小机駅の周辺で食料調達を(9月21日)

2試合とも夕食時間帯にかかるので、新横浜駅や小机駅の周辺で入手し、スタジアム内へ持ち込んだほうが無難だ。

“新横浜名物”と呼べるかどうかは分からないが、崎陽軒の工場は小机近くにあるので、名産といえるかもしれない。特に炒飯弁当をアレンジした「新横浜駅開業55周年記念弁当」(税込950円)は新横浜駅だけで入手可能。(関連記事

東ゲート広場の一部売店ではオーストラリアでおなじみの「ミートパイ」が扱われていたが、総じて食品よりビール販売に注力している(9月21日)

飲料については、「会場内での投げ込み、危険物の持込等の場内保安の観点、及びステークホルダーの権利保護の観点から」(公式サイト)として、引き続き持ち込み禁止となっている。ペットボトル飲料も入場時の手荷物検査までに処分するしかない。

2019年10月13日編集部追記:13日(日)19:45開始の「日本対スコットランド戦」では、台風の影響で一部売店の営業が行えないことから、アルコールを除く飲料の持ち込みが解禁されました。缶・ビン・ペットボトルはゲートでカップに移し替える形になるとのことです [詳細]

スタジアム内では、カップで提供される“緑色の缶ビール”(700円~)や、ペットボトルから注がれるソフトドリンク(250円~)を購入するか、9月の試合時は分かりづらい場所に設置されていた「給水所」(スタジアム内の係員やボランティアに尋ねて探すしかない)で提供される無料の水を飲むことになる。

12日(土)試合後に無料バス、観戦できる飲食場も

横浜プリンスホテル内の宴会場に開設される「ラグビービアホール」の案内ページ

10月12日(土)は17時15分に試合が始まる。試合終了後に九州・博多で行われる予定の「アイルランド対サモア戦(19:45開始)」のパブリックビューイングを楽しむなら、新横浜プリンスホテル内の3階宴会場に開設される「ラグビービアホール」がある。同日は21時30分まで営業予定(関連記事)。

また、「HUB新横浜店」でも店内でラグビー中継を放映することを公表しているが、ここは海外観戦者を中心に混雑することが予想される。

その他の飲食店に関しては、店内での放映をおおやけにできない事情もあるため(パブリックビューイングとして行うと映像使用料などの支払いが必要)、店内テレビと中継の有無は現地で確認するしかない。

横浜市は試合終了後に新横浜駅前の西広場近くから中華街や野毛への無料シャトルバスを運行

10月12日(土)は、新横浜駅前の西口広場近く(駐輪場前付近)から、試合後の19時30分から21時45分までの間に、「中華街(中華街パーキング付近)」と「野毛(横浜にぎわい座付近)」へ向けて9本の無料シャトルバスが運行される予定。所要は50~60分程度だが、新横浜駅周辺の混雑状況次第ではさらに時間を要する場合がある。

なお13日(日)はシャトルバスの運行は行われない

13日(日)の試合後「飲食」は終電に注意を

13日(日)は、現時点で日本代表がベスト8をかけた試合となる可能性が高く、翌日も祝日のため、試合終了後に“祝勝会”もしくは“反省会”へ繰り出す観客も多いとみられるが、19時45分の試合開始となるため、終了時間は最短でも21時15分以降となる。

横浜市営地下鉄「ブルーライン」は休日ダイヤのため、終電の時間が早くなる

試合当日は「日曜日」の休日ダイヤとなり、地下鉄ブルーラインの終電が繰り上げされている(23時59分発関内方面上永谷行、0時12分発あざみ野行/0時27分発新羽行き)。(参考リンク:地下鉄新横浜駅の時刻表など駅案内

またJR横浜線の終電も、0時25分発の橋本行(八王子行は23時41分発が最終)と0時27分発の東神奈川行(大船行/蒲田行への接続あり/菊名駅から東急東横線方面は武蔵小杉駅まで、菊名駅から東急東横線で渋谷駅まで行くなら新横浜0時2分発が最終)となり、東京都心部と比べると若干早いので、試合後に飲食する際はくれぐれもご注意を。(参考リンク:JR新横浜駅の時刻表

東海道新幹線の運行終了は意外と早い

東海道新幹線・新横浜駅での最終列車は、新大阪行が21時42分発(のぞみ265号)、名古屋行は22時18分発(ひかり539号)、静岡行も22時30分発(こだま705号)なので、その日に戻らなければならない場合は、車内で祝勝会(もしくは反省会)ということになりそう。最終の三島行は23時6分発(こだま809号)、東京方面へは23時28分発まで運転している。(参考:新幹線・新横浜駅の時刻表

なお、事前に予約が取れたなら、大阪・京都と名古屋方面への高速バス新横浜駅を0時ちょうどに出発している。(関連記事

いずれにせよ、この3連休中に台風の影響がなく、試合と関連イベントなどが無事開催できることを祈るばかりだ。(田山勇一)

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田山勇一(たやまゆういち):港北区在住のライター。ラグビーは1980年代に放送された学園ドラマ「スクールウォーズ」に熱中したのが唯一といえる接点だったが、近所で開かれる“世界的な祭り”を体感したいとの思いから「ラグビーワールドカップ2019」のチケット販売サイトを1日100回以上クリックして日産スタジアム(横浜国際総合競技場)開催分を入手。区民目線でレポートしています
)ラグビーW杯などの世界的イベントでは正式名称の「横浜国際総合競技場」を用いなければならないとのルールがありますが、港北区内では通常使用することが少ない名称であり、「日産スタジアム」の知名度が高いため記事内ではこれを用います