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JR横浜線の新改札口を求める要望に対する回答に微妙な変化が見られました。

県知事が会長をつとめ、県内自治体などが参加する「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」が2022年度分として提出した要望書に対し、鉄道各社からの回答が今月(2023年)4月4日に県の公式サイトで公表されています。

新横浜駅の篠原口(2021年9月撮影)

JR横浜線関連では、「コロナ禍の中ではありますが、今後の収束による一定の回復を見据え、駅施設の混雑緩和と利用者の利便性向上につながる新たな改札口新設」を要望。

これに対し、JR東日本は前年同様に「改札口新設について、現時点で実施する計画はございませんが、今後のお客さまのご利用状況に応じて検討してまいります」との結論でした。

一方、今回は「新横浜駅においては、相鉄・東急直通線開業や新横浜駅南口地区再開発などが予定されており、お客さまのご利用状況が変化していくと考えております」とも記載。

相鉄・東急新横浜線の開業によって新横浜駅におけるJR横浜線の乗客数に変動が想定される

横浜線の乗客減につながる可能性を持つ相鉄・東急新横浜線(直通線)の開業と、乗客増も想定される篠原口(南口地区)の再開発動向に注視していく姿勢を見せました。

なお、2年前の要望まで盛り込まれていた横浜線の「10両編成化」は今回も見送られています。

相鉄・東急新横浜線の新横浜駅に掲出されている運賃表(上が東急線方面、下が相鉄線方面)、東急側は70円、相鉄側は羽沢横浜国大まで40円、西谷まで70円が加算されている

新横浜線の関連では、加算運賃を念頭に東急電鉄と相鉄(相模鉄道)に対して「利用しやすい運賃設定に努めるとともに、開業後においても、利用状況に応じて柔軟に運賃設定等を検討すること」を初めて要望。

これに対しては両社ともに事業性確保の観点から加算運賃への理解を求め、金額や期間は「適時適切に検討」すると回答しています。

【関連記事】

・【2年前の記事】<横浜線>新横浜の新改札「自治体と駅全体のあり方検討」、10両化は長期課題(2021年5月10日)

<新横浜駅>篠原口の再開発と道路拡張へ、市が新たな「計画案」を提示(2023年2月13日)

相鉄・東急直通の「加算運賃」認可、2社の乗継割引を求める意見が目立つ(2022年10月24日)

【参考リンク】

令和4年度の要望及び鉄道事業者からの回答(神奈川県内を走る10社に向けた要望と回答)

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議のページ(神奈川県)