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未開発の駅前と狭あいな道路が残る篠原口を今後どうしていくか、横浜市が新たな“まちづくり案”を示しました。

横浜市都市整備局は今月(2023年)2月1日、「新横浜駅篠原口のまちづくり計画(案)」を公表するとともに、この案に対する市民意見を3月末まで募集しています。

新横浜駅の篠原口駅前の様子。北口(新幹線側)方面へはJRの改札内を通るか、「新横浜駅横断地下道」でアクセスする(2022年6月撮影)

市が示した今回のまちづくり計画案は、(1)篠原口周辺の3つの道路環境を改善、(2)篠原口駅前の市街地再開発――の2つを実施するとの内容です。

篠原口へのアクセス道路と駅前整備

新横浜駅篠原口(南口)エリアにおけるまちづくり計画の位置図。駅前の再開発エリア(3.5ヘクタール)はおおよそのイメージ(OpenStreetMapを加工して使用)

道路環境の改善では、岸根公園駅前の横浜上麻生線から篠原口駅前へ通じる「新横浜篠原線」を現在の道路(菊名146号線など)に極力沿った形で線形と幅員を変更し、「快適な駅アクセスを目指す」とします。

岸根公園駅前付近から篠原口駅前へ通じる重要なアクセスルートとなっている現在の道路に沿って「新横浜篠原線」を整備する(市の「新横浜駅篠原口のまちづくり計画(案)」より)

また、篠原口駅前から菊名方面へ抜ける大豆戸町の「市道菊名70号線」(篠原郵便局前、交互通行区間)と、新横浜1丁目方面へ向かう新幹線高架下の「市道菊名245号線」(ファミリーマート新横浜駅西店前)をそれぞれ車が相互に通行できるよう拡幅する方針です。

篠原口駅前から菊名方面へ向かう大豆戸町の「市道菊名70号線」と、新横浜1丁目方面へ抜ける「市道菊名245号線」を拡幅する計画(同)

大豆戸町側の「市道菊名70号線」は、菊名方面へ向かう重要な道路ながら道幅が狭いため信号による交互通行が行われている(2月11日撮影)

新幹線の高架下を抜けて新横浜1丁目方面と通じる「市道菊名245号線」は柱もあって車が交互通行するには厳しい環境。右側はファミリーマート新横浜駅西店と駐車場(同)

駅前の市街地再開発では、篠原町内の3.5ヘクタール(3万5000平方メートル)を対象に地権者らによる「再開発準備組合」が中心となって駅前広場や駐輪場、高層の「業務商業ビル」などを整備。高層と中低層の「集合住宅棟」を含めて、「まちの顔となる駅前空間を形成します」としています。

市と再開発準備組合が構想する駅前再開発での土地利用計画案(市の「新横浜駅篠原口のまちづくり計画(案)」より)

駅舎側から見た篠原口駅前の様子。3.5ヘクタール(3万5000平方メートル)には駅前広場を再整備したうえで3棟のビルなどを建てる計画。写真右手の5階建てオフィスビルは「東急新横浜南ビル(旧「加祥ビル」)」(2019年7月撮影)

市都市整備局では、このまちづくり計画案に対する市民意見を踏まえ、正式な計画として策定した後に都市計画決定を行いたい考え。

市が示した「新横浜駅篠原口のまちづくり計画(案)」では3つの道路拡幅と駅前の再開発を行うとの内容。長年進展のないまま計画だけが残されていた現状の土地区画整理事業などは廃止するとしている(同計画より)

また、新たなまちづくり計画を策定した後には、篠原口の37ヘクタール(37万平方メートル=東京ドーム約8個分)を対象とした新横浜駅南部地区の「土地区画整理事業」など従来のまちづくり計画は廃止する方針です。

市民意見は、都市整備局の都心再生課(新横浜担当)でメール(tb-shinyokoiken@city.yokohama.jp)やファクス(045-664-3551)で3月31日まで受付中です。

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【参考リンク】

新横浜駅篠原口のまちづくり計画(案)(横浜市都市整備局、2023年2月1日公開)

新横浜駅南口市街地再開発準備組合の公式サイト(篠原口のまちづくりについて)