3年ぶりに「港北ふるさと映像祭」が帰ってきます――。港北区内の映画や風景などの映像作品を一同に公開する映像祭が今月（2019年6月）23日（日）に港北公会堂で開かれます。
3年ぶりに6月23日（日）に開く「港北ふるさと映像祭」のポスター（港北ふるさとテレビ局サイトより）
「港北ふるさと映像祭」は、10年前の2009年に結成された市民グループ「港北ふるさとテレビ局」が主催し、同年から定期的に開かれてきましたが、2016年11月の第8回以降は、区内に関する映像作品が少ないこともあって開催が見送られてきました。
第9回となる3年ぶりの今回は、港北区制80周年の記念映像をはじめ、大倉山や篠原城、新横浜などの映像作品に加え、区内ゆかりの映画2作品の上映も予定。
特に注目は映画「おじさん公園のひみつ」（13時30分～）で、同作は川崎駅近くにある著名シネマコンプレックス「CINECITTA’（チネチッタ）」が20周年を記念し、川崎市イメージアップ認定事業として2008年に制作されたものですが、小学生から広く原作を公募したところ、太尾小学校（大倉山7）の児童が入選。原作に沿う形で、主演の佐野史郎さんらによるロケも同小学校の周辺で行われています。
映画「おじさん公園のひみつ」は川崎市発の作品ということもあり、港北区内で公開されるのはめずらしい機会（港北ふるさとテレビ局サイトより）
川崎市が作った横浜市港北区を舞台にした映画、という経緯もあって、区内で上映されるのは非常にめずらしい機会です。
「太尾小学校では、太尾堤緑道のことを“おじさん公園”という愛称で呼ぶ児童がいるのですが、まさにこの映画が原点だったということが分かります」と話すのは、映像祭の主催者である港北ふるさとテレビ局代表の伊藤幸晴さん。
現在は日吉エリアに住む伊藤さんですが、かつて太尾小学校の周辺に在住していたこともあり、同作品を区内で上映できることは感慨深い様子で、当日は映画の原作者で、太尾小の卒業生である加藤光さんを招いた舞台あいさつも企画しているとのことです。
また、大倉山や菊名、新羽など区内7カ所でロケを行い、スタッフから出演者まで多数の区民も参加する“地元映画”として話題を呼んだ2017年制作の映画「まりおんの夢」（15時30分～）も久しぶりに公開されます。
当日は港北公会堂を会場に多数の映像作品が上映される（写真は港北ふるさとテレビ局のサイトより）
これら映画作品に加えて、大倉山の地域イベントを丹念に追いかけた映像作品「大倉山夢まちづくり」（11時30分～）や、区制80周年記念動画「港北区80年の歩み」（12時48分～）を映像祭では初上映。
また、「まぼろしの篠原城」（12時10分～）や「新横浜50歳の写真集」（13時15分～）、「港北ふるさと人物伝」（14時49分～）といった著名作品も公開し、港北区長や五大路子さんら作品関係者のあいさつも行われる予定です。
港北ふるさと映像祭の開催時間は11時30分から16時30分まで、入場は無料となっています。
【当日の様子】
ふるさと映像祭の開会であいさつする「港北ふるさとテレビ局」の伊藤さん
栗田るみ港北区長も午前中から訪れ、熱心に映像を鑑賞した
港北区制80周年を記念し、会場を訪れた80歳の人には記念品が配られた
映画「おじさん公園のひみつ」の上映時には、撮影場所となった太尾小学校の児童らも多数訪れ、会場は満員の盛況。太尾緑道がますます好きになるような温かい映画のストーリーに児童は時に感動しながら笑い、大人は30分間に凝縮されたその面白さに唸っていた
映画「おじさん公園のひみつ」の脚本を書いた当時の太尾小学校の児童で、現在は大学生の加藤光さんが撮影時の裏話などを披露し、会場には当時の校長や担任の先生も訪れ、撮影当時の懐かしい記憶を思い出しながら、映画を楽しんでいた
「まりおんの夢」で監督をつとめた杉山ヒロフミさんは、同作は地域のつながりをつくるための映像作品だと紹介
【関連記事】
・港北区が舞台、区民参加の映画「まりおんの夢」を7/15（土）に菊名で上映（2017年7月13日）
・懐かしい区内の貴重な映像が集結、「港北ふるさと映像祭」は11/6（日）に（2016年11月4日、前回開催時の記事）
【参考リンク】
・映画「まりおんの夢」の紹介動画など（港北ふるさとテレビ局）
・映画「おじさん公園のひみつ」の作品情報（情報サイト「映画の時間」）
