相鉄直通線の開通は、地下鉄「ブルーライン」の経営にはマイナスの影響を与えることになる――。横浜市交通局は、「相鉄・JR直通線」や「相鉄・東急直通線」の開業が同局の経営に影響を及ぼすとの考えを示しました。
きのう(2018年10月)17日に開かれた横浜市会の「決算第二特別委員会」で、瀬谷区選出の川口広議員(自民党)の質問に城博俊交通局長が答えたものです。
同局長は、「(両線の開通による)利便性向上の度合いに応じて、乗客の利用経路は転換されていく」とみており、一例として、相鉄線沿線から横浜駅でブルーラインに乗り換えて新横浜まで行っていた客が減るとの見方を示し、「経営にはマイナスの影響も出てくると考えている」と答えました。
一方で、「新横浜駅が大きな交通拠点となることで、新たな人の流れができる」として、「これはプラスの要素と考えており、それを市営地下鉄に呼び込む取り組みを進め、交通局の成長にもつなげたい」と述べ、相鉄・東急直通線の開通後は、接続駅となる新横浜に期待をかけていく考えを示しました。
相鉄・東急直通線の新横浜駅(仮称)は、駅前の環状2号線地下に設けられるため、JR線からは若干距離が生じることになるものの、環状2号線をまたぐ円形歩道橋の地下付近(宮内新横浜線沿い)にあるブルーラインの新横浜駅とは至近。
「地上に出ることなく、地下1階部分で乗り換えできるよう考えています」(交通局)との意向で、乗り換えは容易になるとみられます。こうしたメリットをどのように生かしていくかが鍵になりそうです。
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【参考リンク】
・新横浜駅での工事のお知らせ(横浜市交通局)
・新横浜駅工事のページ(鉄道・運輸機構)