相鉄直通線の意義が感じられるような数字が並んでいました。6社10路線が乗り入れる首都圏の一大ターミナルである横浜駅で、各線から下車した乗客はどのような乗り換え行動をしているのでしょうか。これを追跡したデータが先月(2017年3月)末に国土交通省から発表されました。
このデータは2015年度の「第12回大都市交通センサス調査結果」に掲載されているもので、横浜駅における各路線間の乗り換え状況を調べています。
これによると、東急東横線の乗客が横浜駅で乗り換えたのは、
- 京急線下り(三崎口方面へ):9,587人
- 相鉄本線へ:7,745人
- JR京浜東北線下り(桜木町方面へ):5,699人
- JR東海道本線下り(小田原方面へ):5,056人
- みなとみらい線へ:4,262人
という結果でした。直通運転している「みなとみらい線」への乗客が意外と少なく、京急や相鉄への乗り換えが多いことが分かります。
一方、横浜駅で東横線に乗ってくる客はどこから乗り換えてくるのでしょうか。
- 相鉄本線から:1万9,217人
- 京急線上り(品川方面行)から:1万4,161人
- JR東海道本線上り(東京方面行)から:8,126人
- JR横須賀線上り(東京方面行)から:5,360人
- JR京浜東北線上り(東京方面行)から:4,368人
やはりトップは横浜止めとなっている相鉄線。相鉄と東急を直通させる計画が裏付けとなるような数字でした。深い位置にある東横線の横浜駅での乗り換えがなくなればかなり楽になりそうです。
一方、横浜市営地下鉄「ブルーライン」はどうでしょうか。新横浜方面からの「上り」客が横浜駅で下車後、どの路線に乗り換えたかのベスト3が以下です。
- 東急東横線へ:1,842人
- JR東海道本線上り(東京方面)へ:1,552人
- JR京浜東北線上り(東京方面)へ:1,223人
新横浜方面からのブルーラインでは、東横線に乗り換える客がもっとも多いという結果になりました。
逆にブルーラインで新横浜・あざみ野方面へ来る乗客はどこから来るのでしょうか。
- 相鉄本線から:3,606人
- JR東海道本線下り(小田原方面行)から:626人
- JR東海道本線上り(東京方面行)から:440人
ここでも相鉄線がトップ。同線沿線から新横浜方面への客が多いことがうかがえます。
相鉄直通線の開通後に乗客が横浜駅を通らなくなった時、同駅の地位はどのように変化するのでしょうか。
【参考リンク】
・第12回大都市交通センサス 平成28年度調査(国交省)