新たな交通の要衝(ようしょう)「新横浜駅」に大手メディアも集結、「痴漢(ちかん)防止」を新横浜から力強く呼び掛けました。
神奈川県警察本部生活安全総務課(中区海岸通)は、今月(2021年)6月1日夕方、JR新横浜駅2階(改札階)北口交通広場と駅構内で、「電車内の痴漢犯罪防止に向けた広報・啓発活動とパトロール」を行いました。
今回の取り組みは、JR東日本など関東エリアの鉄道事業者21社が主体となり、警察庁、警視庁や神奈川、埼玉、千葉の各警察と連携して同日から6月15日まで行われる「痴漢撲滅キャンペーン」の一環として実施。
鉄道利用者の安全を守り、鉄道施設における各種犯罪の予防及び検挙に当たることを任務としているという鉄道警察隊(西区高島)や港北警察署(大豆戸町)の署員、JR東日本とJR東海両駅の駅長や駅員らが、東海道新幹線の駅構内や横浜線のホームも巡回・パトロールし、この日、電車や駅を利用する人々に痴漢ストップを呼び掛けました。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、“常套(じょうとう)手段”であったチラシの配布といった方法は行わず、「接触」を防ぐためにもと、メッセージをラミネート加工したパネルを手にアピールするという方法を採用。
同駅構内で商業施設「キュービックプラザ新横浜」の運営を行うJR東海の関連会社の新横浜ステーション開発株式会社(新横浜2)がこの取り組みに協力、「電車内の痴漢に注意!~許すな痴漢」と痴漢への注意や、目撃した人に駅員・警察への通報を呼び掛ける画像を大型ビジョン(デジタルサイネージ)に初掲出し、痴漢撲滅を訴えていました。
大型ビジョンやボードには「混雑している電車では、ドア付近で立ち止まらず座席付近まで移動しましょう」、「空いている電車では、(空いているのに近づいてくるなど)少しでも不審に感じたら、席を立ち距離を取りましょう」などと掲示し、痴漢の被害を防ぐための注意事項を伝授。
また、痴漢を目撃した場合には、「見て見ぬ振りをせず、先を急いでいる場合でも、駅員を呼ぶ、110番通報するなどの協力を」と掲示し、“いざ”という時の行動についても呼び掛けていました。
新横浜駅では「初めての痴漢犯罪防止のキャンペーン実施となりました」と、県警犯罪抑止対策室の高木康成副室長が語る今回の試みでは、適度なソーシャルディスタンスを保ちながら、全国系テレビはじめ、大手新聞社などのメディアも訪れ、大々的に取材活動を行っていました。
東急新横浜線・相鉄新横浜線の開業も来年度下期(2022年10月~2023年3月末までの間)に控え、交通の要衝(重要地点)としても注目される新横浜エリアの存在感が、今回のキャンペーンを通じ、ますます高っていくことにつながりそうです。
なお、鉄道警察隊では、私服も含め警察官を周辺エリアの通勤電車内に配備し、日々の痴漢防止に向けたパトロール活動を行っているとのこと。
駅構内「大型ビジョン」での痴漢防止呼び掛けの画像の掲示は、運営会社の協力により、キャンペーンが終了した後の今月末(6月末日)ころまで行われるとのことです。
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【参考リンク】
・痴漢撲滅キャンペーンの実施について(JR東日本のサイト)[PDFファイル]
・痴漢被害について(神奈川県警察 鉄道警察隊のサイト)
・新横浜駅での痴漢犯罪防止に向けた広報啓発活動とパトロールについて(神奈川県警察鉄道警察隊のツイッター)※ツイート(つぶやき)記事