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2024年は“コロナ後”では最高の参加率となっています。

きのう(2024年)1月8日に横浜アリーナで「二十歳(はたち)の市民を祝うつどい」(旧成人式)が開かれ、全3回の式典に計2万1862人が参加し、新型コロナ禍の影響を受けた2021年以降ではもっとも高い参加率となりました。

各回とも7000人以上の参加者が横浜アリーナを訪れた(1月8日)

今年の参加対象者は2003(平成15)年4月2日から2004(平成16)年4月1日までに生まれた市民3万5863人で、式典への参加率は61%。昨年(2023年=参加率57%)や一昨年(2022年=同60.2%)、緊急事態宣言中の開催となった3年前(2021年=同41.5%)のいずれも上回っています。

当日は、各回の参加対象者が横浜アリーナの最大収容人数である1万2000人程度となるよう3回に分けて約30分間の式典を実施。

今年も横浜アリーナのスタンドにあるVIP席を特設ステージとし、大型ビジョンで放送する形で式典が行われた

20歳の市民11人で結成した実行委員会が「私たちの奏でた足音」と題して誕生から20年間の歩みをイラストと音楽で紹介する映像を制作。合唱コンクールや卒業式などをマスク姿で行ったことや、成人年齢が18歳に引き下げられたことなどの出来事を紹介して式典をスタートしました。

今回の実行委員会が制作した映像「私たちの奏でた足音」で式典がスタート

全3回の式典すべてであいさつに立った山中竹春市長は、元旦に石川県の能登半島で起きた大地震に触れ、「当たり前であった日常が一瞬で当たり前でなくなった。被災地に対して何ができるのか、二十歳(はたち)の皆さん、一緒に考えましょう」と冒頭で呼びかけ。

パンフレットでは今年のテーマ「『足音』~横浜から未来へ」を紹介

そのうえで山中市長は、今年の実行委員会が考案したテーマ「『足音』~横浜から未来へ」を紹介し、「どうか自身が刻んできたこれまでの“足音”を信じ、未来へ向かって一人ひとりの足音をつくっていってほしい。未来には無限の可能性が広がっている。常識にとらわれずに挑戦を」とエールをおくりました。

あいさつする山中市長、右は瀬野間議長

第1回(旭・神奈川・港北・都筑・保土ケ谷)の式典で登壇した横浜市会(市議会)の福島直子副議長は、「これから皆さんは約80年という時間を過ごし、“人生百年時代”の当事者になることと思う」といい、「自分の可能性を過小評価することなく、二十歳の今でなければできない挑戦をし、世界にも通用する人としての力を付けて」とアドバイス。

第1回の式典では福島副議長が登壇した

第2回(青葉・磯子・港南・栄・中・西・緑)と第3回(泉・金沢・瀬谷・鶴見・戸塚・南)の式典では瀬之間康浩議長があいさつに立ち、「一人ひとりの状況は異なっていたとしても、後々振り返った時、あの時、あの人との出会いや、あの経験が人生の節目や転換期だったと思う瞬間は共通して訪れる」と出会いや経験の重要性を話し、「この先、無限の可能性のある皆さんが将来の世をつくりあげていく主人公だ」と激励しました。

横浜DeNAベイスターズ・牧選手のメッセージも流された

また、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」で主力として活躍する牧秀悟選手と、「GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)」の開催を盛り上げる「GREEN×CAPTAIN(グリーン・キャプテン)」をつとめるタレントの秋元真夏さん(元「乃木坂46」)のメッセージ映像が会場に流されると歓声が上がりました。

タレント・秋元真夏さんもメッセージを寄せた

20歳の市民からは実行委員会のなかから3人が「二十歳の誓い」を発表。

第1回では柏井文太さん(大学生)が登壇し、祖父が寝たきりになる前に街のごみ拾いを毎朝行っていたエピソードを紹介して「私も率先して人のために行動できる大人になるれるよう努力していきたい」と述べます。

第2回定森源太さん(大学生)が中学校時代の担任教師から自信をもらった言葉や、コロナ禍の制限下でソフトテニスに注力してきたことを振り返り、「これからも努力し続けていくことを誓います」と宣言。

今年は席の間隔を空ける必要がなくなったため、3階スタンド席を使わずに最大7600人超を収容した

第3回では長塚美彩希さん(会社員)が社会人としての経験から「学びや趣味で自分の『楽しい』を追い求めている方々が輝いて見える」といい、「日常の些細な『楽しい』を見つけられる大人でありたい」と話しました。

3回目の式典終了後には「新横浜町内会ハマロードサポーター活動」として、一部の式典参加者が横浜アリーナ周辺の清掃活動も実施しています。

式典の最後に横浜市歌を斉唱する参加者

今年の“祝うつどい”はコロナ禍の影響を見極める段階で概要を決めたことから、式典参加の人数を分散するために計3回の開催となりましたが、コロナ禍以前は午前と午後の2回に集約して行われ、式典時にゲストも招くなど華やかな内容となっており、参加率も67%程度に達していました。

来年以降は完全にコロナ禍前のような開催形態に戻し、7割近い参加率に戻すことができるでしょうか。

2024年「二十歳の市民を祝うつどい」(旧成人式)の各回参加率

  • 第1回(10:30)】旭・神奈川・港北・都筑・保土ケ谷:7,661人(参加率63.4%
  • 第2回(13:00)】青葉・磯子・港南・栄・中・西・緑:7,196人(参加率60.8%
  • 第3回(15:30)】泉・金沢・瀬谷・鶴見・戸塚・南:7,005人(参加率58.7%

参加対象者計35,863人/当日参加者計21,862人(全体参加率61.0%

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【参考リンク】

二十歳(はたち)の市民を祝うつどい(旧「『成人の日』を祝うつどい」=旧成人式)について(横浜市教育委員会)