港北区役所での相談会が復活。今週末にはトレッサでの「まちかど相談所」も4年ぶりに再開します。
師岡町の環状2号線沿いにある「トレッサ横浜」南棟1階イベント広場に、新型コロナウイルス禍前より4年ぶりとなる「まちかど行政相談所」が開設されます。
今週末(2023年)6月17日(土)11時から15時まで、港北区や鶴見区、神奈川区の行政相談委員と横浜市職員、総務省神奈川行政評価事務所(中区山下町)の職員が参加し行われる予定です。
道路、年金、労働といった「行政の困りごと」について相談を受けるという行政相談。
担当の行政機関とは異なる立場から、行政などへの苦情や意見、要望を受け、その解決や実現を促進するとともに、行政の制度や運営の改善に生かす仕組みとなっています。
難しい手続は不要で相談できることが大きなメリットとなっていますが、「相談者が多数の場合は、受付時間内でも締め切る場合がありますのでご了承ください」と総務省の担当者。
「どこに相談したらよいか分からない、役所に申請したが、手続が進まないといったケースなどもあれば、まずはご相談ください」(同)と、開催当日の多くの来訪や相談の利用を呼び掛けています。
区役所でも偶数月に「リアル相談」が復活
「新型コロナ禍」での中断を経て、港北区役所(大豆戸町)で行われてきた対面による「行政相談会」も、今年(2023年)4月から再開しています。
これまで区役所2階で、偶数月の第2火曜日13時から15時まで、事前予約不要で実施されてきた「定例相談会」。
「より分かりやすく立ち寄りやすい1階エレベーター前のホールに場所を移動しました」と、区広報相談係の岡明彦さんは、6月13日(火)13時から15時までの開催時には、前回と向きを変えるといった工夫を施していました。
総務大臣から委嘱された地域における民間有識者で、無報酬のボランティアとしての「行政相談委員」田野井三枝子さん、小山米子さん、加賀雅典さんの3人が相談対応を実施。

総務省行政相談センター「きくみみ」では、電話やインターネット、手紙やFAXでも相談を受け付けている。行政相談のマスコット「キクーン」は2018年6月に誕生した(総務省ホームページ内のパンフレットより)
相談内容については、空き家や植栽など隣家に関するものやごみ問題、ラインが消えているといった道路に関するものが多いといいます。
「ここ最近は、マイナンバーカードに関する相談が多くありました。だいぶ落ち着いてきていますが、ここ数日、情報の誤登録についての報道が目立つこともあり、また相談が増えていくかもしれません」と、相談委員として約18年の経験を持つ田野井さん。
約20年間相談委員として活躍してきた小山さんも、「区役所内での相談会は、対応部署がある場合も多く、相談いただく場所として適していると感じます」と、実際に部署を紹介するケースもあると語ります。
相談員として7年目に突入した行政書士・海事代理士の加賀雅典さんも、「日頃の業務で培った行政にまつわる知識を活かし対応しています。どんなに小さなことでもご相談いただければ」と、多くの立ち寄り来訪を呼び掛けます。
奇数月は「予約制」での対応を行っているとのことで、相談可能な時間は各20分間。
予約は8時45分から17時15分まで(窓口は17時まで)の平日(祝日など除く)に受け付けているとのことです。
なお、総務省行政相談センター「きくみみ」では、電話やインターネット、手紙やFAXでも相談を受け付けているとのこと。
「行政相談」は、発足してから60年超の歴史を持つ制度となっていますが、「認知度は10パーセント台と8割超の方が“知らない”状況となっています。問題解決に向けた助言や関係機関に対する改善の申し入れなどを行っていますので、制度を利用してもらえれば」(総務省の担当者)と、多くの相談利用を呼び掛けています。
(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です
【関連記事】
・“お役所仕事”や相談先不明の困り事も日吉の加賀さんが「行政相談」でバックアップ(横浜日吉新聞、2017年9月21日)
【参考リンク】
・行政相談とは(総務省)
・特別相談一覧(港北区区政推進課)※行政相談についても掲載
・まちかど行政相談所(トレッサ横浜)