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国際園芸博を機に最寄りの3駅に特急や快速の停車を――。

横浜市など県内自治体などが参加する「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」(会長・黒岩祐治県知事)は、今月(2025年)11月12日までに鉄道各社に対する「令和7年度要望書」をまとめ、国際園芸博覧会「GREEN×EXPO(グリーンエクスポ)2027」期間中とその後の対応に関する内容を新たに盛り込みました。

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議による「令和7年度要望書」の一例(画像は横浜線の項目、県公式サイトより)

今年度、県内を走る鉄道事業者に対する要望はJR東日本に115件、JR東海に23件、東急電鉄に4件、相模鉄道(相鉄)に10件など計198件

前年と同様に「相鉄・JR直通線の鶴見駅への停車」「相鉄・JR直通線の品川・東京方面への乗入れ」「根岸線への乗入れ本数の増加(横浜線)」「新横浜駅ホーム混雑緩和及び新改札の設置(横浜線)」、相鉄・東急新横浜線の「利用しやすい運賃設定等の検討」、各駅周辺の放置自転車対策といった要望が並ぶなか、新規に盛り込まれたのがグリーンエクスポ関連です。

JR埼京線の車両を使った相鉄の「特急」、JR線乗り入れ列車は羽沢横浜国大駅にも停車する(資料写真、2025年2月)

期間中(2027年3月19日~9月26日)はシャトルバスが発着する横浜市内の3駅に対し、「GREEN×EXPO2027の開催及び旧上瀬谷通信施設の大規模な土地利用転換に伴い、今後発生が想定される交通需要に対応し、来街者の利便性向上を図るため」として、相鉄の瀬谷駅と三ツ境駅(いずれも瀬谷区)に「特急」を、JR横浜線の十日市場駅(緑区)には「快速」を停車するよう求めました。

会場の最寄りとなる瀬谷駅北口、既存のバスターミナル(北口)を活用してシャトルバスを運行する計画(2025年4月)

旧上瀬谷通信施設の跡地では、グリーンエクスポ会場に隣接した「観光・賑わい地区」で三菱地所が「KAMISEYA PARK(カミセヤパーク)(仮称)」と名付けた大型テーマパーク2031年ごろに開設を表明するなど、今後の大規模開発が見込まれます。

近い将来の乗客増加が想定されることから、グリーンエクスポ期間中だけの「臨時停車」に限定した要望としていない点が特徴です。

十日市場駅では既存の路線バスが発着する「南口」ではなく、青葉区寄りの「北口」(写真)のロータリーを使って会場行のシャトルバス運行が計画されている(資料写真、2022年)

なお、シャトルバスの主要発着駅となる東急田園都市線の南町田グランベリーパーク駅は東京都町田市にあるため同促進会議の範囲外となっており、同駅はすでに急行や準急など全列車が停車しています。

来場の36~46%が公共交通機関

10月13日まで行われた「大阪・関西万博」におけるシャトルバス輸送の様子、各社から寄せ集めた全車種がEVバスだった。グリーンエクスポでも同様に環境に配慮した車両を導入することを計画し、その数は90台~160台規模となることが想定されている(資料写真、2025年6月)

グリーンエクスポの会場となる瀬谷区上瀬谷の旧上瀬谷通信施設は、最寄りとなる瀬谷駅から徒歩30分程度を要するため、会場への公共交通は周辺4駅からシャトルバスによる輸送が計画されています。

公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会(中区住吉町1)が今年5月に公表した「来場者輸送実施計画 初版」によると、来場者の36%~46%公共交通機関(4駅発着シャトルバス・主要ターミナル駅からの直行バスなど)を使って来場すると想定しているといいます。

会場までのシャトルバスルート図(2025年5月「GREEN×EXPO 2027 来場者輸送実施計画 初版」より)

シャトルバスが発着する4駅の1日あたり来場者数想定は次の通りで、瀬谷駅と三ツ境駅は隣接駅であることから、混雑度合いに応じて来場者の駅間誘導を行うとのことです。

シャトルバス発着4駅の想定来場者数

いずれも1日あたり、カッコ内は想定走行時間、来場者輸送実施計画初版より

  • 東急田園都市線・南町田グランベリーパーク駅:6000人~1万5000人(約15分)
  • 相鉄・瀬谷駅:5000人~1万2000人(約10分)
  • JR横浜線・十日市場駅:4000人~1万1000人(約20分)
  • 相鉄・三ツ境駅:2000人~6000人(約15分)

現時点でグリーンエクスポは「夜間開催なし(9:30~19:00)」(80日間)と「夜間開催あり(9:30~21:30)」(112日間=土休日と7月19日~9月26日の平日など)という2パターンの営業形態に分ける予定で、日によって来場者数が大きく変わると見込まれています。

瀬谷と三ツ境は同じ瀬谷区内にある“となり駅”のため混雑状況によって来場客を両駅に誘導する方針(2025年4月)

シャトルバス利用者がもっとも多くなると見込む南町田グランベリーパーク駅はすでに全列車が停車する一方、瀬谷駅と三ツ境駅は日中昼間1時間に2本程度ある特急は停車せず、十日市場駅も日中1時間に3本程度運転されている快速が通過しています。

まずは会期中の臨時停車が求められることになりそうです。

【関連記事】

・【前年記事】<県など促進会議>菊名や新横浜、羽沢横浜国大の「放置自転車」対応を各社に要望(2024年11月28日)

開幕まで500日を切った国際園芸博「グリーンエクスポ」、大型出展の発表相次ぐ(2025年11月5日)

【参考リンク】

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議のページ(神奈川県)

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議「令和7年度の要望」(神奈川県)

2027年3月19日(金)~9月26日(日)開催「国際園芸博覧会『GREEN×EXPO(グリーンエクスポ)2027』」の公式サイト(公益社団法人「2027年国際園芸博覧会協会」)