「冬休み明け」で登校する児童を、保護者や地域のボランティア、教職員、そして警察署員が見守ります。
神奈川県警港北警察署(大豆戸町)は、今週2023年1月10日(火)の「冬休み明け」での登校1日目に、港北区内全26小学校の周辺エリアでの登校児童の見守り活動やパトロールをおこないました。
交通安全を呼び掛ける交通課や、犯罪に巻き込まれないよう注意を呼び掛ける生活安全課、また交番に勤務し地域防犯の大きな役割を担(にな)う地域課などの警察官が見守り活動を実施。
1873(明治6)年に大曽根大乗寺に学舎として開校してから150年もの歴史を刻んできた横浜市立大綱小学校(大倉山4)では、伝統になっているという“長期休み”明け恒例の集団登校で、保護者やPTA職員、学援隊や教職員が見守る中、子どもたちが学校に向かう姿が見られました。
港北署によると、地域での事故防止活動の成果もあるのか、2022年は子どもに関係する事故が25件(対前年比58.1%、いずれの数値も2022年12月末日までの暫定値)と、前年(2021年)よりマイナス18件、4割強も減少する結果に。
それでも、「特に自転車に関係する事故は、137件と、対前年で14件も増えています」と、同署交通課の栗田幸夫係長は、自転車がかかわる交通事故への注意を呼び掛けます。
「日頃、見守りをおこなっている学校ボランティア『学援隊』や、近隣の商業施設の警備員、そして子どもたちと一緒に登校してくれる保護者には感謝したい」と、同小学校の高橋亨校長も“目立つから”と学援隊ビブスをまとい、日々おこなっているという登校児童の見守りをおこなっていました。
今年度(2022年度)からPTA会長に就任した衣笠一歩(きぬがさいちほ)さんも、新年度の見守りに参加。
衣笠さんは、「大綱小学校では、PTA加入率が100%。“集団登校”にも、保護者の皆さんが熱心に取り組んでくれています」と、学校運営への保護者一人ひとりの協力に感謝の言葉を述べていました。
高橋校長によると、4月の新学期については、入学式の日を除いた3日間についても集団登校がおこなわれているという「伝統」があるといい、「地域コミュニティづくりの観点からも大切な取り組みとなっています」と、子どもたちが“地域の仲間たち”を知るという意味でも、防犯上でも、重要な伝統行事となっているようです。
学校、警察による取り組みはもちろん、保護者や近隣の商業施設の協力にもみられる「地域ぐるみでの見守り」の工夫が、今後の地域社会で求められることになりそうです。
【関連記事】
・“緑・黄・青”のぼり旗で事故撲滅を、「交通安全」3団体が港北警察に寄贈(横浜日吉新聞、2023年1月13日)
・<港北警察>区内小学校で「雨中」も見守り、自転車事故増加で注意呼びかけ(2022年9月6日)※太尾小学校での見守りについて
・港北区内小学校「交通あんぜん教室」がキックオフ、運営支えるそれぞれの“挑戦”(2022年5月17日)
【参考リンク】
・交通事故発生状況(横浜市港北区のサイト)※新横浜1丁目の死亡事故などについても記載
・港北区内の交通事故発生概況~令和4年(2022年)11月末暫定値(港北警察署)※町名別事故発生件数などのデータも掲載