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横浜F・マリノスの練習拠点が小机エリアから横須賀市の久里浜に変わり、今週(2023年)1月10日に新たな施設での練習を開始しました。

F・マリノススポーツパーク~トリコロールベース久里浜(F・Marinos Sports Park~Tricolore Base Kurihama)」と名付けられた新施設は、JR横須賀線・久里浜駅近く(最寄りは京急久里浜駅)の公園跡地など約3万6500平方メートルを活用。

1月10日には完成間もないクラブハウス前でオープニングセレモニーが開かれ、関係者や監督、選手らがテープカットに参加した

ここに天然芝のサッカーグラウンド2面と2階建てのクラブハウス(トレーニング施設・レストランなど)、フットサルコートなどを横須賀市が整備し、市によるとF・マリノスが使用料を支払う形で長期にわたって活用していくとのこと。

2023年の初練習は久里浜の「F・マリノススポーツパーク」で始動(1月10日)

トップチームが拠点にするというだけではなく、公園のように開かれた場所に」(横浜マリノス・中山昭宏社長)との考えから、フットサルコートは一般利用が可能。また、あす1月12日(木)以降の公開練習日には、500席あるスタンドから練習の様子を見学することもできるようになるといいます。

天然芝のグラウンドには500席の観客席も設けられ、公開練習日には見学も可能

1月10日時点でグラウンド1面とクラブハウスの使用が始まっており、2つ目のグラウンド(浦賀警察署側)は今年5月のグランドオープン時までに完成する予定。また、一般利用が可能なレストランも今後設けられる計画です。

F・マリノススポーツパークの全体図、浦賀警察署側のグラウンドは4月に完成予定(横須賀市の資料より)

F・マリノスは、前身の日産自動車サッカー部時代に横須賀市内の「日産追浜(おっぱま)総合グラウンド」で1987(昭和62)年にサッカースクール(現「マリノスサッカースクール追浜校」)を開講するなど横須賀市と縁が深く、2005(平成17)年にはホームタウンに追加していました。

横須賀市長が自ら熱心に誘致

F・マリノスの練習場は、かつて戸塚や新子安(神奈川区)にあったグラウンドを皮切りに、2006(平成18)年からは、みなとみらいに新設した専用拠点「マリノスタウン」を2015(平成27)年まで使用。

2016年以降は「日産フィールド小机」など小机エリアを練習拠点としてきた(2022年2月)

マリノスタウンの閉鎖後は主に小机町の「日産フィールド小机」や「新横浜公園球技場」を使っていましたが、マリノスタウン時代のような専用クラブハウスは設けられていませんでした。

横須賀市は「音楽・スポーツ・エンターテイメント都市」を目指すとの目標を掲げ、2017年ごろから市長がF・マリノスに対して直接“営業”をかけるなど練習場の誘致に向けた活動を本格化。

横浜市に加え、2005年から横須賀市もホームタウンとなっている(京急久里浜駅前)

2019年5月には久里浜地区に整備することを正式に決め、両者で基本協定を結んでいます。

一昨日のオープニングセレモニーで上地克明市長は、「横須賀に新しい歴史の1ページを刻めた。何より、選手の皆さんに素晴らしい環境を提供できることが大変嬉しい」と喜び、「久里浜に来てよかった、横須賀に来てよかったと思えるような熱烈なサポートをしていきたい」と話しました。

オープニングセレモニーであいさつする横須賀市の上地市長(1月10日)

また、地元選出の小泉進次郎衆院議員(神奈川11区)は、横須賀市では男女プロサッカー選手を多く輩出していることから「名実ともに“サッカー王国・横須賀”のスタートになる」と期待を語っています。

クラブハウス前に置かれた「マリノス君」の銅像は日産スタジアムの方向を向いている

なお、F・マリノスは練習拠点を久里浜に移しましたが、新横浜2丁目にある運営会社の本社や、本拠地変更はないとのことです。

「F・マリノススポーツパーク(横須賀市久里浜)」について

今月1月10日に使用を開始した「F・マリノススポーツパーク~トリコロールベース久里浜」は、JR久里浜駅のホームからも見える位置に置かれています。

ただ、JR駅と同パークの間に連絡通路がなく、大きく迂回しなければならないため徒歩では15分ほどを要し、最寄りは徒歩10分超でアクセスできる京浜急行の「京急久里浜駅」。

アクセスルートとなる京急久里浜駅前の道路(商店街)は「久里浜F・マリノス通り」と名付けられた

昨年11月には京急久里浜駅前の商店街道路が「久里浜F・マリノス通り」と名付けられたほか、ルート上にある浦賀警察署沿いの電柱にはF・マリノスに関する装飾も施され、練習見学者を迎える体制が整えられつつあります。また、横須賀市の将来構想では、JR駅から同パークのある駅西エリアまで連絡橋の整備も検討していくとのこと。

アクセスルート沿いでは電柱も装飾、右側の建物は2020年10月に移転新築した「浦賀警察署」、この先を右折する

同パークがあるエリアは、古くは「久里浜練兵場(軍用地)」や農園などとして使われ、近年は工場を中心に、池などの自然環境を生かした大型の「くりはまみんなの公園」も整備されていました。

今回、市が同公園と旧練兵場跡の国有地などを活用し、1万平方メートル超の天然芝サッカーグラウンド2面クラブハウス、人工芝のフットサルコート、41台分の駐車場を整備。

照明も完備したフットサルコートは市民利用が可能だという

すでに完成したグラウンドには500席のスタンドが設けられており、F・マリノスでは練習見学に関する案内ページも公開しています。2つ目のグラウンドが完成後の今年5月にグランドオープンを予定しているとのことです。

【参考リンク】

横浜F・マリノス「練習場(横須賀市久里浜)」の案内ページ(2023年1月以降の公開練習日に見学可能)

横浜F・マリノス練習場の名称が「F・Marinos Sports Park~Tricolore Base Kurihama」に決定しました(横須賀市、2022年12月26日)