オリンピック本番に向け、新横浜でも警戒は緩めない――。港北警察署と港北消防署、横浜労災病院(小机町)、横浜アリーナ(新横浜3)は今週(2021年)6月14日(月)、横浜アリーナでテロ対策の訓練を実施し、来月に迫った「東京2020オリンピック」時の警備体制をあらためて確認するとともに、港北区内では2年ぶりとなる本格的な訓練を通じ、各機関が連携を深めました。
来月7月23日(金)に開会式が予定されている東京2020オリンピックでは、今月6月30日(水)に日産スタジアム付近の小机町で計画されていた「聖火リレー」が中止となるなど、新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けてはいるものの、開会式前日の7月22日(木)から8月7日(土)までの間に日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で、男女サッカー競技の11試合が行われます。
新型コロナ禍のなかで開かれる世界的イベントという、これまでに経験のない環境下となるうえ、「2020年は(新型コロナ禍で)大規模な訓練は実施できていない」(港北消防署の本多隆樹警防第二担当課長)という状況だっただけに、有事の際の連携や対応策をあらためて確認することが求められていました。
また、横浜アリーナでも徐々に有観客でのイベントが再開しつつあるため、「ソフトターゲットを狙ったテロに備える準備は常に必要」(横浜アリーナの関洋二社長)となっています。
今週6月14日(月)に横浜アリーナの出入口前広場で行われたテロ対策訓練では、乗用車が観客の列に突入し、多数の負傷者が発生したとの想定で実施。港北消防署や港北警察署、横浜アリーナ職員ら約60人が参加し、横浜アリーナ職員が負傷者役などをつとめました。
訓練では、横浜アリーナに乗用車で突入した後、棒を振り回す犯人に対し、駆けつけた港北警察署の警察官が取り押さえる場面から実践。
また、横浜救急医療チーム「YMAT(ワイマット)」も参加し、負傷者のトリアージ活動から負傷者の病院搬送開始までの流れを確認しました。
消防車や救急車、レスキュー車などが集まり、負傷者を収容するエアーテントが設置されるなど、緊迫した雰囲気のなかで行われた訓練の様子を写真で紹介します。
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【参考リンク】
・東京2020オリンピック・パラリンピック横浜市ウェブサイト(横浜市内での競技・イベント情報)