ラグビーワールドカップ(W杯)に続き、来年(2020年)夏の「東京2020オリンピック」でも輸送の要(かなめ)となる駅の安全を守る――。
港北警察署とJR小机駅は今月(2019年)12月25日に同駅構内でテロ対策訓練を実施し、さすまた(刺又)を使って不審者を取り押さえる実践などが行われました。
今年9月21日から11月2日までに7試合が予定され、6試合が日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で行われたラグビーW杯では、競技場の最寄りとなるJR横浜線の小机駅や新横浜駅がアクセスの要として多くの観戦者が利用。
来年は東京2020オリンピックの男女サッカー競技で最大規模の観衆を収容できる試合会場として、7月23日(木)から8月8日(土)までのうち、8日間で計11試合が日産スタジアムで予定されています。
この日の訓練では、小机駅とJR横浜線・新横浜駅を管轄するJR東日本の中町哲駅長ほか、小机駅と横浜線新横浜駅に勤務する社員のなかから10人が参加し、駅構内に不審物が置かれたとの想定で、実際に110番通報して犯人の特徴を伝えたり、状況を報告したりする通報訓練を実施。
また、さすまたの訓練では港北署の警察官が講師となり、社員らは、取り押さえる対象者とは十分な間合いを取ったうえで、「刃物を捨てろ!」など大きな声で威嚇を行いながら、肩から脇の下あたりを抑えることが大事であることなどを学び、実際にさすまたを使って不審者を取り押さえる実践を行いました。
中町駅長は「ラグビーW杯は無事に終えることができたが、東京2020大会でも同じ規模のお客様が駅を利用することになる。社員一人ひとりが万が一のことを考え、シミュレーションしておく必要がある」と気を引き締めていました。
港北署では今後、区内の他の駅でも同様の訓練を行っていく計画です。
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【参考リンク】
・オリンピック競技スケジュール(東京2020組織委員会)