大倉山で4年ぶりに歴史と伝統の「相撲大会」が戻ってきます。
来月(2023年)9月3日(日)12時30分から17時30分まで、「第21回大倉山地区少年少女相撲(すもう)大会」(参加する子どもは12時までに集合)が、太尾下町会子供の遊び場「相撲場」(大倉山6)で開かれます(雨天決行、荒天中止)。
大倉山地区相撲連盟が主催するこの催しは、新型コロナ禍で2019年以来、4年ぶりに開催。
4歳児(年中)以上の未就学児から小学校6年生まで、大倉山地区在住者または大綱小学校(大倉山4)や太尾小学校(同7)に通学する児童が参加が可能となっています。
個人戦、3人抜きなどの対戦を行い、個人戦の階級ごとに1位から3位までメダルを授与するほか、参加者全員に「参加賞」などの賞品を用意しているとのことです。
参加費は無料となっており、大会参加者はスポーツ保険に加入。「まわし」も無料で貸し出し可(手持ちのものがあれば持参くださいとのこと)。
男女ともに体操着(短パン)の上から「まわし」を着用することも可能で、「着用は主催者側が手伝うので安心してください」と同相撲連盟事務局長の飯島勉さん(太尾下町会会長)。
なお、8月19日(土)と26日(土)の10時から11時までと、9月2日(土)18時から19時までの「練習・指導日」も、太尾下町会子供の遊び場「相撲場」を会場として設定しており、この日もまわしの無料貸与が可能とのことです。
大会への参加申し込みは8月19日(土)の「練習・指導日」までに、飯島さん(電話:045-543-7307)または寺田直行さん(電話:090-2524-0674、テラダクリーニング=大倉山3)まで。
8月19日(土)の「練習・指導日」初日の会場でも申し込みが可能。「練習・指導日」や大会当日は「できる限り保護者も同伴ください」(飯島さん)とのことです。
地域に根差した「相撲」文化の継承を
古くは戦前から、また戦後も「娯楽」が多くなかったこと、今も「子ども相撲」が行われている綱島や新羽に隣接する地区として、元々相撲人気が高かったことなども、大倉山地区で相撲大会が開かれるようになった背景にあったと飯島さん。
長く神事や慣習的な行事として行われてきたという大倉山地区の相撲大会ですが、戦後落ち着いた頃からは太尾下町会(大倉山6丁目のうち、太尾見晴らしの丘公園など鶴見川の右岸一帯がエリア)の町内会行事として場所を移転しながら開催され、大相撲で活躍する力士が来場することもあったとのこと。
1980(昭和55年)頃からは、現在地に「相撲場」が移転。以降、土俵が狭いこともあり、子どもたち中心の取り組みが行われるようになったといいます。
また、2002(平成14)年からは「大倉山地区相撲連盟」が主催しての大会運営に移行。“新型コロナ禍”前の最盛期には80人から100人に至るほどの人数が参加するほどの規模での開催となっていました。
今回は、地域で活躍するスポーツ推進委員らの協力を得て、「復活開催」に向け、8月6日(日)午前には相撲場の整備と草刈りを行い、“第一段階”の準備を完了しています。
8月末までには小屋掛けや場内整備を行い、開催当日の9月3日(日)の午前中には最終の準備としての設営や会場の飾り付けが行われる予定です。
相撲を通じた「ふれあい」や「ぬくもり」伝える
今回の相撲大会の再開で、「担い手側の高齢化に伴い、人数も減ってきてしまっているのですが、人として、“肌と肌”のふれあいを感じられる相撲を、今こそ子どもたちに楽しんでもらいたいと感じています」と飯島さん。
特に、相手と取り組みを行うことで、「相手の力も感じ、親近感やぬくもりを感じることで、相手を思う心も生まれる、いじめなどなくなってしまうのではないかと感じています」と、人としての大切な幼少期の子どもたちの成長につながるイベントとしての相撲大会の魅力を伝えていきたいと語ります。
すでに7月中に大会が行われた新羽地区、綱島地区とともに、9月10日(日)9時からは、同相撲場で「港北区民相撲大会」(港北区相撲連盟主催)の開催も同「相撲場」で予定されており、“地域ぐるみ”での相撲大会の復活につながる「地区大会」の一つとしても大きな注目を集めそうです。
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【参考リンク】
・太尾下町会子供の遊び場「相撲場」の場所(Googleマップ)