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再整備が行われている新田緑道で、地域ぐるみでの「コミュニティ醸成」が行われています。

大倉山在住者からの「寄付金」などで植えたユリの花が見ごろに。花壇の手入れを行う「新田緑道~四季の道・健康の道公園愛護会」の浅倉会長と下村さん

大倉山在住者からの「寄付金」などで植えたユリの花が見ごろに。花壇の手入れを行う「新田緑道~四季の道・健康の道公園愛護会」の浅倉会長と下村さん

新吉田東7丁目から新羽町を経て北新横浜1丁目までの約1.8キロメートル(計2万1134平方メートル)にわたる「新田緑道」最南部の北新横浜から新羽町エリアではユリの花が見ごろを迎えているほか、新羽町エリア(新羽橋以北)では、現在、緑道の再整備工事が行われています。

「新田緑道」の最南端に位置する「四季の道」(北新横浜1)と「健康の道」(新羽町)の約260メートルにわたるエリアでは、今年(2023年)5月下旬から、約400個の球根から植えられたというユリの花が開花。

ユリより少し遅れて咲くカサブランカも少しずつ花開き、きのう6月7日時点で見ごろとなっています。

新羽に在住し30年となる下村さんは、新羽地域ケアプラザ・コミュニティハウスを拠点とする「ハンサムポールウォーキング」代表も務めている。「アメリカから来た友人もこれらのユリに感激し帰国しました。まだつぼみのものも多くあります。6月下旬まで花が持ってほしい」と語る

新羽に在住し30年となる下村さんは、新羽地域ケアプラザ・コミュニティハウスを拠点とする「ハンサムポールウォーキング」代表も務めている。「アメリカから来た友人もこれらのユリに感激し帰国しました。まだつぼみのものも多くあります。6月下旬まで花が持ってほしい」と語る

「いつもこの緑道が好きで、よく散歩をしていました。大変お世話になったので、ユリの球根を植えていただきたいと思い寄付をさせていただきます」と、大倉山在住の個人から公園の草花の手入れを行う「新田緑道~四季の道・健康の道公園愛護会」に寄付金が寄せられたといいます。

ユリの球根はすでに2021年に約20個ほど植えられており、昨年度もこの時期に花開いていたとのこと。

今年は、寄付金により新たに約400個を植えたことから、さらに存在感を増し、赤、黄色、白など鮮やかな色彩で通りかかる人々を楽しませています。

6月2日から3日にかけて日本に接近した台風2号の影響で倒れてしまったものも。背丈に近いものなど支柱で支える工夫も行っている。心ない人が切り持ち帰ることもあるといい「鑑賞して楽しんでもらえれば」と浅倉会長は呼び掛ける

6月2日から3日にかけて日本に接近した台風2号の影響で倒れてしまったものも。背丈に近いものなど支柱で支える工夫も行っている。心ない人が切り持ち帰ることもあるといい「鑑賞して楽しんでもらえれば」と浅倉会長は呼び掛ける

農業用の用水路を埋め立てた1986(昭和61)年から最後の2010(平成22)年に完成したという「四季の道」と「健康の道」ですが、「新羽緑道」としての供用が開始された翌2011(同23)年4月から、同公園愛護会が立ち上がったといいます。

同愛護会の立ち上げメンバーで会長新羽南町内会でも会長を務める浅倉克彦さんは、「(四季の道と健康の道)それぞれ各14人が在籍し花壇の手入れを行っています。特に「四季の道」は、春夏秋冬、通りかかる人々に花を楽しんでもらいたいとそのバリエーションも豊富です」と、今年4月に開催された「港北オープンガーデン」(同運営委員会・港北区主催)にも初参加するなど、その活動に力を入れていると説明します。

同愛護会に自ら手を挙げ入会したという下村留吉(とめきち)さんも、「ユリやカサブランカの種類は10種類にもなるでしょうか。20~30センチメートルくらいの背丈の低いものから、150センチメートルにも及ぶ大きなものまで、美しく花開く様子を楽しんでもらえれば」と、近郊からの緑道「散策」を呼び掛けています。

3月には「緑道みちあそび」イベントも

新羽町自治会館近くの「新田緑道」で行われた「みちあそび」イベント(3月12日)

新羽町自治会館近くの「新田緑道」で行われた「みちあそび」イベント(3月12日)

「新田緑道」の再整備に伴い、それまであったポンプ室や石敷き箇所といった既存の施設がなくなることを受け、新羽橋以北の新羽町エリアでの「新田緑道みちあそび」イベントが今春3月12日午後に開催されました。

地域の福祉や子育てなどの課題解決を目指す「ひっとプラン港北」新羽地区計画推進委員会新羽町自治会(磯部秀夫会長)が共催したもので、公園を整備する横浜市環境創造局の担当者や整備工事を行う造園業者「株式会社新正園」(神奈川区菅田町)、新羽地区の地域まちづくり関係者地域ケアプラザ職員らがスタンバイ。

長年親しんだ「遊び場」で想い出を共有していた

長年親しんだ「遊び場」で想い出を共有していた

新羽周辺地区の学校などに配布したチラシなどを見た地域の親子連れなど約250人が「この日限り」の遊びのコーナーを楽しみ、整備工事に入る緑道とのしばらくの「別れ」を惜しむかの姿が見られていました。

このエリアの再整備工事は今秋9月末頃までを予定しているとのことで、既に植えられている樹木を活かした花壇の整備見通しの悪い樹木の伐採、案内板や主要箇所への距離を示す誘導板の設置、噴水などを設置した水景広場水車モニュメント、コミュニティ広場や水飲み場、トイレなども新たに整備し、再オープンする予定とのことです。

伐採した木で作った丸太やショベルカーの「アトラクション」も造園業者により臨時で提供され、約250人の親子連れが緑道との「しばらくの分かれ」を惜しんでいた

伐採した木で作った丸太やショベルカーの「アトラクション」も造園業者により臨時で提供され、約250人の親子連れが緑道との「しばらくの分かれ」を惜しんでいた

北新横浜側のエリアも含み、新羽地区の「地域コミュニティ」の場として重要な役割を果たす「新羽緑道」のこれからの再整備、また公園愛護会も含め、緑道とどう地域の人々がかかわっていくのかにも、今後さらなる注目が集まることになりそうです。

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【参考リンク】

公園案内~新田緑道(港北土木事務所)

公園愛護会に参加しませんか(横浜市環境創造局)

#こうほくまち活(令和4年度)~【新羽地区】新田緑道がこどもたちの遊びと体験の場に!(横浜市港北区)

みちあそび いよいよ3月12日日曜日!工事中の緑道公園で開催!(横浜市港北区「新羽町大好き」ブログ)

【撮影してきました】<新田緑道>北新横浜・新羽でユリの花が見ごろに(新横浜新聞・しんよこ新聞に掲載)(同)※リンク追記