トリコロールの「応援フラッグ」で“歩行者を守りたい”――マリノスチアと白バイ隊員が小机駅南口に初登場し、歳末の交通安全を呼び掛けました。
神奈川県警察本部(中区海岸通)は、きのう(2021年)12月13日の16時30分から約30分間、JR小机駅(小机町)南口側にある横浜上麻生道路の小机駅前交差点で、「薄暮(はくぼ)時間帯の歩行者保護・誘導活動」を初めておこないました。
同県警交通総務課の高橋一成さんは、先週12月11日(土)から12月20日(月)まで実施されている「年末の交通事故防止運動」の平日の初日にあたることから、「きょうが、神奈川県の各地で、“歩行者保護強化日”として取り組んでいます」と、この日、そして“交通量”が多くなる夕方に活動を実施する理由を説明します。
特に年末にかけての“薄暮時間帯”に歩行者に関係する事故が多発することへの注意を喚起したいといい、「一昨年前(2019年)から各地元で活動するスポーツチームとの連携に力を入れてきました」と、“全国的にも高い著名度”を誇る横浜F・マリノス公式チアリーディングチーム「トリコロールマーメイズ」の3人を招へい。
いつもはチームを応援するための“フラッグ”を誘導用の旗として用いながら交差点の横断歩道に立ち、歳末の交通安全を呼び掛けました。
同県警からは、二俣川にある運転免許センター(旭区中尾)を本拠地にしているという女性白バイ隊「ホワイトエンジェルス」の隊員や、港北警察署(港北署、大豆戸町)交通課も活動に参加。
駅前交差点らしく急ぎ足で交差点をわたる人々の安全確保に努めたほか、通りかかる人々に交通安全を呼び掛けるチラシも約50枚配布していました。
高橋さんは、「例年、11月から12月は午後5時頃(17時頃)の交通事故が多く発生します。歩行者の事故が増える時期なので、1件でも減らすことができれば。交通事故に至った事案には、交通違反があったケースも多くなっています」と、まずは基本的な“交通ルール”を守ることでの事故防止を呼び掛けます。
港北区での事故発生状況について、「高齢者や2輪車の事故は減少していますが、子どもの事故件数が6件増の30件(10月末現在)となるなど注意が必要です。横断歩道や、横断歩道でない場所を横断したりする『乱(らん)横断』での事故も増えています」とこの日参加した港北署交通課の栗田幸夫さん。
地域での事故防止に多く寄与している例についても触れ、「区内でも、見守りボランティアが登校時のみならず、下校時も子どもたちを見守ってくれているケースが見られることは大きいと感じます」と、港北区内で見られる地域のボランティアや保護者らによる登下校時の見守りやパトロールも、事故防止につながる大きな要因になるのではないかと指摘します。
「F・マリノスのファンの皆さんにも、ぜひSNSなどを通じて情報を拡散いただき、今回の活動を通じての“交通事故”防止にご協力いただければ」と高橋さん。
“一人でも多く人々に事故防止を呼び掛けたい”という同県警の想いから初の小机駅南口での呼び掛け実施に至ったこともあり、城郷地区連合町内会(小机土井町内会)の牧義一会長も当日激励に訪れるなど、“地域を上げての”交通事故防止に向けた情報共有が行われることも期待できそうです。
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・日吉の小学校に「東急バス」が登場、“地域ぐるみ”の交通安全教室を企業も盛り上げ(横浜日吉新聞、2021年6月17日)
【参考リンク】
・港北区連合町内会定例会資料~港北区内の交通事故発生状況(港北警察署交通課)(港北区連合町内会のサイト・PDFファイル)※区内の子どもの事故件数が増加している
・令和3年度「年末の交通事故防止運動」神奈川県実施要綱(神奈川県交通安全対策協議会)(神奈川県のサイト・PDFファイル)