新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト

法人サポーター会員による提供記事です】お腹の中にいる赤ちゃんから、100歳を超える人々までの地域の居場所に――地域の「コミュニティ・カフェ」が10周年を迎え、さらなる飛躍を遂げています。

多世代交流のコミュニティ・カフェとして10周年を迎えた「街カフェ大倉山ミエル」。ハロウィンを前に、集う人々の笑顔がこぼれてきそうな室内(10月26日)

多世代交流のコミュニティ・カフェとして10周年を迎えた「街カフェ大倉山ミエル」。ハロウィンを前に、集う人々の笑顔がこぼれてきそうな室内(10月26日)

2010(平成22)年11月3日、大倉山エルム通りの大倉山2丁目にオープンした「街カフェ大倉山ミエル」がその場所。

同店でも取り扱う「大倉山産のはちみつ」(「ミエル」はフランス語で蜂蜜を意味)が店名の由来となった「大倉山ミエル」は、港北区役所裏手付近の大豆戸町や大倉山7丁目の「ギャラリーカフェ夢うさぎ」内での運営を経て、2018(平成30)年9月から大倉山4丁目の旧一軒家貸し画廊「ぎゃるりーげん」の場所に移転し、きょう10周年の日を迎えました。

同カフェを運営する鈴木理事長。地域コミュニティにおける社会参加の促進と「孤」の解消、コミュニティへの参加を促す「しくみづくり」を実践している

同カフェを運営する鈴木理事長。地域コミュニティにおける社会参加の促進と「孤」の解消、コミュニティへの参加を促す「しくみづくり」を実践している

同カフェを運営するNPO法人街カフェ大倉山ミエル(事務所:同)理事長の鈴木智香子さんは、「さまざまな人々とのつながりの輪が広がりました」と、地域でも例を見ない「地域交流カフェ」としての役割を担い続けてきた日々を振り返ります。

港北区内でも他に先駆け、認知症の人やその家族が、地域の人や専門家と相互に情報を共有しお互いを理解し合う「認知症カフェ」を、大豆戸地域ケアプラザ(大豆戸町)との事業として行うほか、横浜市健康福祉局からの認定を受けた「介護予防・生活支援サービス補助事業」として、65歳以上を対象とした「シニアの時間・おでかけミエル」を地域のサロンとして開催。

今でも店名の由来となった地元・大倉山産の「はちみつ(ミエル)」を取り扱っている

今でも店名の由来となった地元・大倉山産の「はちみつ(ミエル)」を取り扱っている

ここ数年は、地域の活動団体、行政、企業などとの連携を深めながら、子育てママや小学生たちの居場所づくりにも注力するなど、「妊婦さんから、100歳を超える方々が集う場所として、地域コミュニティにおける社会参加の促進と“孤”の解消、コミュニティへの参加を促す“しくみづくり”を実践しています」と、実に“多世代が集う場所”としての「居場所機能」を強化しています。

「コロナ禍」でのイベント中止による大きな打撃を受けていた時期においても、妊婦・赤ちゃんのいる家庭に向けての港北区内の情報を発信するサイト「ここみて港北」を、NPO法人孫育て・ニッポン(東京都中央区)理事長、NPO法人ファザーリング・ジャパン(同千代田区)理事の棒田明子(ぼうだあきこ)さんとともに立ち上げ、公式ライン(LINE)アカウントでの情報発信を積極的に行うなど、まさに“孤”の解消に向けての取り組みを行ってきました。

11月7日(土)10時から17時、8日(日)10時から15時まで大倉山記念館(大倉山2)で開催される「子どもと考える子どもの自由な居場所~大倉山アートジャム2020」展の案内チラシ(NPO法人街カフェ大倉山ミエル提供)

11月7日(土)10時から17時、8日(日)10時から15時まで大倉山記念館(大倉山2)で開催される「子どもと考える子どもの自由な居場所~大倉山アートジャム2020」展の案内チラシ(NPO法人街カフェ大倉山ミエル提供)

最近では、子どもたちの幸せを支える地域の活動を応援するためにスタートした、東急株式会社(東京都渋谷区)による第1回「東急子ども応援プログラム」の助成先にも今年(2020年)6月に認定。

コミュニティ・カフェを「基地」とし、「自由な居場所」を子どもたちと作るプログラム「放課後ミエル」(毎週月曜・水曜の午後)と、「ちびっこミエル」(同火曜・木曜の午前・午後の2部制)を実施(いずれも要予約)しています。

今週末(2020年)11月7日(土)10時から17時、8日(日)10時から15時までには、同プログラムの中間報告を兼ねて「子どもと考える子どもの自由な居場所~大倉山アートジャム2020」展を、大倉山記念館(大倉山2)で開催。

当日は、子どもたちの作品展示や的あてや金魚すくいなどの「こども縁日」段ボールトンネルガチャポン、ミサンガやティアラ作りといったワークショップスライム遊びなどのメニューを用意しているとのこと。

10月28日から11月1日まで開催された「大倉山秋の芸術祭」でもプレ展示が行われた

10月28日から11月1日まで開催された「大倉山秋の芸術祭」でもプレ展示が行われた

今回の展示やイベントを通じ、「毎日、自由に楽しく遊んでいる子どもたちの様子を感じてもらえれば。色々な楽しい遊びや、自由な展示も用意しています。ぜひ遊びに来てください」と、鈴木さんは、当日の多くの来場を呼び掛けています。

なお、7日(土)の10時30分から11時30分までは、大倉山記念館で外遊びを行う「森のようちえん」(満席)、「子どもジャーナリスト講座」を7日土曜日13時から14時まで開催。棒田明子さんやママたちとの「座談会」を8日(日)13時から14時30分まで実施する予定です(いずれも要予約)。

当日は、「ソーシャルディスタンスを確保し、接触感染対策を行った上での開催を行います。事前予約は不要ですが、検温実施・マスク着用といったご協力をお願いします」(鈴木さん)とのこと。

 「ぜひ大倉山記念館で開催されるイベントにお越しください」と鈴木さん(街カフェ大倉山ミエルで、10月26日)

「ぜひ大倉山記念館で開催されるイベントにお越しください」と鈴木さん(街カフェ大倉山ミエルで、10月26日)

「地域の自治会・町内会や商店街、学校、そして区役所といった組織や団体とも、より一層の連携を強化していくことができれば。これからも、“街の広場”としての大倉山ミエルの役割を強化し、多世代の居場所、さらには創造の場所になりたいとの思いを抱きながら、日々の運営を続けてまいります」と、街ぐるみ・地域ぐるみの連携により、よりスケールの大きな「誰にとっても住みやすい街」の実現を目指す鈴木さん。

シニアから子育て世代、さらには出産を控えた人々にとっても「心の居場所」となりうる地域コミュニティ・カフェの役割は、「コロナ禍」でその必要性がよりクローズ・アップされ、さらにその機能を強化していくことが、地域社会にとって必要となっていきそうです。

【関連記事】

地域交流カフェの先駆け・大倉山ミエルの使い方、情報収集やイベントも(2019年1月8日)

街づくり仕掛け人・鈴木智香子さんが描く地域の未来、大倉山で独自メディアも(2018年7月18日)

スマホに“今こそ”必要な情報を、産前産後向けサイト「ここみて」新規開設(2020年6月10日)

【参考リンク】

街カフェ 大倉山ミエル公式サイト

子どもの自由な居場所プロジェクト2020(同)※11月7日(土)・8日(日)に開催の「子どもと考える子どもの自由な居場所」展について

法人サポーター会員:NPO法人 街カフェ大倉山ミエル 提供)