12年連続「金賞」を受賞した一人ひとりの思いが、みなとみらいホールで花開く一夜になりそうです。
横浜市立大綱中学校(後藤秀吉校長、大倉山3)の吹奏楽部は、今週(2024年)3月15日(金)17時30分から19時30分まで(17時開場、終演時間は予定)、「横浜みなとみらいホール」(大ホール、西区みなとみらい2)で、「第36回定期演奏会」(入場無料・予約不要)を開催します。
毎年夏に行われている「神奈川県吹奏楽コンクール」中学校A部門(大編成)で、2011(平成23)年から12回連続で「金賞」を受賞している同部。
2020年は新型コロナ禍の影響で、吹奏楽コンクールが中止となってしまったものの、その前年の2019年と2022年の「東関東吹奏楽コンクール」(同部門)では銀賞。
地元・横須賀芸術劇場(横須賀市)で開催された2021年には金賞。2023年には銅賞を受賞していました。
昨年度(2022年度)の途中から学校以外でも演奏を披露する機会が増えてきたといい、「トレッサ横浜(師岡町)やクイーンズスクエア横浜(西区みなとみらい2)などでも演奏を行いました」と顧問の佐藤聖也教諭は語ります。
毎年3月に行う「定期演奏会」については、「2020年はあいにく中止となってしまいましたが、翌2021年からは人数を制限しての開催を復活。昨年(2023年)からは制限がないスタイルでの開催を、同じみなとみらいホールで行うことができました」と佐藤教諭。
「今年度(2023年度)のメンバーとしては1年間の、3年生としては3年間の集大成として臨む演奏会です」と、1年生19人、2年生12人、そして卒業式を終えた22人の3年生を交えた53人で臨む“集大成”としての演奏機会であると説明します。
演奏曲は、まずはスティーヴン・ライニキーの「鷲の舞うところ」、ジェイムズ・スウェアリンジェンの「ロマネスク」、樽屋雅徳の「エンジェル・オブ・バトルフィールド~クララ・バートンに捧ぐ」の3曲。
佐藤教諭は、「クララ・バートンはアメリカ赤十字社の設立者で、看護師のパイオニアです。戦争や自然災害の被害者に対する彼女の献身は、南北戦争が1865年に終わってからも継続したといいます。この曲はそんな彼女の人生を想像し、映画音楽のように作られています」と、曲の成り立ちや魅力を説明します。
そして、「今も世界で流行病や戦争が起こっている中、私たちの生活はたくさんの医療従事者の方々に支えられています。感謝の思いも込めて演奏します」と、演奏に込める思いについても言及します。
また、今年度の吹奏楽コンクールで課題曲と自由曲に選んだいう、宮下秀樹の「ポロネーズとアリア~吹奏楽のために」や、アラン・メンケン作・森田一浩編曲の「『ノートルダムの鐘』より」を披露する予定です。
「この2曲と、ひと夏ともにに過ごしました。一つひとつの音に思い出があります」と、水戸市民会館(茨城県水戸市)に遠征し披露した際の東関東大会までの日々についても振り返ります。
また、人気アニメ「ドラえもん」やディズニーの名曲、世界で話題になっているYOASOBI(ヨアソビ)の「アイドル」なども演奏予定とのことです。
今回の演奏会の告知については、大綱中学校に入学予定の4つの小学校(太尾小学校、大綱小学校、大豆戸小学校、菊名小学校)の6年生児童にチラシ配布を行ったほか、学校の周辺地域でのポスターの掲示などを行っているとのこと。
「これまで、『振華(しんか)』という目標を掲げて活動してきました。生徒の自主性を大切にし、練習時間の使い方や内容をリーダーが考え、行動に移していました」と、佐藤教諭は、一人ひとりの生徒の自主性を尊重したと語り、目標に向けてのプロセス、そして“夢が花開く”瞬間の大切さを一人ひとりの生徒と分かち合ってきました。
開催当日の事前予約やチケットなどは不要となっており、「今まで支えてくださった方々への感謝を伝える場となれば。大綱中学校の在学生やご家族はもちろん、私たちの活動にご理解ご協力をいただいた地域の方々や、来年度(2024年度)に入学する予定の皆さんにもぜひお越しいただければ」と、当日の多くの来場を広く呼び掛けています。
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【参考リンク】
・横浜市立大綱中学校吹奏楽部 第36回定期演奏会(横浜みなとみらいホール)
・アクセス(同)