学校、地域ぐるみでの「公開授業」で、住宅・建築における“地球温暖化ストップ”への対策を考えます。
一般社団法人横浜市建築士事務所協会（中区北仲通4）は、来週（2024年）2月26日（月）の9時55分から11時30分まで（9時45分開場）、横浜市立新羽中学校（新羽町、豊澤尚弘校長）の体育館で、公開授業「健康で快適な住まい～環境教育プログラム」を初めて開催します。
来週（2024年）2月26日に横浜市立新羽中学校（新羽町、豊澤尚弘校長）の体育館で行われる公開授業「健康で快適な住まい」の案内チラシ（主催者提供）
同校は、国（文部科学省）による環境を考慮した学校施設（エコスクール）を先進的に採り入れた「エコスクールパイロット・モデル校」として認定。2011（平成23）年度に校舎の改修が行われたといいます。
この講座で講師を務める同協会理事長の佐藤建二さんは、この「エコスクールパイロット・モデル校」の研究会に2009（同21）年11月から翌2010（同22）年3月まで参加。
「改修からすでに10年以上が経過し、学校内で事業内容を生徒たちに適切に伝えられていないという校長先生との対話から、この授業が実現する運びとなりました」と、佐藤さんは今回の公開授業の開催理由を説明します。
新羽中学校が「エコスクールパイロット・モデル校」として校舎の改修が行われた経緯などについても授業内で紹介される予定（写真はイメージ）
佐藤さんは、同中学校の周辺から新羽ポンプ場にいたる付近一帯「中之久保」をエリアとする新羽町中之久保町内会や、鶴見川流域の自然や伝統文化を伝える活動を行う鶴見川舟運復活プロジェクト（新羽町、長谷川武明会長）にも所属し、地域住民として地域まちづくり活動に参加しています。
同協会は、横浜市建築局住宅政策課内に事務局を置く「よこはま健康・省エネ住宅推進コンソーシアム」（今回のイベントを共催）の昨年2023年3月の設立以来参画。
「横浜市が掲げる2050年の目標『ゼロカーボン横浜（Zero Carbon Yokohama）』の実現に向け、高性能な住宅の普及を促進しており、その実現に向け、この度、将来の横浜を担（にな）う中学3年生とその保護者、地域住民向けに、『健康』『快適』『経済性』『防災性』を備えた『性能の高い住宅』の普及を目的とした特別な環境教育プログラムを企画しました。奮ってご参加いただければ」と、多くの当日の来場を呼び掛けます。
同校の飯塚英恵副校長も、「学校内に、エコスクールパイロット・モデル校として校舎を改修した経緯については掲出しているのですが、なぜそれらが行われたのかを生徒に伝えられる良い機会となりそうです」と、今回の企画を歓迎し、また地域からの参加により「街ぐるみ」での授業を行えることへの期待感を語っていました。
環境を考慮した学校施設（エコスクール）の整備推進を進めてきた文部科学省のサイトに掲載している「エコスクールパイロット・モデル事業事例集」資料
なお、当日の授業では一級建築士として地元・新羽町で建築設計事務所を営む佐藤さんが「エコスクール認定校」についてまずは解説。
同じく区内で活動を行う一級建築士の加藤文一さんが、「快適な住まいから地球環境を考える」とのテーマで授業を行う予定です。
横浜市では、「脱炭素社会の形成の推進に関する条例」を2021年6月に施行、「2050までの温室効果ガス実質排出ゼロ（脱炭素化）」を市における温暖化対策の目指す姿（ゴール）とし、それを表す言葉として「ゼロカーボン横浜」を用いているといいます。
横浜の将来を担う中学生、また地域の人々に向けた「公開講座」により、日々を生きる中での「地球温暖化」を防ぐためのヒントを得られる貴重な機会となりそうです。
なお、当日の参加は無料。「保護者の皆さん、地域の皆さんもご自由にご参加いただけます。上履きをご持参ください」（佐藤さん）とのことです。
【関連記事】
・横浜市と「30大学」が連携協議会、都筑区の新大学も加わり“花博”盛り上げへ（2023年06月12日）※ 「ゼロカーボン横浜（Zero Carbon Yokohama）推進分科会」を中心とした市と大学、大学間の連携についても触れている
【参考リンク】
・ハマ建『公開授業』令和6年2月26日開催（一般社団法人横浜市建築士事務所協会）
・ハマ建『公開授業』－環境教育プログラム－＠横浜市立 新羽中学校（よこはま健康・省エネ住宅推進コンソーシアム）
