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大豆戸の「秋祭り」芸術学校が初参加。ポスター企画や朗読劇コラボ、ダンスの披露で地域を盛り上げます。

今週末(2023年)9月3日(日)大豆戸町の八杉神社で4年ぶりに一般公開し開催される例大祭(秋祭り)に、「横浜芸術高等専修学校」(学校法人恭敬学園=北海道余市郡仁木町、坂井直樹理事長)が初参加することになりました。

大豆戸町にある八杉神社で4年ぶりに公開での「秋祭り」が復活。9月2日(土)の宵宮(よいみや)では演芸会のリハーサル、3日(日)には奉納演芸祭が開かれる

大豆戸町にある八杉神社で4年ぶりに公開での「秋祭り」が復活。9月2日(土)の宵宮(よいみや)では演芸会のリハーサル、3日(日)には奉納演芸祭が開かれる

同日18時30分から行われる「奉納演芸祭」のポスター8種類を美術コースの学生が制作しています。

地域の人々を招いてのポスターの選考会を経て、13か所ある大豆戸町の掲示板に掲示し、それぞれ1文字ずつの「キーワード」を設定、集めて持参するとプレゼントがもらえるという「謎解き企画」も予定するなど、地域周辺に“新しい風”を吹かせています。

学生が作った8種類のポスター(右)は大豆戸町の13カ所の掲示板に掲出されている(八杉神社前)

学生が作った8種類のポスター(右)は大豆戸町の13カ所の掲示板に掲出されている(八杉神社前)

まず第1部(18時30分~)で声優コースの約20人が挑むのは、八杉神社の歴史を描く朗読劇「大銀杏の古木が語ってくれた八杉神社ものがたり」

神社総代を務める大豆戸町在住の小谷田(こやた)作夫さんが企画、脚本と、劇中歌の作詞は同在住の村上芳信さん(大倉精神文化研究所客員研究員)が手掛けており、八杉神社にまつわる過去300年の歴史を知ることができる約30分間のストーリーとして披露する予定とのこと。

約20人が八杉神社のステージでの「朗読劇」に挑む

約20人が八杉神社のステージでの「朗読劇」に挑む

劇中歌「開幕の歌・八杉神社ものがたり賛歌」の作詞(村上さんと連名)・作曲や歌の指導、音響や照明などを「港北区民ミュージカル」で活動するメンバーが務めているといい、地元の人々と同校のコラボによるステージを楽しむことが期待できそうです。

授業の一環ではなく「自発的に」生徒たちは参加しているという

授業の一環ではなく「自発的に」生徒たちは参加しているという

今年(2023年)4月に名古屋から着任、キャリア4年目となる教員(担任)の横田亮太さんも声優コースの生徒たちの活躍を喜ぶ

今年(2023年)4月に名古屋から着任、キャリア4年目となる教員(担任)の横田亮太さんも声優コースの生徒たちの活躍を喜ぶ

19時10分から行われる第2部のステージでの中では、同校の「ダンス&ボーカルコース」の約20人も、約15分間のダンスを披露する予定となっており、「奉納演芸祭」当日は、これまでになかった若き学生たちのパワーに満ちたステージを期待できそうです。

地域と学校との「信頼関係」が原動力に

「横浜芸術高等専修学校」の前身は、2006(平成18)年4月に開校した「北海道芸術高等学校」

北海道小樽市に近い仁木(にき)町に本校を置き、札幌や仙台、東京池袋、名古屋、福岡の各都市にサテライトキャンパスを置く通信制高校として、横浜にも2013(平成25)年4月に新横浜2丁目のオフィスビル内にサテライトとしてのキャンパスを置いていました。

「大豆戸町」の法被(はっぴ)やポスターを学校入口に掲出しイベントを盛り上げる福谷校長(中央)、丹下副校長(左)、イベントを企画した小谷田さん

「大豆戸町」の法被(はっぴ)やポスターを学校入口に掲出しイベントを盛り上げる福谷校長(中央)、丹下副校長(左)、イベントを企画した小谷田さん

2020年8月には大豆戸町に現在の新校舎を建設し移転。この頃、元々、北海道が好きだったという小谷田さんは、「(同校が)気になって」と、同校内にアクセス。

将来的な祭りなどでのコラボレーションについて学校側に打診、コロナ禍の最中ということで、本格的な交流は今年からになったものの、学校側との「信頼関係」を築き、今日まで二人三脚での企画を進めてきていました。

丹下副校長と小谷田さんは出会って以降、日々信頼関係を構築してきた

丹下副校長と小谷田さんは出会って以降、日々信頼関係を構築してきた

ポスター、朗読劇、そしてダンスも、「生徒たちの自発的な活動によるものです」と、副校長の丹下哲成さん

学校が地域に入っていくことについては、「それが理想だと思っていましたが、なかなかきっかけをつかむことが難しいと思われたなかで、小谷田さんからお声かけをいただき、このような舞台を作ってもらえたことをありがたく思っています」と、福谷美佐子校長も、“理想”とすべき学校と地域とのコラボレーションが実現できたことを喜びます。

「今回のコラボをきっかけに、より一層、地域の皆さんとのつながりが生まれ、生徒たちが発表をできる機会が広がれば」と、丹下さん。

「八杉神社」が生徒たちにとってより身近な場所に

「八杉神社」が生徒たちにとってより身近な場所に

元大手メーカー勤務という経歴を持ち、サラリーマン時代から地域活動を行っていたという小谷田さんは、「まずは自分が暮らす地域こそが大切。今回のコラボをきっかけに、大豆戸町を芸術のまちにしていきたい」と、“芸術の気風”あふれる街づくりと担い手の創出についても試みていきたいとの想いを熱く語ります。

小谷田さん、そして学校側の熱意は生徒たちにも伝わっており、「八杉神社の知らなかった歴史やその流れを知ることができた」といった声や、「知らなかった歴史について調べてみて、八杉神社の歴史が深いと感じた」、「これまで使ったことがない難しい言葉や漢字を学ぶ機会になった」といった感想や、「屋外の舞台に立つことや地元とのコラボは初めてで嬉しい」といった声も聞かれました。

ダンス&ボーカルコースの生徒たちも有志が参加。4曲程度のダンスを披露する予定

ダンス&ボーカルコースの生徒たちも有志が参加。4曲程度のダンスを披露する予定

ポスター制作にあたっても、学生が八杉神社に出向いての制作を行ったとのこと。

「学生たちが“やりたいこと”や道に進む中での貴重な学びの機会としても、地域でフィールドワークができることはとてもありがたいこと」(丹下さん)と、同校では、これからも大豆戸町周辺の人々とのコラボや、学校外をフィールドとした活動についても今後さらに推し進めていきたい考えです。

イベントの成功を楽しみにしたい

イベントの成功を楽しみにしたい

まずは、初めての「挑戦」となる「奉納演芸祭」が、成功そして盛況に終わることが望まれます。

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・【過去記事】8/31(土)から早くも2019年「秋祭り」、菊名西口の八杉神社で(2019年8月29日)

新横浜の「北海道芸術高等学校」が環状2号に近い大豆戸町へ、新校舎を建設(2020年8月7日)

【参考リンク】

八杉神社×横芸「ワイワイプロジェクト」(横浜芸術高等専修学校)