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新横浜の街にとっても夢が広がる構想です。

神奈川県をはじめ相模原などの10市町と県商工会議所連合会、県商工会連合会による「新駅設置促進期成同盟会」(会長・黒岩祐治知事)は、新横浜駅と小田原駅の中間地点に新駅誘致を目指し、新たなポスターを先月(2023年)4月28日から商業施設などで公開しています。

「神奈川県東海道新幹線新駅設置促進期成同盟会」が新たに制作したポスター(ニュースリリースより)

東海道新幹線の新横浜駅小田原駅の間は約51キロあり、東海道新幹線のなかでは米原駅(滋賀県)と京都駅間(約68キロ)に次いで長いことから、中間地点である寒川町倉見駅(JR相模線)付近に新駅を誘致しようという運動が古くから行われてきました。

少なくとも1970(昭和45)年には当時の国鉄(現JR)に対して誘致活動が始まっており、地元の自治体が協議会などを設立。1996(平成8)年には神奈川県が新駅の必要性を認め、県全体で期成同盟会を設立するとともに、翌年公表した長期計画「かながわ新総合計画21」にも新駅の誘致構想を盛り込みました。

リニア中央新幹線の新駅との位置関係も新たにイラストなどで示している(ニュースリリースより)

ただ、新駅の誘致は「リニア中央新幹線」が開業した後、東海道新幹線のダイヤに余裕が生まれることが前提条件とされています。

JR東海は「現時点において、新駅の設置は極めて困難。(リニア)中央新幹線が開通してから、その先の問題であり、新駅設置の可否について検討できる段階ではありません」(令和4年度「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」への回答)などとの見解を示します。

県が誘致活動を始めてから四半世紀以上が経っても目立った進展が見られないこともあり、「新駅誘致について知っている人は誘致地区周辺地域で約半数に留まった」(期成同盟会のニュースリリース)とのこと。

期成同盟会は1996(平成8)年から四半世紀以上にわたって活動している(神奈川県のページより)

「さらに多くの方々に新駅誘致への関心をもっていただくため」(同)として新たなポスターを制作したものです。

ただ、ポスターは県中央部鉄道駅や県機関・市役所などで掲出する予定となっていることから、新横浜エリアでは現時点で見る機会は少なそうです。

なお、新幹線の新駅誘致を目指す倉見駅へは、相鉄の「いずみ野線」を延伸しようという構想もあり、こちらも実現すれば新横浜から相鉄新横浜線を通じて直行できる可能性があります。

【関連記事】

<ST線フォーラムレポ9>新たな「新横浜」像を考える時~横浜国大・高見沢さん(2022年8月26日、東海道新幹線の新駅についても)

・【5年前の記事】意外に近くを通る「リニア中央新幹線」、田園調布や中原区内などの地下深くにトンネル(横浜日吉新聞、2018年6月6日)

【参考リンク】

東海道新幹線新駅を寒川町倉見地区へ(神奈川県県土整備局)

東海道新幹線新駅の誘致(神奈川県県土整備局)

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議のページ(神奈川県、毎年新駅の要望を出している)