相鉄・東急直通線(新横浜線)で2013(平成25)年2月に工事が本格的に始まって約9年、羽沢横浜国大駅から新横浜駅を経由し、日吉駅まで約10キロにわたって一本のレールでつながりました。JRTT鉄道・運輸機構が今月(2022年)7月8日に発表したものです。
相鉄・東急直通線(新横浜線)は、2つの新駅(新横浜/新綱島)と3つのトンネル(羽沢/新横浜/綱島)、日吉駅から綱島トンネルへ接続する「日吉駅付近工事」(日吉駅から新綱島駅方面へ約1000メートル)という6つの区間で工事を実施。
大半が環状2号線の地下に位置し、土地を入手する必要のない「羽沢トンネル」(羽沢横浜国大駅~新横浜駅、約3500メートル)や、駅前の環状2号線地下に設ける新横浜駅、東急電鉄の敷地内が多い日吉駅付近の工事が先行していました。
一方、港北区内の一部住宅街を通る「新横浜トンネル」(新横浜駅~新綱島駅、約3300メートル)や「綱島トンネル」(新綱島駅~日吉駅手前、約1100メートル)、鶴見川至近の軟弱地盤への対応が求められた「新綱島駅」の各工事は、土地の入手や地上権の設定、技術面などで苦戦。
当初は「2019年4月」に開業する計画としていましたが、工事の進捗が芳しくないことから2016(平成28)年8月には「2022年度下期(10月~2023年3月)」に遅れることを発表し、2020年6月には新横浜トンネルを掘削中だった大豆戸町の環状2号線で二度の陥没も起きています。
その後、3つのトンネルは羽沢トンネルが一昨年(2020年)2月、新横浜トンネルは同年11月、綱島トンネルが昨年(2021年)4月にそれぞれ貫通し、新横浜駅と新綱島駅での工事も進展。土木工事からレールや架線の敷設といった設備面の工事に移っていました。
工事を担当するJRTT鉄道・運輸機構では、今月下旬に関係者を招いた「レール締結式」を実施したうえで、来年(2022年)3月の開業へ向け、引き続き設備工事を進め、試運転の環境を整備していく予定です。
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・新綱島駅の「設備」工事が最盛期、ホーム階の壁面に水色のライン(横浜日吉新聞、2022年6月6日、新綱島駅の状況)
【参考リンク】
・神奈川東部方面線「工事の進捗状況」(JRTT鉄道・運輸機構)