環状2号線の地下深く、相鉄・東急直通線(新横浜線)の「新横浜駅」では出入口とホーム階を結ぶエレベーターやエスカレーターといった駅設備の工事が来年(2023年)3月の開業へ向けて急ピッチで進行しています。
今月(2022年)6月13日、JRTT鉄道・運輸機構東京支社の新横浜鉄道建築建設所(新横浜2)の案内で新横浜駅の工事現場を取材しました。
相鉄・東急直通線の新横浜駅は、環状2号線の地下約33メートルの位置にホームを置く地下駅で、改札口のある「地下1階」から列車が発着する「地下4階」まで4層構造となっています。
トンネルやホームなど駅の構造物をつくる土木工事はすでに終えており、現在は電気や内装、エレベーターやエスカレーターといった設備工事の真っ最中で、各種工事が昼夜問わず同時に進行している状況だといいます。
地下1階ではブルーラインの新横浜駅コンコースと接続する形で相鉄・東急直通線の改札口2カ所を設置するための工事が進展。
一部の壁面は新横浜付近の地層をモチーフにしたというデザインが施されました。1985(昭和60)年のブルーライン開業以来38年ぶり4路線目の新駅設置となることもあり、東海道新幹線やJR横浜線など、鉄道とともに発展してきた新横浜の歴史をデザインに込めたといいます。
地下鉄ブルーラインの線路と交差している地下2階を過ぎ、たどり着いた地下3階は、上下線ホームごとにエスカレーターや階段が分かれ、温かみを持たせた木目調の天井はすでに完成しており、これから床面の工事に入る段階となっていました。
地下4階では、2つのホーム(2面)に3本(3線)のレールが敷かれ、上下の2線に加え、真ん中には新横浜駅で始発着できる線路も設けられています。いずれも線路や架線がすでに設置されており、いつ電車が現れても不思議ではないという雰囲気となっています。
線路横の壁面には「対抗壁」と呼ばれる白地のアルミパネルが設けられ、駅名板や広告を設置するためのスペースも空けられています。木目調のホーム天井や床面も完成している箇所が目立っていました。
ホームの新綱島駅側からは2020年11月に貫通した「新横浜トンネル」(新横浜駅~新綱島駅、全長3304メートル)が見え、トンネル内も線路や架線は敷かれており、すでに地下空間では羽沢横浜国大駅から日吉駅までレールがつながっているとのこと。
「1~2週間のうちに駅の様子はがらりと変わっていることが多い」(工事関係者)というように来年3月の開業に向けて工事が順調に進んでいることがうかがえました。
【関連記事】
・<相鉄・東急直通線>新横浜駅や羽沢トンネルで工事が進む、4月の写真を公開(2022年5月16日)
・<地下鉄・新横浜駅>相鉄・東急直通線の至近に「新改札口」、乗換短縮へ新設(2020年5月19日、市交通局でもブルーラインとの乗り換え利便性を高める新改札口の工事中)
・新綱島駅の「設備」工事が最盛期、ホーム階の壁面に水色のライン(横浜日吉新聞、2022年6月6日、新綱島駅の状況)
【参考リンク】
・新横浜駅工事に関する概要(位置など)
・建築・機械関係工事の詳細(新横浜駅)
・電気関係工事の詳細(相鉄・東急直通線)