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1カ月半以上ぶりに横浜グリッツ(GRITS)の試合が新横浜で行われます。プロアイスホッケー「アジアリーグ」の横浜グリッツは、今月(2021年)12月25日(土)・26日(日)に本拠地のKOSE新横浜スケートセンターで「東北フリーブレイズ」との2連戦が予定されており、年内最後の試合で“ホーム初勝利”をつかめるかどうかに注目が集まります。

ホーム新横浜での試合は11月6日・7日以来となる

先月11月20日から始まった長い遠征で横浜グリッツは、21日の「H.C.栃木日光アイスバックス」戦でチーム2勝目をあげたものの、日光・苫小牧・日光と続くアウエーで厳しい戦いが続いて1勝5敗

特に今月12月12日のアイスバックス戦では、ラフプレーの連発で乱闘を誘発し、チームが釈明に追われる事態に発展していました。

浮上のきっかけ見せたトーナメント戦

アジアリーグの5チームと社会人リーグ4チーム、大学3チームの計12チームで争われた「全日本選手権」は2年連続で「ひがし北海道クレインズ」が優勝している(長野市)

そんな状況下で、チーム浮上のきっかけを見せたのが今月12月16日から長野市で始まった「第89回全日本アイスホッケー選手権」でした。

アジアリーグの5チームをはじめ、社会人と大学の各リーグから上位チームが参加するトーナメント方式の大会で、昨年は新型コロナウイルス禍によって簡易的な開催となったため、横浜グリッツにとって大会への本格参加は初となります。

1回戦の相手社会人リーグの強豪「釧路厚生社アイスホッケークラブ」。試合は第1ピリオドにいきなり2点の先制を許し、第2ピリオド早々に逆転しても1点差から引き離せない状態が第3ピリオド冒頭まで続くなど、社会人チームを相手に苦しい時間帯が続きます。

社会人チームの釧路厚生社に8対4のダブルスコアで勝利した(12月16日、長野)

「0対2までいって、そこでスイッチが入るようでは遅い。圧倒的な差を最初から見せていかないとダメだと思う」と試合後に浅沼芳征監督から厳しい言葉が出たように、決して満足のいく内容ではなかったものの、最終的には第3ピリオドに突き放して8対4のダブルスコアで勝ち、プロチームとしての存在感を見せました。

1回戦は勝利し、翌日の2回戦(準々決勝)でアジアリーグ首位を独走する「レッドイーグルス北海道」と当たるという厳しい組み合わせ。

全日本選手権が行われた「ビッグハット」は1998(平成10)年の長野オリンピックでアイスホッケーの会場となった場所

試合では、レッドイーグルスに先制されながらも第2ピリオド25分には逆転。直後に2失点して逆転された後も1点差を維持しながら食い下がり続けた横浜グリッツ。

4対3で迎えた第3ピリオド終了間際、ゴールキーパーを下げての6人攻撃で同点への望みをかけましたが、残り16秒で相手にパックを奪われて無人のゴールに流し込まれ、5対3という点差で2回戦敗退となりました。

ただ、この試合でチームが得たものは大きかったようで、「本当に最後の最後まで選手たちは粘ってくれた。何よりベンチの中で非常に良いコミュニケーションができていて、声が絶えることがなかった」(浅沼監督)、キャプテンの熊谷豪士選手も「レッドイーグルスと戦えるチームだということを示せたと思う」とのコメントを残しています。

久々の本拠地で“クリスマスゲーム”

東北フリーブレイズはチーム初勝利をあげた相手だけにホームの観客にも勝ちを見せたい(9月18日、新横浜)

1カ月半以上ぶりに本拠地の新横浜に戻ってくる横浜グリッツが対戦するのは、10月に敵地でチーム初勝利をあげた「東北フリーブレイズ」。今シーズンのホーム開幕戦では連敗を喫していますが、全日本選手権の2戦を経て上向きつつあるチーム状態を維持して試合に臨みたいところです。

試合は12月25日(土)が16時26日(日)は13時30分の開始となっており、チケット(大人2500円~5000円)は「楽天チケット」のほか、一部席種はKOSE新横浜スケートセンターの「スケートショップ ウエスト」でも取り扱いが行われています。

今回から割安な小・中学生向けの入場料金も設定された(新横浜)

なお、今回から2階SS指定席を除き小・中学生向けの「子ども料金」(1000円~3000円)が設定されており、割安な入場料金で観戦することができるようになりました。

年内最後となる新横浜での連戦。「来週のフリーブレイズ戦、2連勝しないといけないので、またチームで一つずつ質を高め、勝ちを目指してみんなで一つになります」と熊谷キャプテン待望のホーム初勝利が期待されます。

[トピックス] 横浜市議会でもグリッツが話題に

今月12月10日、横浜市会(市議会)本会議横浜グリッツが話題となり、山中竹春市長がアイスホッケーやチームについて所感を披露するシーンがありました。

新横浜での観戦時にあいさつする山中市長(10月23日)

本会議場で横浜グリッツの話題を取り上げたのは、港北区選出の酒井誠市議。自身が代表をつとめる「港北区商店街連合会」でも初期から応援していることや、新横浜でのホーム初勝利が大きく期待されている現状を紹介し、観戦経験を持つ山中市長に思いを尋ねました。

自身は高校時代にラグビーに打ち込んだ経験も持つ山中市長は「横浜に新たな競技種目が登場し、子どもたちへの選択肢を示してくれた。横浜ではもちろん、東京圏では唯一のチームであり、ウィンタースポーツを身近で観戦できることは大変嬉しい」と答弁。

そのうえで、「私も試合を観戦したが、迫力のある氷上のプレーに感動した。ホームでの初勝利を願い、わたくしも酒井先生(市議)と一緒に横浜グリッツを応援してまいります」とはっきりとした口調で言い切り、議場をざわつかせていました。

横浜GRITSの戦績(11月20日~12月17日)

<アジアリーグ>

  • 11月20日(土):H.C.栃木日光アイスバックス 6-0 ●横浜GRITS(日光)[詳細
  • 11月21日(日):H.C.栃木日光アイスバックス 3(延長)4 〇 横浜GRITS(日光)[詳細
  • 11月27日(土):レッドイーグルス北海道 4-2 ●横浜GRITS(苫小牧)[詳細
  • 11月28日(日):レッドイーグルス北海道 6-1 ●横浜GRITS(苫小牧)[詳細
  • 12月11日(土):H.C.栃木日光アイスバックス 6-1 ●横浜GRITS(日光)[詳細
  • 12月12日(日):H.C.栃木日光アイスバックス 6-1 ●横浜GRITS(日光)[詳細

<第89回全日本選手権※プロ・社会人・大学生トーナメント

  • 12月16日(木):〇 横浜GRITS 8-4 釧路厚生社アイスホッケークラブ(長野、1回戦)[詳細
  • 12月17日(金):レッドイーグルス北海道 5-3 ●横浜GRITS(長野、2回戦)[詳細

【関連記事】

惜しかった…延長激闘「横浜グリッツ」、新横浜の次戦は1/22(土)・23(日)(2021年12月27日、試合結果)リンク追記

劇的な展開で2勝目をつかんだ「横浜グリッツ」、日光で逆転勝ち(2021年11月22日、遠征の序盤に勝利をあげた)

王者の猛攻に堅守で対抗した「横浜グリッツ」、互角の熱戦に新横浜が沸く(2021年11月8日、前回のホームゲーム)

【参考リンク】

ジャパンカップ2021「横浜GRITS対東北フリーブレイズ」新横浜開催チケット情報(12月25日・26日開催)

横浜GRITSの試合結果とスケジュール(アジアリーグ)