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ホームでの年内最終戦を勝利で締めくくりました。

プロアイスホッケー「アジアリーグ」の横浜グリッツ(GRITS)は、今月(2023年)12月23日・24日に「KOSE新横浜スケートセンター」でリーグ4位のH.C.栃木日光アイスバックスと連戦して2試合目に4対2で勝ち、今シーズンの3勝目(17敗)をあげています。

12月23日の試合ではハットトリックを決めて観衆を驚かせたジェイク・ホートン選手。米ハーバード大学時代から大学リーグで活躍し、北米プロリーグ3部相当の「ECHL」、同2部相当の「AHL」などを経験した後、直近はフランスプロリーグ1部に所属していた29歳(写真は12月24日)

23日の初戦は、今月加入したばかりのジェイク・ホートン選手(#19、FW)の連続ゴールなどで3点差を追い付きましたが、残り4分で連続失点し4対5の惜しい敗戦となりました。

「(前日の)失点は修正できる部分だったので、今日は悲観せずに臨めた」(浅沼芳征監督)という24日の試合は、開始11分で鈴木ロイ選手(#61、FW)のシュートが決まって先制点かと思われましたが、キーパーがゴールポストを故意に動かしたとのビデオ判定でノーゴールとなる不運のスタート。

第1ピリオド12分に先制点となるシュートを放つ杉本選手、前日の試合で右目を負傷して3針を縫った後も出場を続け、2試合で計3得点の活躍。アイスバックスのゴールキーパーは福藤豊選手の負傷で急きょ出場した大塚一佐選手(12月24日)

それでも直後に訪れたPP(パワープレー=相手の反則で1人多い状態)で「この流れを途絶えさせたくない」と杉本華唯(かい)選手(#21、FW)がキーパーの股下を抜くシュートを決めて“今度こそ”の先制点を奪います。

第3ピリオド47分、この日自身2得点目となった4点目のシュートを放つ池田選手。前日はゴールの絶好機を生かせず「それを取り返すのに必死であまり覚えていない」と試合後のインタビューで話していた(12月24日)

その後は点を取り合って2対2で迎えた第3P(ピリオド)の41分、池田涼希(あつき)選手(#97、FW)からのパスを受けた杉本選手が勝ち越しゴール。6分後に訪れたPPでは今度は杉本選手からのパスを受けた池田選手が“技あり”のシュートで4対2と引き離し、決着を付けました。

決勝点となった3点目のゴールを喜ぶ右から杉本選手、アレックス・ラウター選手、池田選手。この連戦は“クリスマスシリーズ”として普段とは違う限定ユニフォームを着用(12月24日)

「池田さんとは練習中やプライベートなど一緒にいることが多く、信頼し合ったプレーが得点につながった」と杉本選手。

前日の試合でハットトリックを決めたホートン選手のいるファーストライン(最初に氷上に出る5人)への警戒が強まるなか、セカンドラインに入った池田選手が全得点に絡む2ゴール2アシスト、杉本選手は2ゴール1アシストと活躍を見せました。

この日はセカンドラインに入った杉本選手(右)と池田選手(左)(12月24日)

アイスバックスからの勝利はチーム創設4シーズンで3度目。過去2回は延長戦で勝ちをつかんでおり、60分間での勝利は初となります。

グリッツは今月8日、新横浜で9年ぶりの開催となった「第91回全日本アイスホッケー選手権大会」の初戦で痛恨の敗戦を喫しており、同大会で優勝したアイスバックスとの対戦で勝ちをつかめたことは「(全日本選手権での敗戦から)マインドセットし、選手が意地を見せてくれた。成長だと思う」(浅沼監督)。

「去年から考えると勝利数(前年同時期は5勝)は足りないが、今まで勝てなかったHLアニャンとレッドイーグルス北海道勝てたのは一つの飛躍。挑み続けるというのは我々の大切なポリシー。これを忘れないで走り続ければ、その先に光が見えてくる」と浅沼監督は話します。

浅沼監督(右)、ジェフ・フラナガンHC(ヘッドコーチ)(左2人目)、渋谷一樹アシスタントコーチ(左)に加え、12月から熊谷聡士さん(右2人目)がアシスタントコーチに就任し、指導者4人体制となった。熊谷アシスタントコーチは東北学院大学や北海学園大学などで13年におよぶ指導者経験を持ち、英語も堪能。DF・熊谷豪士選手の兄で、普段は獣医師(12月24日)

チームではこれまで常に課題となっていたPPでの成功率30.43%と5チーム中3番目の高さに上昇し、1人少ないPK(ペナルティキリング)の成功率(守り切った確率)も75.44%とリーグ2番目となるなど、3勝17敗(勝ち点9)で最下位という成績ながら来年(2024年)へ向けての明るい兆しが見えつつあります。

入団から4試合で4得点を上げたホートン選手の働きに加え、チーム生え抜きの若手で前季は得点源となっていた杉本選手と池田選手が調子を上げれば、来年3月まで続く残り12試合グリッツの存在感を示せる機会は増えそうです。

初戦の12月23日(土)は今シーズン最多となる1115人、クリスマスイブの24日(日)も966人とこの2連戦は計2081人の観衆を集めた(写真は12月24日)

(ページ下部に2024年の試合日程を掲載)

横浜グリッツ試合結果(12月23日・24日/16日・17日)

)左側の数字はゴール時間、選手名の前に記載の「#数字」は背番号、「←」の前に記載の選手はアシストを記録、(+1)は相手より人数の多いPP(パワープレー)の得点、FW=フォワード、DF=ディフェンス、GK=ゴールキーパー

12月24日の記念フェイスオフを行ったのはプロゴルファーの吉田優利さん、今年7月にグリッツの練習見学とアイスホッケー体験を行ったという。右はグリッツ・岩本和真、左はアイスバックス・佐藤大翔の両キャプテン

横浜グリッツ 4-2 栃木日光アイスバックス●(12月24日/新横浜)

<1P:横浜1-1栃木日光/シュート数:横浜8-15栃木日光>

  • 12:46 横浜#21杉本華唯(FW)←#97池田涼希(FW)←#74三浦大輝(DF)(+1)
  • 17:20 栃木日光#81鈴木健斗(FW)←#38鈴木雄大(FW)←#48清水怜(FW)

<2P:横浜1-1栃木日光/シュート数:横浜8-9栃木日光>

  • 27:53 横浜#97池田涼希(FW)←#74三浦大輝(DF)←#13岩本和真(FW)(+1)
  • 30:46 栃木日光#38鈴木雄大(FW)←#8相馬秀斗(DF)←#81鈴木健斗(FW)(+1)

<3P:横浜2-0栃木日光/シュート数:横浜12-8栃木日光>

  • 41:49 横浜#21杉本華唯(FW)←#97池田涼希(FW)←#65蓑島圭悟(DF)
  • 47:29 横浜#97池田涼希(FW)←#21杉本華唯(FW)←#74三浦大輝(DF)(+1)

<GK>

  • 横浜:#34古川駿(セーブ22/失点2)
  • 栃木日光:#44福藤豊(セーブ1/失点0)00:00~02:36※負傷
  • 栃木日光:#90大塚一佐(セーブ23/失点4)02:36~59:00/59:02~59:04/58:38~59:42

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この2連戦はアイスバックスファンも多数訪れ客席を埋めた(写真は12月24日)

横浜グリッツ 4-5 栃木日光アイスバックス○(12月23日/新横浜)

<1P:横浜0-2栃木日光/シュート数:横浜12-15栃木日光>

  • 15:59 栃木日光#21宮田大輔(FW)←#14磯谷奏汰(FW)←#9佐藤大翔(DF)(+1)
  • 18:51 栃木日光#88寺尾勇利(FW)←#8相馬秀斗(DF)

<2P:横浜1-1栃木日光/シュート数:横浜17-11栃木日光>

  • 22:30 栃木日光#48清水怜(FW)←#38鈴木雄大(FW)
  • 31:13 横浜#21杉本華唯(FW)←#61鈴木ロイ(FW)←#65蓑島圭悟(DF)

<3P:横浜3-2栃木日光/シュート数:横浜11-7栃木日光>

  • 52:23 横浜#19ジェイク・ホートン(FW)←#9アレックス・ラウター(FW)←#14大澤勇斗(FW)(+1)
  • 53:33 横浜#19ジェイク・ホートン(FW)←#61鈴木ロイ(FW)←#9アレックス・ラウター(FW)(+1)
  • 56:12 栃木日光#88寺尾勇利(FW)←#14磯谷奏汰(FW)←#8相馬秀斗(DF)
  • 56:53 栃木日光#13出口圭太(FW)
  • 58:35 横浜#19ジェイク・ホートン(FW)←#97池田涼希(FW)←#74三浦大輝(DF)

<GK>

  • 横浜:#34古川駿(セーブ28/失点5)00:00~58:44
  • 栃木日光:#44福藤豊(セーブ36/失点4)

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○HLアニャン 4-2 横浜グリッツ●(12月17日/韓国・アニャン)

<1P:HLアニャン2-0横浜/シュート数:HLアニャン9-11横浜>

  • 02:15 アニャン#92ガン・ユンソク(FW)←#96シン・サンウ(FW)
  • 13:25 アニャン#13イ・ヨンジュン(FW)←#63バク・ジンギュ(FW)

<2P:HLアニャン1-2横浜/シュート数:HLアニャン13-21横浜>

  • 30:17 アニャン#96シン・サンウ(FW)←#63バク・ジンギュ(FW)
  • 30:55 横浜#5泉翔馬(FW)←#19ジェイク・ホートン(FW)←#9アレックス・ラウター(FW)
  • 32:41 横浜#19ジェイク・ホートン(FW)←#14大澤勇斗(FW)←#65蓑島圭悟(DF)

<3P:HLアニャン1-0横浜/シュート数:HLアニャン16-13横浜>

  • 48:47 アニャン#84イ・ヒョンスン(FW)←#96シン・サンウ(FW)←#3ソン・ヒョンチョル(DF)

<GK>

  • HLアニャン:#86マット・ダルトン(セーブ43/失点2)
  • 横浜:#38小野航平(セーブ34/失点4)

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○HLアニャン 4-2 横浜グリッツ●(12月16日/韓国・アニャン)

<1P:HLアニャン1-0横浜/シュート数:HLアニャン12-5横浜>

  • 00:23 アニャン#47シン・サンフン(FW)←#61イ・ドンク(DF)←77イ・チョンミン(FW)

<2P:HLアニャン2-0横浜/シュート数:HLアニャン15-7横浜>

  • 29:58 アニャン#8ユ・ボムソク(DF)←#63バク・ジンギュ(FW)←#13イ・ヨンジュン(FW)
  • 38:17 アニャン#77イ・チョンミン(FW)←#24ジ・ヒョソク(FW)←#8ユ・ボムソク(DF)

<3P:HLアニャン1-2横浜/シュート数:HLアニャン13-7横浜>

  • 44:22 横浜#14大澤勇斗(FW)←#54熊谷豪士(DF)←#97池田涼希(FW)
  • 55:20 アニャン#36チョン・ジョンウ(FW)←#97ソン・ジョンフン(FW)←#72キム・ゴンウ(FW)
  • 55:57 横浜#14大澤勇斗(FW)←#5泉翔馬(FW)←#11角舘信恒(FW)

<GK>

  • HLアニャン:#86マット・ダルトン(セーブ17/失点2)
  • 横浜:#32石田龍之進(セーブ36/失点4)

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横浜グリッツ 2024年「アジアリーグ」日程

<1月>

<2月>

  • 2月17日(土)15:00:レッドイーグルス北海道(新横浜
  • 2月18日(日)14:00:レッドイーグルス北海道(新横浜

<3月>

  • 3月16日(土)15:00:東北フリーブレイズ(東京・東伏見※横浜グリッツ主催
  • 3月17日(日)14:00:東北フリーブレイズ(東京・東伏見横浜グリッツ主催
  • 3月23日(土)14:00:H.C.栃木日光アイスバックス(日光)
  • 3月24日(日)14:00:H.C.栃木日光アイスバックス(日光)

横浜グリッツ 2024年「交流戦」日程

<2月>

  • 2月24日(土)13:30:北海道ワイルズ(釧路)
  • 2月25日(日)15:00:北海道ワイルズ(釧路)

<3月>

  • 3月9日(土)15:00:北海道ワイルズ(新横浜
  • 3月10日(日)14:00:北海道ワイルズ(新横浜

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<横浜グリッツ>歴史的なホーム初勝利、12月8日の全日本選手権へ手応え(2023年12月4日)

【参考リンク】

横浜グリッツの試合日程と結果(アジアリーグ)

横浜グリッツのチケット情報(次の新横浜開催は1月20日・21日のHLアニャン戦)