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港北区内では日吉に次いで2カ所目となる「事前キャンプ」の実施が決まりました。横浜市市民局は、アフリカのボツワナ共和国チュニジア共和国のオリンピック選手団が日本体育大学の横浜・健志台キャンパス(青葉区鴨志田町)と武相中学校・高校(仲手原2)の施設を使い、今週(2021年)7月7日(水)以降に練習やトレーニングを行うと発表しました。

横浜市は英国など9カ国の「ホストタウン」となっている(市の案内パンフレットより)

今月7月23日(金)に開会式が予定されている「東京2020オリンピック」では、競技に出場を予定する選手らが都内の「選手村」へ入るまでに、時差を解消したり、コンディションを整えたりする事前キャンプを行うケースがあります。

横浜市内では8日(木)から英国代表(約600人)が事前キャンプを予定しており、慶應義塾大学日吉キャンパス(日吉4、約400人)や横浜国際プール(都筑区北山田、約50人)、横浜カントリークラブ(保土ヶ谷区今井町、約30人)、パシフィコ横浜ペデストリアンデッキ(西区みなとみらい、約50人)と川崎市中原区の等々力陸上競技場(約200人)を使い、順次トレーニングを行う計画です。

横浜市は、英国以外にも、イスラエルやチュニジア、ベナン共和国、ボツワナなど計9カ国から相互交流を図る「ホストタウン」として登録されています。

今回、日体大と武相高での事前キャンプが決まったボツワナ共和国とチュニジア共和国の概要(市の特設サイトより)

市のホストタウンでは英国に続き、6月21日までにボツワナ選手団25人(陸上・水泳・ウエイトリフティング)、続いて同29日までにチュニジア選手団8人(アーチェリー・柔道)がそれぞれ横浜市内で事前キャンプの実施を決定。

市によると、この時期まで決まらなかったのは、新型コロナウイルス禍の影響で予選会が開けず、出場選手が確定できない事情などがあったといいます。

市が受け入れ可能施設の調整を行ったところ、日本体育大学と武相中学校・高校から協力が得られ、あす7月7日(水)に来日するボツワナは29日(木)までの23日間、 10日(土)に到着するチュニジアは26日(月)までの17日間にわたって両学校施設を使って実施されることになったものです。

武相高では「トレーニングルーム」が使われる予定

市によると、武相中学校・高校では校内の「トレーニングルーム」が使われる予定で、ウエイトリフティングの選手だけでなく、他競技の選手も調整に活用する可能性があるといいます。

本来、事前キャンプ地では地域などとの交流機会が設けられますが、新型コロナ対策から現時点では予定されておらず、市内の宿泊先から専用車両で両校内の施設に直行し、学校関係者や市民などとの接触は避ける形になるとのことです。

選手団の入国前後や事前キャンプ期間中は、PCR検査の毎日実施や専用車両での移動などの対策を実施する(市の発表資料より)

また、選手らはPCR検査を毎日実施し、外出は宿泊施設と練習会場などの往復に限定するほか、事前キャンプに関わる市職員などもワクチン接種や定期的なPCR検査を受けるなどの対策が行われる予定。

林文子市長は、「市民の皆様が安心して両国の代表チームをお迎えできるよう、また、代表チームの皆様がトレーニングに集中し、大会で最高のパフォーマンスを発揮していただけるよう、徹底した感染症対策のもと、しっかりと事前キャンプをお支えしていきます」と述べます。

ボツワナは2008(平成20)年から都筑区の小学校などと交流を続けており、チュニジアはトレッサ横浜で「チュニジア デー」(2019年3月)が開催されるなど両国とも横浜市と縁が深く、林市長は「事前キャンプの受入を機に、両国と横浜の間で培ってきた友好の絆を一層深め、次の世代に受け継いでいきます」とコメントしました。

【関連記事】

<慶應日吉>英国が事前キャンプ開始、オリ・パラ期間に「エリア分け徹底」(横浜日吉新聞、2021年7月8日)リンク追記

川崎・横浜の「聖火ランナー」集結、“トーチキス”で火をつなぐセレモニー(2021年7月1日、武相高校出身の出川哲朗さんも参加)

【参考リンク】

ボツワナ共和国及びチュニジア共和国のオリンピック代表チームの事前キャンプを実施します(2021年7月5日、横浜市市民局)

横浜市「事前キャンプ・ホストタウン」について(東京2020オリンピック・パラリンピック横浜市ウェブサイト)