日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で来月(2021年)7月22日(木)から8月7日(土)まで行われる「東京2020オリンピック」の男女サッカー競技では、延べ8日間(計11試合)にわたる全日程の観戦チケットが“再抽選”の対象となりました。8月7日(土)に予定されている男子決勝戦はすでに4万枚以上が販売済みだといい、再抽選後は少なくとも3万枚のチケットが無効(返金)となる計算です。【7月9日追記:日産スタジアムを含め、首都圏の会場では無観客開催が決まりました。こちらの記事をご覧ください】
今週6月21日(月)に東京2020オリンピックでの観客数上限が「収容定員50%以内で1万人」に決まったことをうけ、きのう23日(水)に大会組織委員会が詳細を発表したもので、すでに販売済みとなっている約363万枚のチケットのうち、削減対象となる約91万枚分の競技(セッション=時間帯)が明かされました。
これによると、日産スタジアムで開催の延べ8日間(11試合)分をはじめ、サッカーの男子はすべての会場と日程で再抽選の対象となっており、再抽選とならなかったのは、女子の札幌ドームや宮城スタジアム、茨城カシマスタジアムで行われる計8日間(14試合)分にとどまりました。
会見で大会組織委員会の鈴木秀紀マーケティング局次長は、もっとも削減数が多くなる競技について、「想像がつくと思うが、一番収容人数が多いのが7万2000人の横浜国際競技場だ。サッカーで一番人気があるのは決勝戦なので、そこでは4万枚以上のチケットが販売されており、これを1万枚にしなくてはならない状況だ」と説明。「大変多くのみなさまに諦めていただくということについては、われわれも本当に心苦しい」と述べました。
一方、チケットの販売数が多いと見られていた「オリンピックスタジアム」(新国立競技場、収容人数6万8000人)での開会式や閉会式については、「演出などイベントの性質上のことがあるので、スタンドも使用していたりする。サッカーのような会場とはどうしても販売枚数が違っている状況がある」(同)とのことです。
サッカー以外では、横浜スタジアムで開催分の「野球」についても全日程が再抽選の対象となっており、同スタジアムでの「ソフトボール」は、7月24日(土)と26日(月)の開催分を除き再抽選となりました。
なお、再抽選は来月7月6日(火)未明までに行われ、同日以降、公式チケット販売サイトの「マイチケット」に当選の場合は「有効(利用可)」、落選の場合は「無効(利用不可)」と表記されるとのこと。無効となった場合は、大会終了後に順次返金するとしています。
また、すでに購入済みとなっているチケットについても、払い戻しを別に受け付ける予定で、希望する場合は7月6日(火)未明から15日(木)の11時59分まで公式チケット販売サイトにて申請することになります。
【7月5日追記】「まん延防止等重点措置」の延長有無や観客数の上限について、政府の方針が近く決定されることから、再抽選の結果発表は「7月10日(土)未明」に延期となりました。払い戻しの期間も7月10日以降となります。詳細は大会組織委員会のサイトをご覧ください
【関連記事】
・<レポート>無観客の「五輪サッカー」開始、新横浜・小机に何一つ変化なし(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年7月23日、初日の様子)※リンク追記
・日産スタジアムを五輪仕様に装飾も……結局は“無観客オリンピック”(2021年7月9日)※リンク追記
・日産スタジアムの「五輪サッカー」11試合、ブラジルやドイツが登場、日仏戦も(2021年4月22日、カードと試合日程について)
・<チケット二次抽選>日産スタジアムの「五輪サッカー」は当たりやすい?(横浜日吉新聞、2019年11月11日、2年前に行われた抽選時もサッカー競技は会場が広いため当選数は多かった)
【参考リンク】
・観客数上限決定に伴う東京2020観戦チケットの取り扱いについて(2021年6月23日、東京2020組織委員会)
(※)オリンピックなどの世界的イベントでは正式名称の「横浜国際総合競技場」を用いなければならないとのルールがありますが、港北区内では通常使用されている「日産スタジアム」の知名度が高く、横浜国際総合競技場では場所が分かりづらいため、見出しや記事では日産スタジアムの名称を優先的に用いています