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現在は一帯が空地となっている羽沢横浜国大駅で、駅前の再開発が本格始動します。核となる23階建て再開発ビルの着工が今月(2021年)2月末以降に予定されているほか、同ビルと隣接する環状2号線寄りの敷地では、今年6月以降の開業を目指し、医療機関とドラッグストアが入る建物の工事が進んでいます。

羽沢横浜国大駅前の建築計画イメージ(2015年7月に開かれた「神奈川羽沢南二丁目地区 都市計画市素案説明会」で公開された横浜市によるスライド資料より)

神奈川羽沢南二丁目地区」と呼ばれる羽沢横浜国大駅の駅前再開発では、再開発ビルを建てる計画の「A地区」(横浜羽沢貨物駅寄り)と、計3550平方メートルの「広場(プロムナード)」を挟んで、環状2号線寄りの「B地区」の双方に商業施設などが入る建物が建てられる予定。

A地区では、約7400平方メートルの敷地を使い、寺田倉庫や日鉄興和不動産が357戸の住居を中心とした地上23階・地下1階建て(高さ92.5メートル)の高層建物と4階建ての駐車場棟(駐輪場含む)を計画。現時点では今月2月末から3月中に着工し、3年と少し先の2024年3月29日に工事を終える予定としています。

23階建てビルの予定地には「建築計画のお知らせ」と題した建築標識が掲出されている、奥は羽沢横浜国大駅(1月11日)

このほど、大規模小売店舗立地法に基づいて「(仮称)寺田倉庫羽沢横浜国大駅前ビル」との名称で横浜市に提出された出店概要書などによると、23階建てフロアのうち、1階から4階までは非住居のテナントスペースとし、商業関連施設として使用する計画。

このうち、スーパーなどの小売店を想定した「食料品・生活用品など」のスペースは、1階と2階を合わせ計1586平方メートルとしています。店舗の総面積としては、新横浜3丁目の商業施設「新横浜プリンスペペ」の地下1階にあるスーパー「フードウェイ」より少し広いイメージです。

羽沢横浜国大駅舎(右)側から見た計画地(奥側)の様子、一部はコインパーキングとして使われている(1月11日)

このほか2階から4階には「子育て支援施設」や「非物販店舗」、「医療施設」のテナントスペースを設置。ビルの建設を主導する寺田倉庫によると、非物販店舗は飲食業やサービス業による利用を想定し、医療モール横浜国立大学と連携したスペースの設置も計画しているといいます。

ただ、ビルの完成は今から3年以上先のため、テナントの募集などはこれから行う予定としており、現時点では詳細は決まっていないとのことです。

環状2号線に面した西谷駅寄りでは「薬CREATE出店予定地」の表示も(1月11日)

一方、B地区のうち、西谷駅寄りの位置ではすでに建物の建設が始まっており、現場には「薬CREATE出店予定地」「医療機関募集中」といった看板も掲げられています。

横浜市内を中心にドラッグストアや調剤薬局を展開するクリエイトエス・ディー(青葉区荏田西)の公式サイト上では、「羽沢横浜国大駅前 駅徒歩1分 医療モール」として詳細を公開。2階建ての建物の2階フロアに4区画の医療機関を誘致し、1階にはドラッグストアを出店。環状2号線側には駐車場を設置するイメージイラストも掲載しています。

羽沢横浜国大駅舎(左)側から見たドラッグストア建物の計画地(奥側)、右側は環状2号線の側道(1月11日)

クリエイトエス・ディーによると、出店するドラッグストアは同チェーンの平均的な広さになるといい、販売商品に食料品を扱うかどうかはまだ未定だといいます。ドラッグストアも医療モールも今年6月以降に順次オープンする計画とのこと。

現在、羽沢横浜国大駅の周辺には、コンビニなどを含めて物販店舗が一切無い環境だけに、今年夏には、同駅前で初となる商業店舗が生まれることになりそうです。

)この記事については、複数の読者の方から情報提供をいただきました。ありがとうございます。

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<相鉄・JR直通線が苦戦>羽沢横浜国大駅の利用は想定の半分、コロナも影響(2020年6月2日、新型コロナの影響で利用者数は伸び悩みも)

【参考リンク】

市素案説明会(2015)の資料(「神奈川羽沢南二丁目地区地区計画の決定等について」の資料あり)

クリニック開業物件情報「横浜市 羽沢横浜国大駅前 駅徒歩1分 医療モール」の詳細(株式会社クリエイトエス・ディー)