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港北区内の病院で、新型コロナウイルス感染者が発生し、外来診療などが停止しています。先月(2020年)3月31日、菊名4丁目にある菊名記念病院で、同院の職員1人が新型コロナウイルスの「PCR検査」で陽性確認されたと4月2日夜に公式サイトで公表しました。【2020年4月2日23:28記事公開、4月3日11:08「本記事について」を追加しました】【4月7日1:00追記】同院の発表によると対象者全員の陰性が確認されたため、4月7日(火)から救急外来受入と外来診療を再開するとのことです【4月22日0:52追記:再び4月20日から外来受け入れ中止となりました。詳細はこちらの記事をご覧ください

本記事について

本記事は港北区民や周辺区民の重要なライフラインである救急指定病院が、一時的に機能を停止せざるを得なくなった現状を伝えるため、4月2日に同病院が公式サイトで発表した文章に基づいて、これまでの経緯と対応状況をまとめたものです。

同病院が職員に新型コロナウイルスへの感染者が発生したことを利用者に向けて公表する一方、横浜市では今回の件を含めて、市民に向けた公式情報の発信が遅延傾向にあり、加えて行政区別の発生数を4月2日まで明かしていません。こうした姿勢は、身近な場所で「感染拡大の危機的な状況にある」ことを伝えるうえで課題であり、姿勢転換を図るべきではないか、との認識から、横浜市における公式情報発信の在り方についても関連して伝える内容としました。

なお、「新横浜新聞~しんよこ新聞」の新型コロナウイルスに関連する情報発信方針については、こちらに考え方を掲載しています。
(2020年4月3日11:08掲載)

救急を含む外来診療、新規入院患者の受け入れを一時中止することを発表した菊名記念病院

救急を含む外来診療、新規入院患者の受け入れを一時中止することを発表した菊名記念病院

同病院が4月2日に公表したところによると、同職員は、微熱と頭痛の症状が発生した後、自宅にて療養していましたが、経過観察中に味覚・嗅覚障害が出現したため、PCR検査を実施。検査翌日に「陽性」と判明したとのことです。勤務中についてはマスクの着用と手指消毒を徹底し感染予防に努めていたといいます。

現在、感染経路は調査中で、確定はされていないものの、現時点では当該職員が同院の受診歴のある患者で、後に新型コロナウイルス感染が「陽性」と判明した患者の検査対応を行っていたことを確認。ただ、「現在までのところ、入院中の患者様及び他の職員に関連する症状は見られておりません」(同病院発表文)とのことです。

同院では、感染拡大防止のため、きょう4月2日17時より救急患者の受け入れを中止し、翌3日(金)以降の救急を含む外来診療、新規入院患者の受け入れを一時中止すると発表しました。

横浜市の感染患者の発生状況は即日ベースで更新されていない

横浜市の感染患者の発生状況は即日ベースで更新されていない

今後安全の確認ができ次第、随時救急の受け入れ、外来診療、新規入院の受け入れを再開してまいります」(同)とのことです。

なお、同病院で感染患者が発生したことを4月2日に公式サイトで公表する一方、同日現在、横浜市はこうした事実を公式サイトで発表していません

4月2日現在、隣接する政令指定都市・川崎市では、感染者の在住区を明かし、公式サイトで感染者についての情報を発生日ベースで更新しています。また、東京都内(23区)でも、市区町村ごとの感染者人数の公表が始まりました。一方で横浜市は、3月31日17時現在の情報が最新の発表となっており、患者が発生した在住区(行政区)も公表していないのが現状です

港北区に隣接する川崎市内の行政区での感染患者数も増加傾向にあることから、今後、横浜市における情報公開の在り方も問われることになりそうです。

【関連記事】

横浜市内の「新型コロナ患者」発生数は累計50人を突破、退院は8人(4月2日時点)(2020年4月4日)※リンク追記

<川崎市公表>新型コロナ患者は中原区7人、幸区5人、高津区6人に(4/2現在)(横浜日吉新聞、2020年4月1日)※4月2日更新・川崎市では感染者情報を速報で同日には掲載、在住区も明かす形で公表している

港北区内施設での感染者発生、同一日利用者の「健康観察期間」は終了(2020年3月19日)

【参考リンク】

菊名記念病院のサイト

神奈川県「新型コロナウイルスに感染した患者の発生状況」(県内全体の集計、4月2日現在まで公表されているが、横浜市の情報は4月1日付が最新)

横浜市「横浜市内の新型コロナウイルスに感染した患者の発生状況」(3月31日現在まで在住区を明かさない形で公表しているが、当該職員の情報については不確定)