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氷の上で「EV(電気)レーシングカート」が速さを競う――!?。

そんな日本で初めてとなる“氷上モータースポーツ”プレゼンテーションイベントが今週(2019年7月)13日(土)午後に「KOSE(コーセー)新横浜スケートセンター」(新横浜2)で開かれます。主催者は「新時代の氷上スポーツの可能性を広く感じてほしい」と当日は入場無料で公開します。

氷上を走るEV(電気)レーシングカートのイメージ(日本EVクラブ公式サイトより)

スケートリンクの上で電気カートを走らせて競うという今回の試みは、「SDGs(エスディージーズ)Urban Electric Four-Wheeled Ice Sports(アーバン・エレクトリック・フォアーウィールド・アイススポーツ)」と名付けられ、国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)をスポーツ分野から達成していく意図があるといいます。

主催する一般社団法人日本EVクラブ(世田谷区松原)は、1994年から四半世紀超にわたって電気自動車(EV)の普及に取り組んできた団体。

四半世紀超にわたりEV車の普及に取り組む一般社団法人日本EVクラブの公式サイト

レーシングカーの設計に携わった経歴も持つ代表理事の舘内端(たてうちただし)さんは、「現在のモータースポーツは二酸化炭素(CO2)の排出削減という面で寄与してるとは言い難く、しかもレース場が作れないため都市部では開催できない。持続可能かつ都市で競技できるような形で再設計する必要がある」と話します。

その一つの提案が今回の排ガスやCO2を出さないEVカートを使ったレースです。しかし、なぜ氷上なのか――。

氷上を走るEV(電気)レーシングカートは子どもから高齢者まで誰でも乗ってレースに参加できるように速度を抑制。スタッドレスタイヤにスパイクも打っているという(日本EVクラブ公式サイトより)

「当団体では子ども向けにEVカートの制作体験会を定期的に行っているのですが、走らせる場所がなかなかない。そこで、全国の都市に200近くあるスケートリンクで走らせてみたら面白いのではないかというアイデアが浮かびました。埼玉県のリンクで試みたところ非常に面白く、子どもにも大人気でした。氷上だとタイヤもすり減らないので、環境面でも優しい」(舘内さん)

今回、氷上を走らせるEVカートは、時速180キロ近く出せる能力を持つものの、子どもから高齢者まで誰でも乗って参加できるように速度を抑制スタッドレスタイヤにスパイクも打ち込んで、適度にグリップしながらも、適度に滑るようになっているといいます。

フィギュアスケートの大会が多数行われることでも知られる「KOSE新横浜スケートセンター」(新横浜2)

近い将来には、この“氷上EVカートレース”を新たな競技として発展させていく計画で、「そのためには日本のスケートリンクを代表する『コーセー新横浜スケートセンター』で始動したいと思った」と舘内さん。

今回のプレゼンテーションイベントは、今週13日(土)の14時30分から1時間。入場は無料で誰でも見学が可能。新横浜を皮切りに始まるかもしれない新たな氷上スポーツを体感できる貴重な機会となりそうです。

【当日の様子】

土曜日の午後、「KOSE(コーセー)新横浜スケートセンター」の氷上に現れたのはスケーターやアイスホッケー選手ではなく、4台のレーシングカートでした

氷を削りながらカーブを曲がる姿は迫力があります

小学5年生の児童も氷上走行に挑戦し、上手く乗りこなしていました

レーシングカートの車体は雪国を走行しているかのような様相です

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新横浜スケートセンター、化粧品大手「コーセー」が3年間の命名権を取得(2017年10月4日、名称変更に関する記事)

【参考リンク】

7月13日(土)14時~コーセー新横浜スケートセンターで開催「CO2 ゼロ! 地球温暖化防止 世界初! スケート場でドリフト!!~電気レーシングカートが氷の粒を巻き上げて走ります」(一般社団法人日本EVクラブ)

KOSE新横浜スケートセンターの公式サイト