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港北区内から売上1兆円企業が誕生しています。新横浜1丁目のマクニカホールディングス(HD)株式会社(原一将社長、旧「マクニカ・富士エレホールディングス」)は、2023年3月期連結売上高が前期比35.1%増の1兆293億6300万円になったと今月(2023年)5月8日に発表しました。

新横浜1丁目に建つ2棟のマクニカ本社ビル、写真手前は環状2号線の新横浜陸橋。2022年3月末時点のグループ社員数は3910人だという(2022年11月撮影)

同社売上の約9割を占める「集積回路・電子デバイス事業」で車載機器や産業機器が世界的に大幅な売上増となったことに加え、「ネットワーク事業」でもITセキュリティ分野が成長を牽引。旺盛な半導体需要や為替の円安傾向が好調な業績に寄与したといいます。

この結果、今期の営業利益は前期比67.9%増の616億4600万円、経常利益は同60.1%増の568億3200万円、純利益は59.0%増の同410億3000万円となり、中期経営計画(2022~2024年度)の経営数値目標を2年前倒しで達成。2024年3月期は1兆1000億円、営業利益は620億円を見込んでいるとのことです。

前期と比べて大幅に売上を伸ばし1兆円を突破した(2023年3月期決算発表説明会資料より)

港北区内に本社を置く企業で売上高が1兆円を超えている事業者は現時点で見当たらず、日本企業全体で見ても200社に満たない数とみられます。

マクニカHDが今期記録した売上高(1兆292億円)は、明治ホールディングス(1兆130億円=2022年3月期)より大きく、セコム(1兆498億円=2022年3月期)や資生堂(1兆674億円=2022年12月期)などよりやや小さい規模となっています。

同社は、半導体・集積回路・電子部品の専門商社で、1972(昭和47)年に電子部品販売企業として東京都世田谷区に創業したジャパンマクニクスが源流。

新幹線高架橋の近くにあるマクニカ第2ビル(2021年4月撮影)

1998(平成10)年に新横浜1丁目でマクニカ新横浜ビル(現マクニカ第2ビル)を開設し、2002(平成14)年3月にはマクニカ第1ビル(新横浜駅寄り)の建設を機に新横浜へ本社を移しました。

2015(平成27)年4月に当時の株式会社マクニカと同業の富士エレクトロニクス株式会社が経営統合し、持株会社の「マクニカ・富士エレホールディングス」が発足。昨年(2022年)8月には現社名の「マクニカHD」に変更となりました。なお、事業会社である株式会社マクニカも同じ新横浜1丁目に本社を置いています。

マクニカHD 2023年3月期の業績

  • 売上高:1兆292億6300万円(35.1%)
  • 営業利益:616億4600万円(67.9%)
  • 経常利益:568億3200万円(60.1%)
  • 純利益:410億3000万円(59.0%)
    ※カッコ内は対前期増減率

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【参考リンク】

マクニカホールディングスのIR情報(業績など)