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今年は2年ぶりとなる障害者の「成人式」を開くことが叶いました。

きのう(2022年)1月16日(日)に障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」(鳥山町)では、「障害者の成人の日を祝うつどい」(横浜市/横浜市障害者社会参加推進センター/横浜市心身障害児者を守る会連盟主催)が開かれ、今年の新成人に加え、昨年の新成人も合わせて133人が参加し、横浜市長らが門出を祝いました。

日産スタジアムに隣接する「横浜ラポール」で2年ぶりに「障害者の成人を祝うつどい」が開かれた

横浜市における障害者の成人の日を祝うつどいは、今から半世紀近く前、1973(昭和48)年に「桜木町ゴールデンセンター(桜木町ぴおシティ)」で、従業員の成人式に障害者の新成人を招待したのが始まりだといわれています。

1993(平成5)年からは横浜ラポールに会場を移して行われてきましたが、昨年(2021年)は年初からの緊急事態宣言もあって開催を見送ったため、今年は前年の新成人も招いての式典となりました。

港北区のシンガーソングライター「Ko-sei」さんが式典前に歌声を響かせた

開演前には、地元・港北区在住のシンガーソングライター「Ko-sei」さんがオリジナル曲を交えた弾き語りで心地よい歌声を響かせ、会場に集まった新成人や保護者の緊張を解きほぐし、式典がスタート。

あいさつに立った山中竹春市長は、「みなさんの周りには、今日までの道を一緒に歩んできた多く方々がいる。そのことを決して忘れず、これから進む道でも人と人のつながりを大事にして、大きく羽ばたいてほしい」と新成人にエールをおくりました。

式典で新成人にエールをおくる山中市長

横浜市会(市議会)の清水富雄議長も「この日を迎えることができたのは、みなさんのそばで温かく見守り、励ましてくれたご家族や、周囲の方々がいたからこそ。これまでお世話になった方々への感謝の気持ちをどうか忘れないで」と話します。

また、横浜市社会福祉協議会で障害者支援センター長をつとめる内嶋順一さんは、「これからは温かく居心地の良い家をちょっと出て、冒険をしてみてください」と新成人に呼びかけ、「いろんな人との出会いがこれからの皆さんの未来を拓いていくでしょうし、何より皆さんの一生の宝になる」とアドバイスをおくっていました。

新成人を代表し橘さんと平林さん(左)が決意を披露

新成人の言葉では、参加者を代表して壇上に立った橘莉緒(たちばなりお)さんが「4月からは社会人になります。笑顔で元気に仕事を頑張りたい」と決意を披露。

続いて平林和真さんは、「成人式ができてとてもうれしい。私たちを育ててくださったすべての方々に感謝し、新しい自分に出会うために頑張っていく」と力強く話しました。

会場のメインアリーナでは座席間隔を広くとるなど感染対策を徹底していた

2年ぶりの開催となった今回は、前年の新成人も合わせて156人が出席を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大していることから20人以上が出席を見送りました。また例年は200人程度の新成人が参加している式典後の祝賀会も開けませんでした。

主催者側では、会場へ入る全員に抗原検査を実施して「陰性」を確認するなど、感染対策を徹底。保護者の参加は1人に限定し、会場のメインアリーナでは座席の間隔を広く空け、式典前後にはロビーに滞在しないよう促すなど、コロナ禍のなかで開催にこぎつけるまでの苦労がうかがえました。

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ラポールで障害者の「20歳」を祝う、5/29(土)トーク&ライブや写真展も(2021年5月24日、前年は式の中止に伴い代替イベントが行われた)

2022年は「新成人」の6割が参加、横浜アリーナ成人式に2万2千人(2022年1月11日、前週は横浜アリーナで行われた)

【参考リンク】

「障害者の成人を祝うつどい」の歴史について(横浜市心身障害児者を守る会連盟)

「2022年 障害者の成人を祝うつどい」を開催します(横浜市健康福祉局、2022年1月6日)