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新横浜・小机にJリーグが戻ってきました。きのう(2020年)7月12日(日)夜、新型コロナウイルスの影響で4カ月以上にわたって休止状態だった日産スタジアムで、横浜F・マリノスの試合が開かれました。

7万人収容のスタジアムに観客は5000人限定という“超限界態勢”の環境で行われた「FC東京」との一戦。観戦した港北区在住のライター・田山勇一氏がレポートします。

7万人収容のスタジアムに5000人

2月23日の開幕戦以来、4カ月以上ぶりの試合開催となった日産スタジアム

今年2月23日(日)に行われた横浜F・マリノスの開幕戦以来となる日産スタジアムでの一戦は、Jリーグが定義する“超限界態勢”のなか、観客を入れた形で開催されることになった。

F・マリノスと対戦するのは「FC東京」。昨年12月7日、リーグ戦最高記録となる6万3854人の観衆が詰めかけた日産スタジアムでの最終戦で4対0で圧勝し、15年ぶりのリーグ優勝を目の前で決めた相手だ。

入場時も人と人の距離を取って列を成していた

7万人以上を収容可能な巨大スタジアムに5000人のみという異例の形での開催となるが、4カ月以上ぶりにサッカーを目の前で観戦できる意義は深い

そのためか、日曜日の夜19時30分キックオフという試合環境ながら、全席指定のチケットは事前に売り切れ。2時間以上前から日産スタジアム周辺にはF・マリノスのユニフォームを着たファンが詰めかける。

新横浜・小机の街にとっても、2月下旬以来となる大型イベント。JR横浜線や東急東横線の車内にも青いユニフォーム姿の客が見られた。

マスクは必須、前後左右を空席に

ゲートでは1人ずつ検温を実施

スタジアムでは、新型コロナウイルス対策として、入場時の検温に始まり、係員との接触を避けるためチケットのQRコードは自らスキャン、入場ゲート前には消毒液が並ぶ。当然ながらマスクの着用は必須だ。

スタジアム内売店では、ビールなどのアルコール類の販売は行わず、開店している店も半分以下。それでも、東西ゲート前ではキッチンカーも出店しているし、カレーやラーメンといったおなじみの売店も開いていた。

東ゲート前広場にはキッチンカーも出店

座席は、観客間の距離を1メートル程度取るため、左右3席と前後1席ずつ空けた形で販売。従来の観戦環境から考えると、かなり贅沢といえる使い方だが、巨大な日産スタジアムだけあって、5000席分は1階だけで十分に間に合っているのはさすが。

今後、安全な間隔を保ちつつ、1万人以上の観客を入れたとしても問題なく収容できそうだ。

拍手だけの静けさ、選手の声が響く

タオルやボードを掲げての応援は可能だった

Jリーグが定義する超限界態勢で行われる今回のFC東京戦と、次回7月22日(水)の横浜FC戦は、相手チームのファン向け「ビジター席」は設けず、観客による応援も拍手と、タオルなどを掲げること以外はほとんどが不可となっている。

試合前のピッチ内イベントは行われたが、音楽やアナウンスの音量は絞られ、音が途切れて無音になる時間帯が度々あり、練習中の選手らの声だけが広いスタジアムに響く。

サポータズシートも前後左右の間隔を取って指定席で販売

4769人の観衆が集まったにもかかわらず、各席が離れていることもあってか、客のしゃべる声がほとんど聞こえない

試合が始まっても、F・マリノスの攻撃時や好プレー時には拍手が起きるが、歓声は極限まで抑えられており、静かな環境が続く。ボールを蹴る“ボスッ”という音と、選手の声がスタンドまで響いてくる。

試合中の選手らが発する声は興味深く、聴こえた内容の一例を挙げると、

「今、休む時間じゃないよ!」(キーパーが味方の選手に)

「さっきからラフ(プレー)すごく多いよ!」(イエローカードを出さない審判に少しいら立って)

「ウッホッー!!」(3点目を決めた直後のFC東京・レアンドロ選手)

などなど。

観客席が静かだったため、選手の声がとにかく響いていた

時おり、選手のぼやきのような声には、観客が静かに笑っている姿も見られた。

リモートマッチ(無観客試合)の会場に同席させてもらったような感覚になってくる。貴重な体験だ。

大型イベント再開への第一歩に

試合は、F・マリノスが前半4分、J1通算100試合出場となった遠藤渓太選手が早々に先制点を奪ったものの、昨年の最終戦で大敗して優勝を逃した雪辱か、その後にFC東京が1本のPKと2つのシュートで逆転し、3対1で勝利

F・マリノスが早々に先制点をあげたものの、逆転負けとなった

日産スタジアムでの再開第一戦をF・マリノスの勝利では飾れなかったものの、4カ月以上の間、サッカーはおろか、イベントがまったく開けない状態に一変していた新横浜・小机だ。

首都圏では、またしても新型コロナウイルスの感染者数が急増しており、これから先、どうなるかは分からない。それでも一歩を踏み出せたことに、静かな喜びが湧いてくる。

今後の試合も無事に開催ができ、再び賑やかな街の姿が戻ってくることを区民の一人として願うばかりだ。(田山勇一)

レポート・田山勇一(たやまゆういち):港北区在住のライター。全国の街歩き旅とスポーツ観戦が趣味。2019年秋には日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で行われた「ラグビーワールドカップ」の全6試合と、岩手県釜石市や埼玉県熊谷市での試合をレポートした

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<15年ぶり優勝>最後まで強かった「F・マリノス」、観客の最多記録も更新(2019年12月9日、満員のなかでFC東京と対戦した)

【参考リンク】

7月の試合運営について(横浜F・マリノス、注意事項など)

7月開催ホームゲームチケットに関するお知らせ(横浜F・マリノス)