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今季から自動車レース「スーパーGT(SUPER GT)」のGT300クラスに参戦しているアネスト岩田株式会社(新吉田町)の「アネスト岩田レーシング」は、今月(2023年)5月4日に富士スピードウェイでの第2戦に挑み、17番手のスタート位置から3つポジションを上げた14位でレースを終えています。

第2戦の決勝で快晴の富士スピードウェイを走るアネスト岩田レーシングの50号車「RC F GT3」(同チームのニュースリリースより)

標準では300キロとされるスーパーGTで450キロ(100周)の距離となった今回のレース。雨やひょうに加え雷鳴までとどろく悪天候だった初戦とはうって変わり、汗ばむほどの快晴のなかで行われました。

前回とレース環境が激変したためか、決勝のスタート位置を決める前日の予選ではタイヤのグリップ力を高めるためのウォームアップに苦戦し、タイムがわずか0秒079足りずに惜敗。翌日の決勝レースは26台中17番手という厳しい位置からのスタートとなりました。

最長で100周を走る決勝レースですが、アネスト岩田レーシングはわずか7周でピットインして短時間で給油するという大胆な戦略を採用。あえて集団から離れた位置ペースアップしながら順位を上げることを狙ったといいます。

今回はフラガ選手がスタートドライバーをつとめ、次に古谷選手が乗り込んだ。両選手ともSUPER GTは今季初参戦のルーキー(「2023 SUPER GT メディアガイド Part2」より)

しかし、「選択したタイヤが決勝レースのコンディションには合っていなかったようで思ったよりペースが上がらなかった」(スタートドライバーを担当したイゴール・オオムラ・フラガ選手)と狙っていたペースには乗れず、48周目に二度目のピットインでドライバーを交代。

早い段階で最初のピットインを行っていたことからガソリンタンクはほぼ空の状態で、満タン給油までに時間を要し、二番手ドライバーの古谷悠河(ふるたにゆうが)選手がコースへ戻った時点では20番手まで順位が下がっていました。

それでも古谷選手が力走を続けて順位を上げていき、最終的にはスタート時よりも3ポジション上げた14位でフィニッシュ。トップから2周遅れとなる91周を走り切り、ベストラップ(最速タイム)は1分38秒211でした。

SUPER GT第2戦の「GT300」クラスの結果表、アネスト岩田レーシング(ANEST IWATA Racing RC F GT3)は14位となった。なお、優勝は“マッチ”のニックネームで知られた近藤真彦さんが監督をつとめる「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」だった(SUPER GT公式サイトのレース結果ページを一部加工)

初の長距離レースを終えた古谷選手は「僕らはロングランのペースを見つけるのに、まだ苦労しています」と振り返り、「まずはロングランのペースを上げることが課題」といいます。

フラガ選手は「きちんと完走してロングランのデータを収集できたので、チームみんなで相談して、次に繋げます」と前を向き、武田克己総監督も「今回得られたデータには大きな意味がある」と次戦を見据えます。

来月6月3日(土)と4日(日)に三重県鈴鹿市の「鈴鹿サーキット」で行われる第3戦も450キロの長距離レースとなるだけに、タイヤの選択やウォームアップ、ピットインでの給油タイムといった今回得られたデータを活用して順位を上げたいところです。

小山選手(写真上)は4月21日に行われたルーキーテスト(写真下)に合格し、正式にドライバーとして登録されており、いつでもレースに出場可能な状態(アネスト岩田レーシングのニュースリリースより)

また、これまでの第2戦では出番が訪れなかったサードドライバー・小山美姫(みき)選手の初起用にも注目が集まります。

【関連記事】

アネスト岩田レーシング、2023年「スーパーGT」初戦を12位で雨中完走(2023年4月20日、開幕戦の結果について)

新吉田のアネスト岩田、自動車レース「Super GT」挑戦で未来を切り拓く(2023年2月14日)

【参考リンク】

アネスト岩田レーシング(ANEST IWATA Racing)のTwitter(最新情報など)

2023年5月4日「SUPER GT(第3戦)」GT300クラス決勝レースの結果(ANEST IWATA Racingは14位)

「ANEST IWATA Racing with Arnage(アネスト岩田レーシング・ウィズ・アルナージュ)」の紹介ページ(SUPER GT VIDEO Online)