アネスト岩田レーシングの初戦は「12位完走」で終えました。
老舗機器メーカーのアネスト岩田株式会社(新吉田町)が今年設立した「アネスト岩田レーシング」は、今月(2023年)4月15日・16日に自動車レース「スーパーGT(SUPER GT)」の初戦に臨み、参加した27台中12位で完走しました。
市販されている「グランドツーリングカー(GTカー)」をレース用に改造したマシンで争う人気レースで、アネスト岩田レーシングは前年まで活動していた「アルナージュ・レーシング(Arnage Racing)」(50号車)を衣替えする形で「GT300」クラスに参戦。
新たに「アネスト岩田レーシング・ウィズ・アルナージュ(ANEST IWATA Racing with Arnage)」のエントラント(競技参加)名とし、車両もトヨタの「レクサスRC F」をベースとしたマシンを新調。ドライバーは注目の若手2選手と、スーパーGTでは数少ない女性ドライバーを起用した3人体制としました。
岡山県美作(みまさか)市の「岡山国際サーキット」で開かれたスーパーGTの第1戦では、初日の予選で7位に入り、翌4月16日の決勝はGT300クラスの出場27台中7番目のスタート位置を確保。
1周2.7キロを82周して競う決勝当日は、13時30分のスタート序盤から天候が目まぐるしく変わり、「ドライタイヤ(通常用)」と「レインタイヤ(雨天用)」の交換タイミングが難しい環境となりました。
加えて、他車のタイヤ脱落や車両接触などのトラブルによる「フルコースイエロー」(追い越し禁止の低速走行)も相次ぎ、雷雨などによるレース中断も交えて激しい変化に翻弄されます。
アネスト岩田レーシングは、スタートドライバーをつとめたセカンド(二番手)ドライバーの古谷悠河(ふるたにゆうが)選手(22歳)が2つ順位を落とすものの、10周目には8番手まで上げて周回を重ねます。
しかし、晴・雨・曇・雨と刻々と変わる天候にレインタイヤへの交換が18周目まで遅れ、天候の回復後も「ドライタイヤへの交換もピットインのタイミングが裏目に出て、思いがけないロスタイムが生じて順位を下げてしまいました」と松浦祐亮監督。
37周目に二度目のピットインでドライタイヤに変え、ファースト(一番手)ドライバーのイゴール・オオムラ・フラガ選手(24歳)に交代し、一時は18番目まで下がっていた順位を上げていきますが、今度は雷をともなう天候悪化でレースは中断。
他車のトラブルやレース時間の制限もあって最後は59周目で終了となり、アネスト岩田レーシングはデビュー戦をトップから1周遅れの12位で終えました。
武田克己総監督(アネスト岩田取締役)は「1ケタ台の予選順位には満足です。コンディションが悪いなか、ドライバーが本当に良くやってくれました」といい、「何もかも挑戦です。今回はその第一歩を踏み出すことができました」と今後の戦いを見据えます。
次戦はゴールデンウイーク中の5月3日(水・祝)・4日(木・祝)に静岡県小山町の「富士スピードウェイ」で100周(450キロ)にわたって争う長距離レース。
サード(三番手)ドライバーの小山美姫(みき)選手(25歳)の出番も想定され、3人のルーキーで上位を目指します。
【関連記事】
・新吉田のアネスト岩田、自動車レース「Super GT」挑戦で未来を切り拓く(2023年2月14日)
【参考リンク】
・アネスト岩田レーシング(ANEST IWATA Racing)のTwitter(最新情報など)
・「ANEST IWATA Racing with Arnage」の紹介ページ(SUPER GT VIDEO Online)
・2023年5月3日・4日開催「SUPER GT」第2戦の公式サイト(富士スピードウェイ)