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【2022年8月の記事です】45年にわたって続けられてきた港北区の“区民まつり”が大きな転機を迎え、今年秋から「横浜アリーナ」を舞台に行われることになりました。

協定の締結式で左から横浜アリーナ・関社長、実行委員会・川島会長、港北区の漆原区長(7月28日、港北区提供)

区内の自治会・町内会などによる「ふるさと港北ふれあいまつり実行委員会」(会長:川島武俊・港北区連合町内会会長)と港北区が、株式会社横浜アリーナ(新横浜3丁目、関洋二社長)と会場提供に関する基本協定を結んだもので、今年(2022年)は11月23日(水・祝)に横浜アリーナで開かれます。

港北区の区民祭である「ふるさと港北ふれあいまつり」は近年、新横浜駅近くの「新横浜駅前公園(少年野球場)」を会場に行われてきましたが、新型コロナウイルス禍に見舞われたこの2年間はオンライン配信の形で開催していました。

昨年(2021年)は無観客ながら横浜アリーナのメインホールを会場としオンラインで生配信した(2021年11月13日)

その際、配信会場として使われたのが横浜アリーナで、初年(2020年)はサブスペースの「センテニアルホール」を使用していましたが、昨年(2021年)は最大1万7000人を収容できる「メインホール」に移動。“無観客”ながら天井の大型のビジョンも活用し、各種パフォーマンスの様子を生配信しています。

横浜アリーナは、地域貢献の一環として毎年秋に「秋のヨコアリくんまつり」を開催してきたほか、2020年10月にはコロナ禍で発表の場を確保できなかった区内中学校の「吹奏楽部交流会」の会場にメインホールを提供。

一昨年は区内中学校の「吹奏楽部交流会」の会場にメインホールを提供(2020年10月4日)

今年は7月2日に初の地域イベントヨコアリくんのミニ七夕まつり!」を企画し、近隣の区民を中心に約1700人を集めました。

こうした流れのなかで、「地域の皆さまとともに港北区を盛り上げていきたい」(横浜アリーナの関社長)として区民まつりへの会場提供を決めたものです。

新型コロナ禍の影響がなければ、今年11月23日(水・祝)に横浜アリーナのメインホール使って区内団体による発表ステージを設置し、2019年までのように地域団体向けのブース出店スペースも設けられる予定。横浜アリーナによる「秋のヨコアリくんまつり」も同時開催されます。

横浜アリーナを会場とする2022年11月23日(水・祝)の「ふるさと港北ふれあいまつり」へのステージ出演者は8月末まで公募中(区の特設ページより)

すでにステージへの出演者は「あなたの夢を叶えよう!@横浜アリーナ」という名で8月31日(水)まで公募が行われています。

屋外での開催時には常に悪天候や台風の懸念があったが、それが無くなることは大きい(2017年10月)

実行委員会の川島会長は「横浜アリーナという素晴らしい会場で、天候に左右されず開催できるようになり、とても嬉しい」と喜び、「新たなパートナーを得て、一丸となって港北区を盛り上げていきます」と開催へ向けての決意を新たにしていました。

「港北区民まつり」は1976年スタート

「ふるさと港北ふれあいまつり」は、1976(昭和51)年11月に第1回が開かれた「港北区民まつり」を始まりとする区民向けの大型イベント。

港北区の区民まつりである「ふるさと港北ふれあいまつり」は地域団体が一同に集まるとともに、子どもに人気のキャラクターショーもあった(2019年)

人口増によるインフラ整備や公害対策などに忙殺された高度経済成長が一段落し、横浜市は「区民の連帯意識を深めつつ新旧住民の交流を図る」(当時の市政概要)などとして初めて当時の14区にイベント予算を一律配分します。

これを受け、港北区をはじめとした各区は「区民まつり」や「納涼大会(鶴見区)」、「ハローよこはま(中区)」など独自の名称と内容区民向けイベントを企画。時代に合わせて変化させつつも、区が主導する主要地域イベントという位置付けで現在まで続けられてきました。

1976(昭和51)年に開かれた第1回の「港北区民まつり」では、当時流行していた「パレード」をはじめ、鶴見川の河川敷公園を会場に「たこ揚げ大会」や「フォーク・リズムダンス」「縄跳び大会」、郷土芸能の披露といった内容を第一部とし、第二部では現在の区総合庁舎の建設予定地(大豆戸町)を使って「植木市」や「菊花展」も開いています。

3イベント合流で“ふるさとまつり”に

その後、区の独自予算が少しずつ拡充され、区民のニーズも多様化するなかで、区民まつりと各種地域イベントが並存する形となっていきます。

港北区老人クラブ連合会の「芋煮」コーナーは毎年行列が絶えない伝統の人気企画(2019年)

2000(平成12)年時点の港北区では、「区民まつり」はスポーツを中心とした内容として「小机競技場(日産スタジアムのサブ競技場)」で開き、同時期に区内老人クラブの「芋煮」を中心とした「ふれあってイーモ煮会」と題した地域向けの催しを「鶴見川樽町公園」で開催。講演会を中心とした「港北区民健康まつり」も別に実施していました。

2001(平成13)年には区民まつりの会場を現在の「新横浜駅前公園」へ移すとともに、翌2002(平成14)年からは並存していた「区民まつり」「ふれあってイーモ煮会」「健康まつり」を合同開催するという建て付けで、名称が現在の「ふるさと港北ふれあいまつり」に変わっています。

「ふるさと港北ふれあいまつり」では健康や医療に関するブースも目立つ(2019年)

現時点で最後の“リアル開催”となっている2019年までは、芋煮を販売する「イーモ煮コーナー」が人気ブースとして毎年特設され、健康や医療、スポーツに関するブースが複数出店しているのはこうした経緯がありました。

新型コロナ禍という未曾有の災害に見舞われながらも、いち早く会場をオンラインに移し、中止することなく伝統をつないできた「ふるさと港北ふれあいまつり」。

港北区のランドマーク」(漆原順一区長)ともいえる横浜アリーナを舞台に令和時代の新たな“区民まつり”づくりが始まります。

)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です

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港北区が異例の新挑戦、秋に“区民祭り”をオンライン開催の構想(横浜日吉新聞、2020年7月1日)

【参考リンク】

「2022 ふるさと港北ふれあいまつり」~令和4年11月23日(水曜日・祝日)に横浜アリーナで開催(港北区、8月末までステージ出演者の募集も)