新横浜・菊名・大倉山・新羽など港北区南部の地域情報サイト
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菊名東口駅前の再開発へ向けた第一歩を踏み出しました。商店街の有志らによる「菊名駅東口まちづくり研究会」は、今年(2021年)9月に菊名駅の利用者338人に行った駅前環境の現状を尋ねたアンケートの結果をこのほどまとめました。歩行時の危険性や渋滞への不満といった駅利用者や周辺住民の意見を踏まえ、再開発を視野に今後の議論を深めていく考えです。

菊名駅東口まちづくり研究会は9月に菊名駅構内の東急ストア前でパネル展示会を行う予定だったが、新型コロナウイルス禍の影響でアンケート用紙の配布と回収、回答者へのプレゼント配布に限って実施した(9月12日)

今回のアンケートは、駅東口周辺の危険性や安全性について日ごろどのように感じているかを尋ねる内容で、同研究会が9月10日・11日に駅構内の東急ストア菊名店前でアンケート用紙の直接配布と回収を行ったほか、8月から菊名地区の自治会・町内会の掲示板で告知し、地元の菊名北町町内会では3000世帯に用紙を配布。

同研究会サイトからも回答を受け付けた結果、計338人(用紙202人、インターネット136人)から回答が集まり、その年代割合は20代から50代が56%、60代以上は42%で、10代以下も2%ありました。

駅前の旧綱島街道は道幅が狭く混雑するうえ歩行者も多い

駅前の環境については、「自転車の通行」(96%)や「商店街における歩行者の道路の横断」(94%)をはじめ、「駅前の通学路としての安全性」(93%)、「歩行者空間(歩道幅員など)」(91%)、「車の通行」(91%)という各項目で「危険」「やや危険」と回答した割合が9割を超え、「バスやタクシーの乗車待ちスペース」(82%)や「駅前空間の防災性」(81%)でも8割に達していたといいます。

駅前に広場と呼べるようなスペースは存在せず、バスが停まっていると横を車が1台通り抜ける程度の道幅しかない

また、駅前環境の満足度を尋ねたところ、「東口駅前通りの渋滞」(90%)をはじめ、「駅周辺の綱島街道の渋滞」(85%)や「駅と綱島街道間の歩行者の行き来のしやすさ」(81%)といった点で「不満」や「やや不満」と回答が大半を占め、「東口の商業の充実」(78%)や「駅周辺の公園や広場など公共空間の充実」(78%)の項目も不満が多い結果となりました。

一方、「バス停と駅の距離」(31%)、「菊名駅の東西の行き来のしやすさ」(22%)では、「満足」または「やや満足」と答えた割合が一定数に達しています。

アンケートを主催した「菊名駅東口まちづくり研究会」で代表をつとめる鈴木正さんは、「駅周辺が危険だという意見が圧倒的に多い結果となり、さまざまな物事を進めていかなければと思った。また、横浜市も改善に向けて本気になってきているように見える」と話していました。

市や東急も「再開発」議論に加わる

【コラム】東急東横線の特急が港北区内で唯一停車し、JR横浜線とも交差する区内の主要駅・菊名ですが、東口の駅前は広場と呼べるようなスペースが無いうえ、狭あいな一方通行の「旧綱島街道」には歩行者や自転車、路線バス・タクシーと一般車が混在。危険な歩行環境や度々起こる渋滞への改善が長年望まれていました

9月には「菊名駅東口まちづくり研究会」の公式ホームページも公開された

これまで幾度か再開発へ向けた動きはあったものの、「駅前なので土地・ビルの所有者が収支面で困るような状態でもなく、なかなか具体化しなかった」(東口駅前の関係者)といいます。

一方、「最近は駅前の土地・ビル所有者の世代交代が進んできて、意識も変わりつつある」(同)ことに加え、「地元に住む市会議員が誕生したこともあって横浜市と話をしやすくなった」(同)との声も聞かれます。

現在は、再開発議論を進めるために土地所有者の有志らが2017年に立ち上げた「菊名駅東口まちづくり研究会」の会合に市の担当者が同席したり、今年秋には事業協力者として東急株式会社が名乗りを上げたりしており、再開発へのスタートラインに立てたことは間違いなさそう。

菊名駅東口まちづくり研究会の活動範囲を示す地図、綱島街道と東急東横線・JR横浜線に囲まれた東口駅前は広いとは言えない(横浜市都市整備局のページより)

ただ、東口駅前は綱島街道と東急東横線・JR横浜線に囲まれた駅前エリアは広いとは言えず、関係者の一人は「高層ビル化の構想もあるが、同時に限られた土地のなかで駅前広場やバス・タクシー乗場、道路(旧綱島街道)をどう確保するかの課題がある。また、今後は綱島街道の拡幅という話も出てくるはずなので、そうした動きも踏まえなければならないだろう」と指摘します。

駅前の再開発に向けた議論は始まったばかりですが、今月12月13日には、綱島街道と旧綱島街道が交差する「菊名4丁目交差点」の本線改良工事を終え、来年3月末までに横断待ちの歩行者スペースを新たに設けるなど、駅周辺の環境改善に向けた動きも見られるようになりました。

今回のアンケート結果が示すように、駅利用者や周辺住民の8割から9割が何らかの不満や不安を持つ東口駅前の現状を変えていくことができるのか。今後の議論に注目が集まります。

【関連記事】

狭くて歩きづらい「菊名駅東口」、相鉄直通線と高速出入口が再開発を促すか(2019年5月20日、地域から市への改善要望は多い)

菊名4丁目交差点の「綱島街道」改良、急な曲線を緩和、歩行者空間も拡大へ(2021年12月14日、東口駅前から至近)

【参考リンク】

菊名駅東口まちづくり研究会の公式サイト(アンケート結果についても)