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国土交通省は、一昨日(2019年2月)26日に相模鉄道(相鉄)から提出された「相鉄・JR直通線」の運賃について、相鉄の基本運賃に加算運賃を加えるとの内容だったことに対し、認可にあたって国民から意見を公募する「パブリックコメント」をきのう27日(水)から来月(3月)12日(火)まで行うと発表しました。

相鉄線への輸送時に横須賀線と並走する「相鉄・JR直通線」用の新型車両となる相鉄12000系(相鉄のニュースリリースより)

相鉄・JR直通線では、武蔵小杉方面から新設される羽沢横浜国大駅までのJR東日本区間は、東海道線などの首都圏主要JR各線と同じ運賃体系とすることを決定。

一方、羽沢横浜国大駅から西谷駅までの相鉄区間(相鉄新横浜線)は、「新線建設等にかかった設備投資費用の一部をお客様に負担いただくため」(相鉄ニュースリリース)として、普通運賃に30円、通勤定期1カ月間は1140円、通学定期1カ月間は430円をそれぞれ加算する“加算運賃”を設定する計画です。

今月26日に国土交通省へ提出された運賃の認可申請書とともに添付された「原価計算書その他の旅客運賃等の上限の額の算出の基礎を記載した書類」(原価計算書)によると、2020年度は14億6800万円の収入のうち、加算運賃額が約36.5%を占めると計算。そのうえで、同年度の損益は10億7100万円のマイナスになると見込んでいます。

開業間もない時期は、収入額に対して、施設使用料の9億4800万円や減価償却費の7億5300万円が重荷となっている様子が提出資料からうかがえます。

なお、パブリックコメントは、電子政府の総合窓口(e-Gov)などで3月12日(火)まで受け付けています。

【関連記事】

JR武蔵小杉から「羽沢横浜国大」まで310円、相鉄側は従来運賃に30円を加算(横浜日吉新聞、2019年2月27日、運賃はJR側が首都圏の主要路線と同水準、相鉄側は30円の加算に)

<相鉄・JR直通>開業当初は厳しい需要予測、相鉄の「施設使用料」を減額へ(2018年12月17日)

【参考リンク】

相鉄・JR直通線の旅客運賃設定に関するパブリックコメントを実施します(2019年2月27日、国土交通省鉄道局)

相模鉄道株式会社の鉄道事業の旅客運賃(加算運賃)上限設定認可申請に関する意見募集について(2019年2月27日~3月12日受付、電子政府の総合窓口、※意見受付の窓口)