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横浜市がリーダーシップを発揮して「新改札口」の設置を――。きのう(2019年2月)19日に開かれた横浜市会本会議で、JR横浜線・新横浜駅の混雑対策や新改札口の設置が議論となり、林文子市長は「駅改良の方向性を検討する」と答えました。

大型イベント開催時もメインの新幹線側改札口の時点では比較的余裕があるものの、横浜線ホームと連絡通路が狭いため改札制限も

JR横浜線・新横浜駅に関する質問を行ったのは、港北区選出の川口たまえ議員(民権フォーラム)で、「ここ30年間で乗降人数が倍増する一方、昭和39年(1964年)の開設以来、50年以上が経過しているため、設備の老朽化が進んでいる。通勤通学時間帯の恒常的な混雑に加え、横浜国際総合競技場(日産スタジアム)や横浜アリーナのイベントの開催時には、混雑に一層拍車がかかる」と指摘。

同議員は混雑解消の一案として、「たとえば新横浜駅前の小机方面に新しい改札口を設置し、現在の自由通路と接続させれば、乗降者数が分散され、相当な混雑緩和が図られると思っている。これにより、新横浜1丁目や2丁目など駅周辺地区のまちづくりにも弾みが付くことになる。JR東日本に働きかけて新改札口の設置を急ぐべきだ。本市がリーダーシップを発揮し、JR横浜線・新横浜駅の改良に取り組むことを強く要望する」として、市側に対応を求めました。

大型イベントと通勤ラッシュが重なった夕方や夜間は横浜線ホームから人があふれそうになり、列車に乗るのも一苦労

これに対し、林市長は「JR東日本には(県内の市町村が鉄道会社へ要望を伝える組織である)神奈川県鉄道輸送力増強促進会議において、混雑対策や利便性向上のための新たな改札口の設置を要望してきた」と説明。

さらに、「ここ数年で新横浜駅周辺のまちづくりの機運が高まっている。この機会をとらえ、JR東日本の協力をいただきながら、駅改良の方向性を検討していく」と答え、相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・東急新横浜線)の開業にともなうまちづくりの進展を見据えながら、今後の駅改良を検討する姿勢を示しました。

2018年10月27日に行われた国際試合「ブレディスローカップ」当日の新横浜駅には訪日客も目立っていた

なお、今年9月21日(土)から11月2日(土)まで予定されているラグビーワールドカップ(W杯)の試合時に新横浜駅などを利用する来場者対策について、林市長は「(2018年10月27日に日産スタジアムで行われたニュージーランド代表とオーストラリア代表による定期戦)ブレディスローカップでは、外国人訪問客など、利用者の皆様の誘導に課題があることがわかった。鉄道事業者と連携して多言語での対応など、安全かつ確実な案内誘導に取り組んでいく」と述べていました。

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【参考リンク】

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議「平成30年度の要望について」(神奈川県)