昨年(2017年)3月に開通した首都高速道路「横浜北線(通称:きたせん)」(約8.2km)で工事が行われている「馬場出入口」(鶴見区上の宮=法隆寺交差点近く)で、周辺部の家屋に地盤沈下被害が起きていることについて、今年(2018年)2月末までに首都高速道路の相談窓口に家屋被害に関する相談が120件寄せられ、すべてに戸別訪問を行ったうえで、26件の補修工事を行ったことを横浜市道路局が明かしました。
地盤沈下の要因について、市道路局の中島泰雄局長は「圧縮性の高い(軟弱地盤である)有機質土層が存在しており、地中での掘削工事により湧水を生じ、それにより地下水位が低下したため、有機質土層が圧密(水が抜けることで体積が減った)されたことが地盤沈下の大きな要因であると考えられている」と説明。
そのうえで、「残る工事について、地下水位や地盤変動を監視しつつ有識者の意見もいただきながら、慎重に進めるよう同社(首都高速道路)に求めている」と述べました。
横浜市会「予算第一特別委員会」で宇佐美さやか市議(神奈川区、共産党)の質問に答えたものです。
【関連記事】
・綱島街道から首都高・東名へ、きたせん「馬場出入口」はETC専用化を検討(横浜日吉新聞、2019年9月17日)
・馬場出入口は「2020年3月末まで」に開通目指す、国会でも国交省の道路局長が表明(2018年3月6日)
・<きたせん・馬場出入口>周辺の地盤沈下で「補修工事は21件」、国が総理大臣名で回答(2017年11月29日)
【参考リンク】
・「馬場地区工事」のお知らせ(首都高速道路「きたせん」サイト)
・鶴見区上の宮1丁目、港北区菊名4丁目の詳細地図(「きたせん」サイト)
・鶴見区東寺尾1丁目、神奈川区西寺尾1・2丁目の詳細地図(「きたせん」サイト)