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まもなく3シーズン目を迎える横浜キヤノンイーグルスへの注目がこれまでになく高まっています。

ラグビーリーグワンの「横浜キヤノンイーグルス」は先週(2023年)11月30日に横浜市役所内で「2023-24シーズン出陣式」を開き、ラグビーワールドカップ(W杯)で優勝した南アフリカ代表の2選手もチームに合流し、初の優勝を目指す新シーズンへ向けて意気込みを熱く語りました。(※ページ下部に横浜市内での試合日程と招待企画についても掲載)

横浜市役所内で行われた出陣式(11月30日)

今年9月から10月に行われたラグビーW杯フランス大会では、2019年の日本大会に続いて南アフリカが連覇を果たしており、同代表チームの主力として活躍したのがキヤノンイーグルスのファフ・デクラーク選手(SH=スクラムハーフ)とジェシー・クリエル選手(CTB=センター)です。

デクラーク選手とクリエル選手には山中竹春市長(左2人目)と横浜市スポーツ協会の雨宮勝副会長(左1人目)、横浜市会の瀬之間康浩議長(右)から「横浜市スポーツ栄誉賞」が贈呈されている(11月30日)

今回の出陣式には両選手に加え、日本代表に選ばれた小倉順平選手(SO=スタンドオフ)とシオネ・ハラシリ選手(PR=プロップ)、前回の日本大会で活躍した田村優選手(SO=スタンドオフ)と、前季に続いてチームキャプテンをつとめる梶村祐介選手(CTB)、沢木敬介監督が参加しました。

前シーズンはチーム初となる3位を確保し、初優勝を狙える位置にあるキヤノンイーグルスへの期待に加え、W杯代表選手も揃う機会となり、会場の横浜市役所内「アトリウム」は平日昼間ながらぎっしり満員の熱気。

会場となった市役所の「アトリウム」には平日昼間にも関わらず約550人が詰めかけ、立見でも観覧が難しいほどの人出に

座席整理券は4時間前の配布からわずかな時間で無くなり、開始の1時間以上前から立見エリアも埋め尽くしました

あいさつに立った沢木監督は「今年の目標は去年の成績の上をいくこと。優勝を狙える(プレーオフ)決勝のチャンスをつかみ取る」と宣言。

来シーズンへ向けての意気込みを語る沢木監督

そのうえで、「見てて楽しいのがラグビーの根底にあると思っている。イーグルスのラグビーを楽しんでもらうため、何かやってやろうかという思いはある」と、見る人を驚かせる“沢木スペシャル”と呼ばれるプレーを使う可能性を示唆しました。

今季の開幕は12月10日(日)に敵地で行われる埼玉パナソニックワイルドナイツ戦。昨年のプレーオフ時も含めほとんど勝てていない強敵で、沢木監督が「いい試合はするけど、まだ勝てていない。強いワイルドナイツを倒したい」といい、デクラーク選手も「絶対勝ちたいという気持ちが強い」と意気込みます。

埼玉パナソニックワイルドナイツには前シーズンの「プレーオフトーナメント」準決勝でも20対51で力負けした(5月13日、秩父宮ラグビー場)

続く12月16日(土)日産スタジアムでのホーム(ホストゲーム)開幕戦で対戦するのがトヨタヴェルブリッツで、同チームには今季からニュージーランド代表「オールブラックス」で活躍したアーロン・スミス選手とボーデン・バレット選手の加入が決まっています。

今回のW杯決勝戦でもオールブラックスと対戦しているデクラーク選手は、「楽勝だと思う」と即答して会場を沸かせたあと、「楽勝は冗談だが、W杯や国際舞台で経験の多い選手が集まっているので危険だ。個人としてではなく、チームとして勝ちたい」とトヨタヴェルブリッツ戦へ向け気を引き締めていました。

選手のトークショーは会場からの質問も受け付け、ハラシリ選手の“ケンタッキーを食べれば大きくなる”などの発言に大盛り上がりだった

新シーズンの開幕について田村選手は、「個人というよりはチームの目標に向かって引っ張っていきたい。熱を帯びる試合をするのが僕たちの仕事。毎週末(試合会場に)足を運びたくなるような試合をしていきたい」と宣言。

梶村キャプテンは「昨シーズン以上の成績をとりに行こうとチームを始動した。ここまでチームとして良い準備ができている。どの試合も簡単に勝つことはできないが、準備してきたことを出せれば必ず勝てると信じている」と話していました。

クリエル選手とデクラーク選手は出陣式の終了後に「公開記者会見」を開いた

2019年から所属するクリエル選手に加え、デクラーク選手も2季目となり「チームのことはよく分かるようになった。さらに良い活躍ができる」と自信を見せます。

日本代表としてフランスW杯に帯同した小倉選手は、「W杯では試合には出ていないが、出ないならではの自分の役割を常に考えて意思を持ってやることが大事」と語り、W杯で出番のなかったハラシリ選手も成長できた面として「フィジカルとスクラム」を挙げます。

トークショーに参加する左から梶村選手、小倉選手、ハラシリ選手

チーム最高となる成績を得た前シーズンの自信と、W杯での経験値も加わったキヤノンイーグルス。

今季は選手総出で港北区内の商店街をまわったり、新横浜駅前ではチラシを配ったりと地元横浜での活動も本格化させており、ホストタウンからの後押しも得て、さらなる高みを目指すシーズンがまもなく始まります。

新横浜駅前で選手が自ら配布したチラシ、12月16日(土)に日産スタジアムで開く本拠地開幕戦をアピールした

横浜市内でのキヤノンイーグルス試合予定

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ラグビー「キヤノンイーグルス」、日吉や綱島など港北区内で初の大規模活動(横浜日吉新聞、2023年11月24日)

<横浜キヤノンイーグルス>12月の地元開幕は日産スタジアム、市民5千人を招待(2023年11月10日、その後1000人追加で計6000人の招待となった)

【参考リンク】

横浜キヤノンイーグルスの選手一覧(2023-24シーズンは50選手が所属)

横浜キヤノンイーグルス「2023-2024試合日程」(2023年12月10日~2024年5月4日に試合を予定)