子どもたちを「悲惨な交通事故」から守りたい――「はまっ子交通あんぜん教室」のプログラムが港北署に初登場。地域周辺での“事故防止”につながるのかに注目が集まります。
神奈川県警港北警察署(大豆戸町)は、先週(2023年)7月15日(土)、横浜市立師岡小学校(師岡町)の在学児童に向けた「交通安全教室」を、同署内の来客用の駐車場スペースで初めて開催。
対象となる1年生から4年生までの約40人の児童が同署がチャーターした東急バス車両で来場、同署交通課の職員約20人が対応しての“臨時教室”の実施となりました。
今回の教室は、横浜市港北区(大豆戸町)が主体となる港北区交通安全対策協議会(会長:漆原順一港北区長)が区内の各小学校で実施している「はまっ子交通あんぜん教室」を、師岡小学校では学校行事などの都合で校庭や体育館などで「リアル」に実施することができなかったことから、同署の発案で初めて行われることになったといいます。
「特に7歳児の被害が突出していることから、実際に受講してもらうことが大切だと企画しました」と、同署交通課の山縣(やまがた)一弘さん。
同署によると、子どもの交通事故件数は16件(2023年)と、前年比11人増(220%)の“倍増”ペースとなっており、特に1年生児童が、保護者から離れて歩くことも増える時期にこそ「歩き方教室」を受講してもらいたいと、今回“臨時教室”を企画・実施した理由について説明します。
また、3年生と4年生が受講する「自転車のルール教室」についても、学校で開催時に行う「乗り方教室」に倣(なら)い、レンタルで手配したという自転車と、今年4月から着用が努力義務化されたヘルメットを用意しての、実際に一人ひとりが自転車に乗車しての教室を実施していました。
この日は、師岡小学校の能城順一校長や教員、横溝和宏PTA会長、区交通安全対策協議会の事務局を置く区地域振興課の岸本弘之課長や市教育委員会事務局北部学校教育事務所の谷石宏之指導主事室長ほかの市・区職員らも訪れ、初めて警察署で開催された教室運営の様子を見守っていました。
「本来は、師岡小学校からもより近い商業施設での開催も検討したのですが、実施が難しいということで、警察署で行うことにしました」と加藤秋人署長。
参加人数こそ、在学児童数からすれば約5%程度に留まったものの、港北交通安全協会や港北青少年交通安全連絡協議会、港北安全運転管理者会といった交通安全にかかわる地域団体からの費用面や物品のサポートを得ての教室を無事に初開催できたことについての安堵の表情を浮かべていました。
「はまっ子交通あんぜん教室」の司会進行を今年度(4月)から務める同署交通課・三宅潤さんのユーモアあふれる語り口ですっかり場に馴染んだ子どもたち。
一人ひとり「歩き方」や「自転車の乗り方」についての実践を行い、完了する毎に来訪者からの多くの拍手があがるなど、一人ひとりが学びの手応えを感じられるシーンが多く見られていました。
通常、学校単位で行われる「はまっ子交通あんぜん教室」に代わる取り組みとして、今回「交通安全教室」を実施した意味や意義を、広く地域内外にまずは伝えていくことにより、悲惨な交通事故が1件でも減り、“0件”になることが望まれます。
(※)この記事は「新横浜新聞~しんよこ新聞」「横浜日吉新聞」の共通記事です
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【参考リンク】
・横浜市立師岡小学校公式サイト ※2022年に「創立50周年」を迎えた